静穏の日々

好きな音楽、テレビなどの趣味を気ままに。

アルバムレビュー・桑田佳祐「がらくた」 〜 待望の新アルバム発表にして大名作の誕生!そしてついに辿り着いた、日本ポップスの新世界。【この男、最高のエンターテイナーにつき!】

ついに、キタ!!!!!!

桑田佳祐さん、ソロデビュー30周年の今年、前作『MUSICMAN』から6年半ぶりとなるニューアルバム『がらくた』をリリース。ついにされちゃいました。なんかもう、凄い瞬間に直面してしまっている…。

改まって言うまでもないが、桑田佳祐さんは僕にとって、最高のスターである。太陽である。光である。希望である。そんな桑田さんのアルバムを聴いて、元気をもらって、色々と考えさせられて、楽しくて、それこそが至上の幸福である僕の人生に、ついに”神の恵み”が再び舞い降りた。


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今作のアルバムタイトル『がらくた』は ”ありとあらゆる要素が無作為に交錯する現代社会の見立てであり、そんな無意味に積み上げられた『がらくた』の中にこそ、物事の本質や素晴らしさが宿る”というメッセージの元 付けられたそうで、前作『MUSICMAN』が リリース時期的にも非常に深く重要なテーマが沢山 込められていたのに対し、今回は本当にフリーダムで、これまで以上にカラフルで かつエキサイティングで、肩の力を抜いて楽しめそうな極上ポップアルバム、という印象で タイトルが発表された瞬間からもう興奮が冷めやらない状態であった。それもそのはず、ここ2年の間に桑田さんが挑戦してきた音楽のジャンルは特に色鮮やかで、まさに神の領域とも言うべきところまで羽を広げ続けてきてる最中であり、そんな活動の記録を全てまとめあげてしまうアルバムが出るなんて、と思うと、その事実だけで もはや目が回りそうなのだ。そんな凄いものが、もう既に出てしまって、手元にあるとは…。感無量。心して、有難く聴こうではないか。  

 

①過ぎ去りし日々 (ゴーイング・ダウン)

桑田さんの尊敬し続けるビートルズや60年代後半のロック要素がたくさん詰まった賑やかで楽しいオープニング曲で幕を開ける。歌詞には”その名も TOP OF THE POPS” なんてお馴染みのベストアルバムのタイトルが登場しちゃったり、”今では ONE OK ROCK”なんて人気バンドの名前も出ちゃったりと遊び心満載。小気味良く手拍子が入るあたりも桑田さんらしくて聴いてて楽しくて、”ついに新しいアルバムの新しい曲が聴けている。”  ”いま、始まるんだ。”という感動が沸々と心から湧き出る。

今作付属の書き下ろしエッセイ集「がらくたノート」にて桑田さんはこう語る。

だけど「ウタ」というのは良いよ。

…(略)…  とにかくゲスだろうがナンだろうが、バンバンやれるから。

でもそれが、今のアタシのウタでありイノチのアカシなんだ。

この曲は、桑田さんの人生(= 過ぎ去りし日々)、そして歌手としての”生業”が表れた曲なんだ、これはそんなアルバムなんだ、という風に感じられる。あぁもう、好きです。。

 

②若い広場

30周年メモリアルイヤー、事の始まりは 3月3日の昼頃 NHK新朝ドラ「ひよっこ」の主題歌として突如 発表されたこの曲からであった。本当に驚いたなぁ…。にわかには信じ難い、と思うくらい衝撃的であり、まさか1番好きな歌手が朝ドラ主題歌を担当するのがこんなにも早く実現してしまうなんて、個人的に音楽好きとしてもドラマ好きとしても究極に嬉しい出来事だった。

そんな楽曲「若い広場」はこの5ヵ月間、毎朝(※日曜を除く)テレビから流れ続け、曲を制作するにあたって”夢と希望に溢れた日本の未来に思いを馳せた”というメッセージの通り、日本中に元気を与えてくれた。だからこそ、今回 この曲がシングルCDとしてはリリースせずに 桑田さんがずっと音楽活動において重きを置いてきたアルバムという形態に満を持して収録されたその意義を、熱を、音楽愛を強く感じてしまう。桑田さん曰くこの曲は、”そんなつもりじゃなかったけれど、なぜか身にしむ歌謡曲”なのだそう。本当に、まったくその通りだと思う。さぁ、共に肩を組み、皆で歌おう。

 

大河の一滴

ご存じ 昨年のシングル「ヨシ子さん」に収録され UCCのCMソングとして放映されていた楽曲であり、歌番組でも印象的に歌われていたため(& モノマネ番組でもある芸能人が歌っていたため) ここ1年の間にもはやシングル以上の知名度にまで浸透していった名曲(と、ファンである自分は勝手に理解している)。であるため、この曲が3曲目という、ポップアルバムにおける黄金位置に収録されたことは非常に感慨深い。星野源の「YELLOW DANCER」で例えるならば、「SUN」と同じ黄金位置と言っても支障はないだろう

渋谷を舞台に暗く怪しげな ただならぬ恋の様子が描かれており、聴けば聴くほど独特の世界観にハマっていってしまう不思議な魔力がある。演奏は生音と打ち込み音の絶妙な融合がなされてて、疾走感に興奮を掻き立てられる。(今作のDVDに収録の)7月11日 開催のビルボードライブにて披露されたバージョンではさらに演奏の魅力や厚みがパワーアップしており、凄い可能性を秘めた曲なんだな、やっぱりこの曲凄いな、とここに来て改めて感じた。つまり、色々と深すぎて、魅力を完全に語り尽くすことなど出来ないというわけである。とりあえずもう、ラケル行かなきゃ。

 

④簪 / かんざし

6月24日 放送分のラジオ「桑田佳祐やさしい夜遊び」にて初解禁された楽曲。もう、初めて聴いた時から鳥肌と興奮が治まらなかった。和風×ジャズ=セクシーという、今までありそうでなかった化学反応が起きており、まさに”61歳 男 クワタ、シンガーとしての本気”を思いきりぶつけられた感じ。今の桑田さんにしか作り得なかったような独特の雰囲気があり、新しいようでどこか”80年代テイスト”な曲調であり、正真正銘、”新境地”というよりほかはない1曲にして、名曲だと思う。歌詞に着目してみると、「恋のゲームで終わらせて」とか「粋なジャズで踊らせて」とか「どうかロマンス逢いに来て」とか曲のタイトルとテーマは””なのに対して、聴き手に伝わる部分は演奏ともに””で表現されてるのがとても良い。サビで響くピアノの音の入り方も絶妙。随所随所に細かなこだわりが多く見られ、長い時間をかけて色々な可能性を探って制作されたことがよく分かる。こういうアツい曲が聴けるから、やっぱり桑田さんのアルバムって素晴らしいんだよなぁ。表面を撫でただけで”あぁ、これは凝ってる!”っていうのが伝わってくるけど、研究すればもっと深いところにもどんどん入っていけるタイプの曲というか、これからもっと、聴く度に新たな発見がある1曲だと思う。好き!

 

⑤愛のプレリュード

シングル「ヨシ子さん」に収録され 昨年度のJTB CMソングとして放映されていた楽曲であり、今回のアルバムの制作は2015年11月、この曲からスタートさせたという。ここまで長い時間をかけて 試行錯誤を重ねてアルバムを制作していくという桑田さんのこだわりっぷりには、前作の『MUSICMAN』同様いつもながら本当に驚かされる。

この曲は個人的に「ヨシ子さん」収録の4曲の中で一番お気に入りの曲だったため、非常に思い入れが深い。曲の中で描かれてる恋があまりにも切なくて爽やかでオトナで、とても胸を打たれる。桑田さんでここまでピュアな曲が聴けるのはかなり久しぶりな気がするし貴重な気がして、なおさら歌詞に注目して聴いてしまう。最後のサビに登場する歌詞 ”恋人未満の僕でいい 嗚呼 二人の絆は永遠に” は邦楽史に残る名フレーズだと思う。叶わぬ 誰にも言えない恋なんだ”とか”あの日 君が泣いたのは 誰か好きな人 他にいるからさ”の部分から片想いの恋の切なさがひしひしと伝わってくるが、それ以上に語り手が「それでも幸せだった。素敵な人生を生きているんだ」と割り切ったような気持ちでいる様子が歌詞だけでなく曲の雰囲気からも伝わってくるのがより一層 切ない。桑田さんにしか作り得ない、絶妙なラブソングだ。名曲。

 

⑥愛のささくれ〜Nobody loves me

WOWOWの2017年 TVCMソングとして今月 13日から放映中の最新曲。アルバムのブックレットの写真やアーティスト写真を撮影するにあたって深夜の東京を徘徊した体験が印象的だったらしく、そういうこともあってか今回 桑田さんの東京に対するイメージ= ディープ、オトナの恋、ドロドロ、怪しさ…が歌詞にも曲調にもいつも以上に色濃く表れていて、とても心に沁みる。こういう雰囲気やサウンドは90年代サザン(「亀が泳ぐ街」「マリワナ伯爵」等)を彷彿とさせて非常に胸熱である。というか、細かい理屈は抜きにして単純に、ギターの音もドラムの音もそして歌声も 聴いていて心地が良すぎる。少しラップ調になっている”体良く”(て・い・よ・く…) ”フラれて”(ふ・ら・れ・て…) ”愛のささくれ”(あいのさ・さ・く・れ…)ってところもめちゃくちゃカッコイイ。ビヨンセとかスティーヴィー・ワンダーとか海外のスターが歌詞にさりげなく登場するのも良い。

これはある意味、究極の”癒し”の音楽である。

 

⑦君への手紙

映画「金メダル男」の主題歌となった17thシングル。ここで感動がどっと溢れ出す。(エッセイにて綴られている制作時のウッチャンとの素敵なエピソードも実に涙を誘う)。

振り返れば昨年の桑田さんは本当に新曲タイアップ曲ラッシュで、味わい深い楽曲が同時に誕生しすぎて 聴き手的にはもうとにかく”感動の受容量 超えたぜよ!!”という感じだったが、いまこうしてこの曲がアルバムに収録されたのを受けて冷静に考えてみると、なんだこの名曲は?と。リリース時は”クールでスイートなロッカ・バラード”としてプロモーションされていたが、もうここまで来たら 聴けば聴くほどジャンルレスというか、”桑田佳祐史”という単位で考えても”邦楽史”という単位で考えても 何もかも超越した真骨頂に成り得ているというか、もはや”クワタ”というジャンルの音楽が誕生したとさえ思える名曲ぶり。メモリアルイヤーのアルバムの中心に位置する曲としては相応しすぎるくらいの1曲だと感じる。”キミとボクは 同じ空の青さに 魅せられながら 生きている”というフレーズにグッ…とやられるんよねぇ。

補足だが、今回収録されたこのアルバムバージョンは、シングル時に比べて 間奏部分の”エンヤートット”の掛け声が複数人になっており、クレジットに”401st オールスターズ  エンヤトット囃子”と表記されてるのが楽しい(笑)。

 

⑧サイテーのワル

カッコイイ バンド・サウンドとオートチューンを用いたボーカルで展開される 現代の情報社会を風刺した楽曲であり、個人的に、というか全体としてファン的にはおそらく”大好物”であるタイプの曲だと思うし、その言葉の巧みさ、キレのよさには もはや神々しさ、貫禄さえ感じさせる。その歌詞からは昨近の不倫報道や文春砲からSNSの話題まで まさに現代をしっかりと切り取って触れられているのがよく分かるし、”Tell me what you are”〜♪と”誰あなた?”〜♪と まさかの”ウィキペディア”〜♪で3つ語呂を合わせてるのが凄すぎる。こんなこと 絶対、 桑田さんにしか出来ないことだろう。

最後のサビに入る前の一時停止→プレイバックを3回繰り返す部分も本当に痺れる。本当に、”凄い!”としか言い様がない。

 

⑨百万本の赤い薔薇

シングル「ヨシ子さん」に収録された楽曲。フジテレビ系の情報番組「ユアタイム」のテーマソングになり、そしてゴールデンタイムの番組の途中で入る天気予報でも流れていたため、ファン以外の層にもかなり浸透していたと思われる。というか、初めて聴いた時から本当に この曲がシングル曲になるとしか思えず、今までカップリング曲として収められていたということが未だに理解しきれていない。それほどメジャーな路線の ど真ん中に存在するような 放っておけない名曲である(故に今回 重要なアルバム曲の1曲として収録されてくれたのは非常にグッジョブである)。 

今作付属のエッセイ集「がらくたノート」でも詳しく綴られている通りこの曲は 妻の原坊こと原由子さんがピアノ、ストリングス等のアレンジ(編曲)を手がけたのに加えBacking Vocalも担当しガッチリとアシストしており、全体的によりポップで温かみのある曲調となっている。いやー、桑田さんと原坊で作る こういう ”夫婦愛”を感じる曲って、本当に好きだな…♡(「夢をアリガトウ」とか!)。報道番組のテーマソングとしても(それは関係ないとしても)しっかりと”愛と平和なんてのは 遠い昔の夢か 強くあれと言う前に 己の弱さを知れ”と時代に沿った 心に残る重要なメッセージを告げた直後に、”おやすみする前 君は 決まって僕を見つめて 優しい微笑みくれる それが明日への力”という歌詞…もうこういうギャップがたまらん。””っていうのはやっぱり原坊のことなのだろうか。

明るくて前向きな気持ちになるようなサウンドにイントロからもう心をグッと掴まれるが、特に大サビ前の”寂しくて ひとりぼっちでも 恋の歌 口ずさみ歩けば”から入る大サビの怒涛の盛り上がりは圧巻。専門的なことはあまり分からないので詳しいことは書けないが、なんか、打楽器の音が強まってる気がする?。その最後の盛り上がりの部分は本当に、聴いててジワッと涙が出てきてしまう。

桑田さんのファンじゃない方にも まずオススメしたくなる1曲である。

 

⑩ほととぎす [杜鵑草]

一聴して驚いた。なかなか聴けないような、重厚なバラード。なんて美しい旋律なのだろう。桑田さんは最高のメロディーメイカーなのだ、ということを改めて強く思い知らせされる。星の瞬きより儚い人生(いのち)”…のところでまず鳥肌がサーッと立つし、”振り向かないで 未来へ  見つめ合った日は帰らず”と終わるあたりも切なくて苦しい。振り返れば『MUSICMAN』期の頃は「悲しみよこんにちは」とか「月光の聖者達」とか「愛しい人へ捧ぐ歌」とか 桑田さんが自身の人生や記憶を重ね合わせて静かに綴り 歌い上げるという歌があったが、近年は多彩で全体的に明るい歌が多かったので、なんだか久しく忘れていた感覚が呼び覚まされるような感動が押し寄せている気がする。色々と考えている間に、曲はすぐに終わり次の曲に飛んでしまう。だから、何度も聴き返す。一瞬 ”あれ?どうしたの桑田さん??”ってなるくらいの深さで 極端な話 ”死”さえ予感させる雰囲気があってドキドキしたが、よく考えれば(というかよく考えなくても)桑田さんは音楽活動において、何度も時代ごとに素晴らしいバラードを残してきていて、それこそ桑田さんの真骨頂なのだと思うと腑に落ちるが、それにしたって”ただならぬ名曲”という風に思わざるを得ない。

「がらくたノート」では桑田さんは

苦しいばっかりじゃ人間生きてられないから、我々はどこかで「悲しみ」に落とし前をつけ、「辛さ」と縁を切るために映画や音楽にすがりつき(宗教やドラッグってのもあるけど)、泣き喚いたり大声で歌いたくなるんだろう。

だいぶ回りくどかったけど、アタシがバラードをつくるモチベーションってのもこんな感じだ。

 と語っている。本当に 心から納得というか、とにかく、素敵な歌をありがとうございます、と言いたい。

 

⑪オアシスと果樹園

今年5月からJTBの新CMソングとして放映中の楽曲であり、「愛のプレリュード」に続くハワイうたシリーズ第2弾。ラジオ「桑田佳祐やさしい夜遊び」でもしっかりフルで繰り返しオンエアされてたため今作リリース前から既にファンにとっては馴染み深い印象を抱くモノとなっていた。一聴してサザンの「HOTEL PACIFIC」を彷彿とさせるような盛り上がりを見せる曲だなというイメージで、もう”こんな曲待ってました!!最高!!”と叫びたくなるくらいのロック!豪快!桑田節!!である。ロック、というかそれに歌謡曲 混じりというか、まさにいつもの感じ、これぞ桑田サウンド!という1曲。

そして今回はそれらの要素に加えて、歌詞も本当に、より一層 痺れるのだ。出だしがの歌詞が”遥か旅路へ国際航路は 上へ上へと雲を掻き分けて 光一閃 空に虹をかけた”………とかもうカッコよすぎる!無性に読み上げたい。とにかく歌いたい。サビの”どれほど悔やんだって 旅は続くのだろう”っていうところも本当に最高。最後のサビの”君が営()るカフェテラスは Far amay 星降る里”って桑田イズム全開な当て字もたまらなく良いし、”新しい朝が来る 旅は続くのだろう”って歌詞で終わるところは その一フレーズに桑田さんの生き様が表れているようで 素晴らしくて涙が出てきそうだ。もはやアートの域に達したと言える 桑田さんならではの言語世界をとことん味わい尽くせる良さに加えて、30周年の今年に相応しい”メモリアル感”も満載な仕上がり。聴いた分だけ愛が深まっていく、そんな一曲であろう。

 

⑫ヨシ子さん

昨年 WOWOW開局25周年CMソングとなった16thシングルであり、奇抜な歌唱パフォーマンス、歌詞、PV、プロモーション等が日本中の注目を集め話題となったものだが、アルバムに入ってもなお それは凄まじい存在感を放ち続けている。

今回このアルバムが発売されるにあたって刊行された雑誌「Pen (ペン) 2017年 9/1号 [1冊まるごと、桑田佳祐。]」にて語られていたキーボーディストの片山敦夫さん、プログラマー/マニピュレーターの「カワチョー」こと角谷仁宣さん、エンジニアの中山佳敬さんの話によると、「ヨシ子さん」は、開発段階である制作途中にスタジオで皆で何故かインドのミュージックビデオを見る機会があり それが面白かったという体験から曲制作のヒントを得ていたり、ノリで入れたヒンディー語のサンプリングが採用されたり、”フンガ”という声が角谷さんのアイデアだったりと、複数人で得た偶然の発想や体験から曲が生まれていったらしいから非常に興味深い。そう考えると そうして出来たこの「ヨシ子さん」という曲は 桑田さんと日々 活動を共にしてきたミュージシャン、クリエイターメンバー達との粋で濃厚な”軌跡の塊”であると思うし、これぞ本当に ”音”を”楽”しむ””音楽””というテーマがぎゅっと詰まった1曲だという風に感じる。

アルバムのプロモーションとして歌番組に出演しても未だに「ヨシ子さん」を歌い続けるのには、桑田さん自身そういった思い入れがあるからではないか、 そう受け取れざるを得ない。改めて、名曲だと思う。

 

⑬Yin Yang(イヤン)

ヒットドラマ「最高の離婚」の主題歌となった15thシングルであり、4年半の月日を経てついにアルバムに収録された。ドラマで流れていた 瑛太綾野剛尾野真千子真木よう子がエロティックに絡み合うシーンに合わせて桑田さんが歌う映像が入るというカオスなエンディングが未だに頭から離れず印象的な思い出として記憶に残っているものの、実はこの曲をCD音源としてちゃんと聴くのは個人的に今回が初めてであったため、非常に感慨深い (4人はPVにも出演)。

真夜中のR&B(リズム アンド ブルース)  孤独な胸に響くよ”という歌詞がまさにこの曲の世界観を表しており、哀愁が漂う かつ怪しげな曲調が高揚感を誘う。”Everyday,I’m so lonely”〜!!♪のところが本当にカッコイイ。なんて気持ちよさそうに歌うんだ!!と。和風な雰囲気を醸してるように見えて洋風なイメージもあるというか、なんとなくキャバレーのショウとか、スナックのカラオケとか、そういうディープな”夜のモノ”を連想させるのがとても良い。やっぱりこういうのこそ”嗚呼〜桑田さんだな〜!!”と思う。

 

⑭あなたの夢を見ています

昨年のシングル「君への手紙」に収録されていた楽曲。一聴した時点で”えぇ!!?この曲めちゃくちゃ良いじゃん!!!??”と感動し、シングルを購入する予定はなかったもののこの楽曲だけは配信でしっかりと購入し(ほぼ衝動買い) 繰り返し聴いていたため、既に思い入れは深い。「君への手紙」のリリース時期が11月であったことや曲の雰囲気、そしてラストに鈴の音が神々しくシャンシャンシャン…と響くことから、勝手に”クリスマスソング”、または”年末賛歌”という風に認識している。歌詞は失恋の様子が描かれてて暗めだが曲の方は底抜けに明るいという” これぞ桑田さんの真骨頂!!!!!”的作風が現れており、この、アルバムの最後から2番目という ラストの絶頂盛り上がり!という部分で余すことなく最大限に盛り上げてトメの曲へ繋いでいる。そういった意味ではやっぱり今作は 今までのアルバムとは圧倒的に違う明るい雰囲気を全面に纏ったポップアルバムだなぁと思うし、まさに記念年のアルバムに相応しい作品だなということをここでも強く感じるのである。

特に最後の大サビに入る前の間奏部分から大サビに入る流れは圧巻。このメロディに、ずっと酔いしれ続けていたい。

 

⑮春まだ遠く

なんと、倉本聰さん脚本で話題沸騰中のドラマ「やすらぎの郷」(テレビ朝日系)にインスパイアされて制作された曲ということで、筆者も ちゃんとは見ていないがそれなりに注目している作品であるため、非常に興味深いし驚きである。現在「やすらぎの郷」でもドラマ音楽を手がけている お馴染み 管弦楽の名匠 島健(しま けん)さんが編曲を担当し、ドラマ内で描かれている”往年のスターたちが死を恐れながら悪あがきをして、いじましくもなにかに期待してしまう”姿に曲作りの新たなヒントを得たらしく、曲を聴いて感じられる味わい深さもひとしお。

一方 「がらくた」が発売されてすぐにTwitterで見かけた意見だが、(演奏や雰囲気が)”ディズニーっぽい”という表現にとても共感してしまった。明るくてファンタジックで美しい曲調、確かな新境地だと思うし、無限の可能性を感じるし、こういう曲で幕を閉じるのは なんだか、凄く粋である。これからの季節、秋から冬にかけてヘビーローテーション必至の1曲。胸が踊る。

 

…それで、 こうして全体を通して聴いて思ったのは、とにかく最高のアルバムだな!!ということである。ソロワークスの過去4作のオリジナルアルバムのどれよりもポップで明るくて、(前述した「百万本の赤い薔薇」の感想の部分でも書いた通り)ファンじゃない方にもまずオススメしたくなるアルバムが誕生してしまって、本当に良かったな…という喜びでいっぱいである。坂本龍一の「音楽図鑑」の如く、その歌手の作る素晴らしい音楽の全ての要素が余すことなく盛り込まれた (極端な話)”これさえ聴けば良し!!”みたいなショーケース的な作品になったと思うし、まさにデビュー30周年に相応しい記念碑的アルバムが誕生したということで、これはもう盛大に祝うしかないでしょう!VIVA!!

振り返れば今年、この 待望のアルバム発売の日が来るまでにも、本当に色々な発表・イベントがあり、ワクワクさせられてきた。前述した3月3日の”朝ドラ主題歌「若い広場」”発表、そして4月1日に投下されたエイプリルフールネタ「桑田さん ボーリング三昧の毎日」、からの次の日 4月2日のラジオ「桑田佳祐やさしい夜遊び」放送後に発表された”30ラウンドに渡る桑田佳祐の挑戦”(ここでボーリングネタの伏線回収 & 名キャッチコピー”けいすけのお楽しみはこれからだ” 爆誕)。それから5月5日に発表された”2017年 JTB新CMソングに「オアシスと果樹園」”、6月10日に発表された”初のビルボードライブ開催”のニュース、6月12日に発表された 衝撃の”映画「茅ヶ崎物語」公開”のニュース、6月17日 発表された”15年ぶりのROCK IN JAPAN FESTIVAL 出演”のニュース…そして6月25日・サザンオールスターズ デビューの日の朝、アルバム「がらくた」を発表 (& 名キャッチコピー”この男、どスケベにつき!”爆誕)、& 7月16日  三ツ矢サイダーのCMにてサザンオールスターズ サプライズ復活………1つ1つのイベントが本当に愛おしく、感慨深く、絶対に忘れることの出来ない大切な思い出だ。そんな思い出が次々と生まれている2017年。やっぱり桑田さんは、最高のエンターテイナーだなぁと改めて思う。本当に感謝しかない。いつも幸福と感動をありがとうございます!!一生ついて行きます、桑田さん!!…そう心の中で叫び続ける、夏の終わりなのであった。

新譜レビュー・ケツメイシ「はじまりの予感」 〜 ”久しぶりなんだ、こんな風な気持ち”…湧き起こる恋の衝動を音に変えた、新感覚 夏ラブソング、爆誕。

 

現在 鈴木ちなみさんが出演しているDHCのCMソングとしてオンエア中の ケツメイシ 34枚目のシングル「はじまりの予感」が本日から発売開始ということで、昨日 店頭でフラゲしてきました!

 

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まるで FUNKY MONKEY BABYS そのもののような正面顔写真デザインで アンタッチャブルの柴田さんが写っているこのジャケ写は巷で話題となっており、「挑戦的」「意外性」「話題性」といった要素が込められてるように感じられ、とてもワクワクします。
前作シングル「ヤシの木のように/カラーバリエーション/君との夏」やアルバム「KETSUNOPOLIS 10」、今年3月発売のライブ会場限定シングル「人生劇場」を経て しばらく多彩楽曲 盛りだくさんなCDを発表してきたケツメイシでしたが、今回 満を持してリリースされたのはなんと、ガツンと1曲入りシングルということで、今作は彼らにとっての本当に自信作である1曲、というのが、全面的に伝わってきます。それだけにこちらの楽曲、「やっぱりケツメイシって凄いな…」と感動してしまうような、単純にはいかないような”こだわり要素”が全体に散りばめられており、聴けば聴くほど奥が深いと感じるものとなっているのです。そこで表現されているのは、すばり、”恋の衝動”。

目が覚めたら 心 晴れやか  またあそこで君に会えたら  もうすっかり 気持ちは上の空  こんなときめき 他にあるだろうか」という歌詞から曲が始まり 全体を通して1人の女性(または男性)に恋していく姿が描かれていますが、それが、曲が進むにつれて 段々と恋心が深まっていく様子が、音で表現されているように感じられます。というのはこの曲、随所随所でバックメロディが上へ上へと転調を繰り返しているように聴こえるんですよね。例えば、 「これはきっと はじまりの予感」から次の「時折戸惑い」に繋がるまでの、フワッと音が(= 気持ちが)上へ舞い上がる感じ、そして サビの「時が止まるほど 見つめ合って」の「見つめ合って」の部分で音がまた少し上へ上がる感じがして、運命的な恋の罠にゆっくりと堕ちていくような感覚が歌詞だけでなく音からもビンビンに伝わってきて、そして2回目のサビの後の「恋の予感に敏感に反応する 出会いの瞬間」から始まるクライマックスとなるラップの部分でもまた音が上へと舞い上がる感じがして、終盤 間奏の「シャララ シャララ…」の部分ではもうパーン!!みたいな。(射精!みたいな 笑)。終始 鳴っている爽やかなピアノの音には神々しささえ感じますし、演奏にしてもアレンジにしても、何から何まで秀逸で、素晴らしいこだわり曲だな〜!と感動してしまいます。あと、直接 曲のテーマは”夏”とは関係していませんが、今回のリリース時期的には十分”夏うた”、”夏ラブソング”とも言ってしまえますし、これからの季節 聴くにはピッタリの1曲だな〜!と思いますね。まさに歌詞通り、「久しぶりなんだ、こんな風な気持ち  (この曲と)出会えた奇跡は (素晴らしき夏の)はじまりの予感」、なんて思います。

そして本作、「はじまりの予感」にプラス 今年「人生劇場」に収録された楽曲「僕らの暮らしっく」の2曲のMV作品を収めたDVDが特典としてついており、「はじまりの予感」MVでは メンバーのRYOさんが出演。大人の男の恋心を真っ直ぐに描いた、一目惚れと妄想のカットが印象的である名演を披露しており、ファンにとってはたまらない1作ですね♪ 「僕らの暮らしっく」は 今春 東京新聞のCMソングになっただけに 新聞がテーマの映像作品となっており、映像内に登場する 人々の元に届けられる新聞の名前が「明新聞」(ケツメイシんぶん)ってなってるのがめちゃくちゃ可愛い(笑)。遊び心が感じられる、楽しい2作品でした。特典のMV2作に表題曲CD1曲という、シンプルではありますが、とても満足のいくシングルCDとなっておりました。購入して本当に良かったです!!

 

アルバムレビュー・スピッツ「さざなみCD」 〜爽やかで愛しくてたまらない、素敵な1枚のCDとの出会い。【祝・発売10周年!& デビュー30周年!】

 

このたび、スピッツにハマった。昨年 アルバム「醒めない」を聴いて大いに感動し、辛い受験勉強期間の中 最もお世話になった音楽は「醒めない」である!と永遠に宣言し続けられるほどハマったが、スピッツへの興味はなんとなく それ1作に収まっていたので、今年度に入ってから Twitterで日々 仲良くさせて頂いているフォロワーさん方のスピッツ愛・スピッツ論をほぼ毎日 目にしているうちに僕も好きになり、アルバム「とげまる」「小さな生き物」と改めて聴いて次々にスピッツの魅力に気づき、ではアルバム全制覇していこう!、ということで 非常に楽しい音楽生活が思いがけず始まって どこか充実した日々を送っている今日この頃であるが、世が現在 スピッツ・デビュー30周年でメディアでも大々的に取り上げられており 来週には新曲3曲も収録された シングルコンプリートベストもリリースするという 大きな盛り上がりを見せている真っ只中!グッドタイミングで 偶然こんなにもスピッツにハマってしまうなんて、なんだかとっても音楽ファン冥利に尽きる。恐らくこれは、僕の音楽遍歴の中でも一生忘れないであろう、最も大きなブームの渦中にいるのではないだろうか。

それで、今回 最もハマり度が高く 是非とも語ってみたい!と感じた1作に「さざなみCD」を選んだ、ということで 1曲1曲語っていこうと思うが、自分はまだ知識量とか少なくて 結構 個人的な感想メインになると思うので、そこはどうかご了承の程を。
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スピッツ「さざなみCD」は、2007年10月10日発売の12thアルバム。めでたいことに、今年は発売10周年である。

 

①僕のギター

スピッツのアルバムのオープニングを飾る曲はいつも 思わずグッときて心を掴まれて「よし!聴くぞー!!楽しみだ!!」となるような名曲揃いの良ポジションであるが、そんな中でもこの曲は スピッツ アルバムオープニング曲史上 最高傑作!と言えるほど、非常に重要な役割を果たしてると思う。草野さん曰く 「雨の中のストリートシンガーのイメージの曲」ということで、シンプルでストレートな音楽愛が真っ直ぐに伝わってくる。心にスーッと染み渡るような歌声からの、サビの盛り上がりは本当に素晴らしい。メロを聴いてるだけで自然に泣けてくる。透き通ったギターの音色はどこか、「醒めない」収録の「みなと」を彷彿とさせる。この曲、朝イチで聴くと本っ当に元気が出る。家を出発して駅までの道を歩きながら聴いてて、この曲のおかげで、「今日も1日頑張ろう!!」って思える。「さざなみCD」のおかげで、1日が始まる。

新しい地球の音を味方につけた」というフレーズがめちゃくちゃ好き。ギターを弾いてる人には特に共感できる歌詞なのだろうか。自分もギター弾けるようになりたいな〜。……そんな風に思わせてくれる。音楽のパワーを感じる1曲だ。

 

②桃

初聴き1回目でやられた。思っいきりハートを撃ち抜かれた。なんという名曲。これがシングル曲でもなければタイアップもついていないなんて、にわかには信じ難い。

静かなギターの音が聴こえて、その後すぐにストリングスが入るという始まり。開始数秒でもうワクワク感が凄い。Aメロの部分も思わず口ずさんでしまいたくなるような、とても親しみの湧くメロディーライン。「何も無かったよ 巡り会えた理由など」…のところでキラキラした音が響いてるのが好き。サビも間奏も神メロで圧倒的盛り上がりを魅せて、3分56秒 全てがクライマックス。「他人が見ればきっと笑いとばすような  よれよれの幸せを追いかけて」というフレーズに、一途な、真っ直ぐな、爽やかな恋の感情が秘められてる気がして、胸に迫って、とってもグッとくる。そして、曲が終わりに近づくにつれてストリングスの迫力が次第に増していってるのが更に心を掴まれる。ラストでエコーのかかったギターの音色だけが残る部分、狂おしいほど好き。最後の最後まで1秒も余すことなく、全てが完璧な曲だな〜!と聴いてて感動する。

映画関係者の皆様、是非こちらの曲を何か恋愛映画の主題歌に起用されてみてはいかがでしょうか。ヒット間違いなしですよ。……なんて思う。笑

 

③群青

33rdシングルとなった楽曲。シンプルでとっても良い。終始 草野さんの歌声に合わせてハモリ声が聴こえてるのが印象的で、誰が歌ってるんだろう?って思って調べたら、なんと、あの有名なスキマスイッチ大橋卓弥さんと女性シンガーソングライターの植村花菜さんではないか! めっちゃ豪華。というか、スピッツってそういう面白い試みもしてるバンドなんだなって新たな魅力が伝わってきて、なんだか特別なこだわりを感じる1曲だ。 サビの部分で鉄琴の音が合わせて鳴ってるのが楽しい。シングル曲としてこういう曲を制作してアルバムに収録するって、ほんとスピッツはセンスのあることをするなぁ…と感じる。

歌の中の主人公が海を見ながら、「僕はここにいる それだけで奇跡」「優しかった時の心取り戻せ 嘘つきと呼ばれていいから」と、何か酷く辛いことがあったその事後であり、今はもう立ち直って”何も恐れないぞ”と、未来へ向かって前向きに歩いていこうと決意する姿が描かれているが、それが本当に眩しくて、聴いてる僕も「ああ、人生頑張ろう。(泣)」って思える。というか、少ないフレーズの1つ1つにここまでのストーリー性を持たせるって、やっぱり草野さん素晴らしすぎる。

 

④Na・de・Na・de ボーイ

ここまでの流れから一転、パーン!と華やかに弾けるかの如く明るくて楽しいラブソング。まず、タイトルのインパクトが凄まじい。「彼女は野生の手で僕をなでてくれたんで  ごちゃまぜだった情念が一本化されそうだ」と、好きな女性に撫でられた喜びを歌っているから、”Na・de・Na・de ボーイ”。なんて楽しい歌なんだろう…!!

彼女は人間の声で僕の名前を呼んだんで  汚れまくったフィルターも全交換されたようだ」ってフレーズはもう意味が分からないくらい好き。こういう曲こそスピッツの真骨頂!って感じだ。「イッキ飲みエスプレッソ  HP増えていってんぞ」とか もはやラップじゃないですか。実際にエスプレッソをイッキ飲みしながらこの曲聴きたい。あと、「今なら言えるアラッソ」(= 韓国語で「OK!!👍」的な意味)とか 語呂の良さ重視でなんでもアリか!って感じの歌詞をさりげなくスッと入れてくるところも大好き。アラッソ!って日常会話で使ってみたい。もし使ってる人を見かけたら、スピッツクラスタの可能性あるかも?

 

⑤ルキンフォー

トヨタ自動車のミニバン「アイシス」のCMソングに起用された32ndシングル。タイトルの「ルキンフォー」は=「Looking for」(探すこと)という言葉に由来し、その名の通り 未来への道を探りながら歩いていくというテーマの楽曲となっている。スピッツの曲で ここまでシンプルで、回り道していないというか、真っ直ぐな応援歌はこれが唯一なのではないだろうか。サビの「ルキンフォー  どこまでもつづくデコボコの道をずっと歩いていこう」という歌詞と、PVのラストでメンバーが地平線の虹に向かって歩いていく姿が印象的。聴いてて本当に元気が出てくる。老若男女 どんな人にも、そしてどんな国の人にも聴かれるべき1曲だと思うし、「ルキンフォー」という言葉が 世界の平和を結ぶ共通言語になってほしいなぁと思う。

 

⑥不思議

2013年 短編アニメーション映画「陽なたのアオシグレ」に起用された楽曲。「さざなみCD」というアルバム名に最もマッチしてるような1曲であり、開始早々 夏の渚を連想させるような爽やかなギターの音にキュン💕とくる。”恋のフシギ”を唄った歌でタイトルが「不思議」って、凄く秀逸。そして 2分48秒頃の間奏部分の演奏で鳴ってる楽器の音がとってもキュート。後半では恋の感情が絶妙に表現されたサウンドが最高潮に増し、それが響き合いながら段々とフェードアウトしていくラストはもう天才としか言いようがない。今夏 海に行ったら、絶対この曲聴きたいな!!…なんて思ってます。笑  踊り出したくなるくらいに躍動的パワーを秘めた1曲。

 

⑦点と点

こういう種類の曲もまたスピッツの大きな魅力の1つで、歌詞を聴いててもすぐには言わんとしてることは伝わってこない 様々な解釈の出来る意味ありげな、クールなロックナンバー。「まっすぐに君を見る ナナメの風ん中 どうでもいいことなんてなくなる  昨日の朝めしも思いだせそうだし 一緒に行こうよ」という歌詞は なんとなく ”人生 恐れずに行こうぜ”的なことを言おうとしてるように見えるが、その後の「平気なフリしてても震えてる」という歌詞を見るとやはり単純ではなくて、迷いとか、不安とか、挫折とか、様々な意味が曲のテーマとして盛り込まれてる気がしてならない。(そもそも「点と点」というタイトルはどういう意味なのだろう?)。「群青」や「ルキンフォー」とは全く対になる世界観だ。こういう曲がアルバムの中に入ってるのは非常に良い。前の曲とは異なったカラーを打ち出してる曲が突然 登場するって、そういう出会いこそアルバムを聴く醍醐味だと思う。

 

⑧P

アルバムのほぼ中間地点に位置するこの曲、思わずグッときて鳥肌がたつような、そして思わずウルッとくるような 静かな1曲であり、筆者的には最も大好物な種類の曲でもある。 イントロから響いてるキーボードっぽい音の正体は、「ローズ・ピアノ」という名前の楽器の音らしい。今までにも1度は聴いたことがあった音であるはずなんだけど、詳しい名前なんてものは今回初めて知った。とても心地の良い音で、大好きだ。そんな音に乗せて、草野さんの透き通るような歌声が響き、それから様々な打楽器の音が、暗闇から光る蛍のように次々と姿を現す。永遠に聴いていたいような、愛おしい音楽だ。
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(↑こちらがローズ・ピアノの画像。1940年代、ハロルド・ローズ[Harold Rhodes]という方が「前線の兵士たちを慰安する(音楽療法)目的で」発明したことから その名がつけられたのだそう。※Wikipedia参照)

 

先ほど「僕のギター」の感想で「家を出発する時に再生し始める」と書いたが、そこからノンストップで「さざなみCD」を聴いていると、この「P」はちょうどいつもタイミング的に、人混みを抜けた 静かな乗り換えの駅で電車を待ちながら聴くことになる。そこでいつも本当に心が洗われるというか、スーッと染み渡って、泣けてきて、あぁ、いいな…となるのである。そういう瞬間があってこそ、音楽を聴く楽しみがあると言える。

ピー音で隠した 今じゃ当たりまえの 古いコトバ 道を転がる」という歌詞から分かる通り、タイトルの「P」は何かを伏せるような意味での1文字で、心の奥底にいつまでも存在する 切なくて一途な恋の記憶というものがリアルに伝わってくる、そんなラブソング。「こんなして 再び会えたから  笑おうとしたけれど 何でだろ?  知らぬ間に戻される 恥ずかしき炎」という歌詞が哀しい。きっと、目の前にいるその女性とは結ばれなかった運命なのだろう。久しぶりに会えたけど、全然喜べなくて、複雑な想いがあるのだ。「ピー」で隠された「古いコトバ」とは、なんだろう。「愛してる」なのだろうか。「好きだ」、なのだろうか。そんな伏線を残したまま、次の楽曲 「魔法のコトバ」へと繋がっていく。

 

⑨魔法のコトバ

そしてアルバムは後半戦へ!優しく穏やかな、それでいてダイナミックなストリングスのイントロから幕を開ける、映画「ハチミツとクローバー」の主題歌に起用された、大ヒット 31stシングルだ。で、先ほど述べた「P」からの伏線だが、こんな風に繋がる。

魔法のコトバ 二人だけにはわかる
夢見るとか そんな暇もないこの頃
思い出して おかしくてうれしくて
また会えるよ 約束しなくても” 

そう。哀しみで埋もれてたはずの恋の記憶は今ようやく 2人、時を越えて愛おしい記憶へと昇華させることが出来、(スピッツ的に言うと)新しい生き物へと生まれ変わることが出来たのである。

まぁ、あくまでも これは僕 独自の解釈なので、これがこの曲の真実だ!とはもちろん断定は出来ないし もっと色々 意味はあると思うけど、「群青」の感想でも書いた通り、こうして1つ1つのフレーズから大きなストーリー性を生み出す歌詞を書く草野さんって、やっぱり天才だなぁと改めて感心してしまう。

そして、「花は美しく トゲも美しく 根っこも美しいはずさ」というフレーズから始まる間奏部分は特に好きで、ワクワクする。曲に込められた意味を考えずとも、この明るくて、優しくて、素晴らしい歌には本当に感動するし、この曲の持つパワーはハンパじゃないものな訳で、名曲として名高いのも頷ける。

(余談だが、この「魔法のコトバ」が主題歌となった映画「ハチミツとクローバー」には、”エンディング・テーマ”と言われる 実質的にもう1つの”主題歌”である曲、スガシカオが作詞 作曲した 嵐の「アオゾラペダル」も存在する。僕はまだこの映画を観ていないので どう流れたのかよく分かっていないが、「アオゾラペダル」も もちろん改まって言わずとも本当に素晴らしい名曲だし、この大名曲2曲が流れる映画とかどんだけ豪華なんだよ!!!?って話なんですけど。マジで凄いわ「ハチクロ」。早く観なきゃ。)

 

⑩トビウオ

きました、超爽快ロックナンバー!!「霧隠れのあいまいな 背中追いかけ  指の先の平均値 汗がしたたる」というフレーズから始まる、先ほどの「不思議」以上に 夏!夏!!キュン💕って感じの夏ラブソング。ほんと、三ツ矢サイダーのCMソングに起用されてほしい。「ノドを駆ける、透明なシゲキ!!」なんてキャッチコピーと共にこの曲がワー!!と放映されちゃってほしいな!なんて。「思い出そうぜ トビウオになれ オーラじゃなくて 直接さわれる ホンマモンのエクスタシー」って歌詞はちょっとエロい。= エロ爽やかな曲?。って、実はそんなところもスピッツの大きな魅力だったりするから目が離せませんな。演奏も本当に良いな〜!ギターもドラムも、素晴らしい盛り上がりを見せてる。これはもう、ライブで聴いてみたいッスな。

 

⑪ネズミの進化

「醒めない」収録の「子グマ!子グマ!」「ハチの針」とか、「とげまる」収録の「シロクマ」とか、世界に存在する 日々疲れてる人間の不安とか辛い気持ちを抱えてる姿を可愛らしい動物に例え苦難の多い人生をうまく乗り切っていこうというメッセージを込めた楽曲こそ絶対的にスピッツにしか見い出せない独自の視点であるが、この曲・「ネズミの進化」は そういうテーマの中でもTHE・真骨頂!と言えるような素晴らしい名曲だ。「さらに高いところへ かけのぼるような 目覚めたネズミになる」「すぐに狭い逃げ穴 逃げ込めるような 小さなネズミになる」…って聴いてて本当に元気が出てくる。僕も、苦難をうまく切り抜けて、しんどいことにも動じない、世渡りの上手い、そんな”ネズミ”になってやろうじゃないか。

 

⑫漣 (さざなみ)

さぁ、ここに来てようやく表題曲のお出まし。これがもう、まっことベストポジションすぎて最&高。アルバム 最後から2番目曲の黄金ポジションにこんな名曲を入れるとは!ここまで聴いてきて良かった!!嬉しい!楽しい!大好き!(©ドリカム)と心から思える。

そんな楽曲「漣」は、ギターもストリングスも絶頂の盛り上がりを見せ、そのサウンドに思わず胸を打たれ、最高の感動へと誘われる 壮大なロックソング。

歌詞に関しては様々な解釈が出来ると思う。語り手が「なぜ鳥に生まれずに 俺はここにいる?」と自問し、サビでは「翼はないけど 海山越えて 君に会うのよ」というそのフレーズからは、『どんな姿に変わっても、必ず愛しい人へのもとへ会いに行くんだ!』という決意の様子が描かれているようだが、果たして具体的に、この歌の歌詞にはどういうメッセージが込められているのだろうか。深く考え込んでしまう。僕の脳裏に浮かぶのは、夜の海に巨大な龍が現れ、水を掻き立てて空へ飛び立つ姿だ。そしてそれは 語り手の生まれ変わりの姿であり、または 人生を変えるほどの強力な、燃え上がる恋心の具現化であろう。

ため息長く吐いて 答えはひとつ」…というフレーズで間奏を終え、そしてラスサビへの盛り上がりの展開……本当に興奮する。スピッツ史上最高の名曲だと思う。

 

⑬砂漠の花

最後の曲。これまた役割的にしっくりフィット and ベストポジションなモンで、アルバムラストにとってもに相応しく、スピッツ屈指の名バラードと言える1曲。ピアノとギターの音色から構成されるシンプルな、それでいてしみじみと何かを考えさせられるような意味を含んだ力強い演奏と、どこかネクストステージに向かう決意を表明してるかのようなものを感じさせるような曲全体の世界観に (´;ω;`)ウッ…とやられる。「ずっと遠くまで道が続いてる 終わりと思ってた壁も 新しい壁だった」というフレーズが印象的。

『こんな感動をくれた「さざなみCD」よ、本当にありがとう。』…そう思わせてくれる、大きな愛を感じるラストだ。

 

 

……ということで、語ってみました。本当にスピッツの歌って素晴らしいなぁと、これを書いてて なんか、感動がより一層 強まった気がする。

では、この場を借りてってことになりますが、本当にスピッツの皆様、30周年おめでとうございます。これからも応援していこうと思うので、よろしくお願いします。ずっとずっと、素敵な音楽を作り続けて下さい。

#ベストソング2017上半期編 〜僕が感動した今年の邦楽20曲

 

Twitterで年末恒例の「今年の音楽シーン総括」タグ・「#ベストソング20xx」ですが、昨年から上半期末のまとめタグ「〜上半期編」も登場した為 その波に乗っかるといいますか、今回は、毎年年末の「じゃあまとめますよー!!」って勢いと同等に記事をまとめていきたいと思います。というのも、今年2017年の邦楽は色々と素晴らしい楽曲が多いんですよね。自分が好んで聴く音楽の幅が最近になってグッと広がったっていうのも勿論あるんだけど、それにしたって今年の邦楽は本当に凄い。この今の「胸熱」な想いを伝えつつ紹介したい…‼ ということで、書いていきます。良かったらご覧下さい。


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①竹原ピストル「例えばヒロ、お前がそうだったように」 
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今年に入って最も心を奪われた音楽、それは竹原ピストル。この人、本当に凄い”歌うたい”だ。よくテレビでも紹介されている通り、言霊と熱さを以て発信する歌のパワーとギター 一本弾き語りのスタイルという魅力は勿論のこと、アルバム(現時点で聴いたのは「PEACE OUT」と「youth」)を聴いてみると ストリングスやエレキギター等の演奏や曲のテーマによって全く異なるカラーを打ち出した楽曲がズラリと並んでいるのが分かり、聴くたびに違う魅力を発見してしまう凄さがある。歌詞の世界観は、何かを訴えるようなリスナーの心を思いきり鷲掴みにしてしまう力強さもあれば、自然とか日常の風景が輝いてみえるような聴いててホロリと泣けてくる美しき独自の視点もあったり、思わずキュンとして忘れられなくなってしまうような爽やかで愛しすぎるラブソングもあったりと、「もうノーベル文学賞 受賞してくださいよ!!」なんて言いたくなってしまうくらい心を掴まれた。

そんな素晴らしさがたくさん詰まった最新アルバム「PEACE OUT」から今回、収録曲「例えばヒロ、お前がそうだったように」が今年の個人的ベストソング第1位にランクイン。この曲、竹原さんが 亡くなった”ヒロ”という一人の人間に向かって、そしてリスナーと、今の世の中全体に向かって 様々な溢れ出す想いを”語り”と共に吐き出していくという曲なんですけど、これが本っ当に凄かった。アルバムの中で核ともいえる部分になってる重要な楽曲だし、正直この曲を聴いてなかったら ここまで竹原さんのこと好きになってなかった気がする。途中で、「哀しいかな、消えてなくなって欲しいやつっているな。俺も誰かにそう思われてるだろ。」って切り出して、”ヒロ”のことを自分はどう思ってたか言う場面で、「あくまでほんとにギリッギリ、消えてなくなって欲しくない人間」って誤魔化そうとしてから、その後に、ちょっと照れたように、「まあ、そーだな。。友達だったぜ?」って言うところがあるんですけど、そこでもう聴いてて(ウワアー!!!!!(´;ω;`)ブワッ)ってなる。ほんと涙腺をやられてしまうんですよね〜。。その部分は勿論 曲全体のメッセージが本当に色々詰まってて、震えるくらいに「名曲だ〜!」って言いたくなる。この曲に心を掴まれ揺さぶられ、竹原ピストルという歌うたいとして、そして人間性にまで深く深く惚れて、この人のファンです!!って言えるくらいに急上昇。アルバム聴いてから約1ヶ月、非っ常に濃ゆーい音楽体験が出来ました。もうこれだけで今年ほんと良い年ですわ。

 

で、初聴き時に書いた感想については↑こちらのアルバムレビューがあるので見て頂けると誠に嬉しいのですが、このレビューでも触れられなかったので補足したいのは、結局 亡くなった”ヒロ”という人は一体誰なのか?ってことなのですが。で、調べてみて分かったのは この”ヒロ”という方は 竹原さんだけでなく色々な歌手のライブハウスを出入りしていた方らしく、なんと、クリープハイプ尾崎世界観さんも「リグレット」という曲で、そしてandymoriさんも「クレイジークレーマー」という曲で、同じ”ヒロ”という人物と面識があり、”ヒロ”について想いを語った曲を制作していたらしいんです!!

 

というのは↑こちらの方の記事に書いてあったのですが、いやービックリ。自分全然クリープハイプにもandymoriにも詳しくないのでその2曲は聴いてみようと思うんですが。

ということで、書きながら新事実が発覚して驚いてるところなのですが、とにかくこちらの楽曲「例えばヒロ、お前がそうだったように」は名曲ですので、まだ知らない方にはこの一曲を聴くためだけに、というかこの曲だけでもいいので、是非 アルバムを借りて聴いてみてほしいな〜と思います。

 

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これは日々なんかじゃない。
ぐずぐずぐずついたかさぶただよ。
根こそぎバールでひっぺがして、俺が見たいのは鮮血だ。
目が眩むほど、真っ赤な真っ赤な鮮血だ。

 

②女王蜂「失楽園

昨年YouTubeで偶然聴いた楽曲「金星」にどハマりし即配信シングルを購入し、年末のベストソングまとめにランクインするに至ったものの、昨年分の記事中では紹介は割愛していたので、ようやく語るタイミングが来たって感じ。
女王蜂、それは、国籍も性別も明かされていない謎だらけの美女(または美男子)・アヴちゃんが率いる奇抜で可憐な最強のロックバンドである。そんな女王蜂が今年 満を持してリリースした、自身”最高傑作”を謳っているニューアルバム・「Q」では 先ほど挙げた「金星」に新進気鋭の女性歌手・DAOKOのラップをミックスした、シングル時よりも8割増しのカッコよさを放った最強のコラボレーション楽曲が収録されたほか、今年YouTubeで公開された4作のPVのうち、児童虐待や崩壊する家庭を描ききった表題曲「Q」で映し出された 入水自殺をするアヴちゃんのワンシーンが「アウトロダクション」のPVの方でフラッシュバックしたり、既に死んでいて三途の川のようなところをさ迷っているような状態の霊たちが教会で楽しげに踊り狂う様を描いた「DANCE DANCE DANCE」のPVが、「失楽園」の方ではその霊たちの最期の姿が描かれそしてラストでアヴちゃんが天使の輪を取る=昇天、というストーリーに変化するという、アルバムの収録曲のPVたちがそれぞれ”繋がっている”という異例のプロモーションを行っており、それらも全て同じアルバム「Q」に収録。で、その一連の流れに気づいてから「これスッゴいな…全部ちゃんと聴くしかないわ…」となったのをきっかけにアルバムを借りて聴いて、見事にハマった、という訳で。これが本当に良いアルバムだったんですね。「のぞむ景色がたとえどんなに違っても生きてかないと求めないと 涙溢れそうだけど」と歌う「アウトロダクション」、「強く強く生きてゆかなきゃ 世の中のせいにしてちゃ はじまらないから」と歌う「雛市」など 聴く人の心を包み込み奮い立たせるような、生命の鼓動を感じさせる音楽というサブテーマがこのアルバムにはある気がして、「この曲好きだな〜」とかよりももっとそれ以上の強い愛が芽生えたというか。

で、そういう所以があって、中でも最もグッときた楽曲「失楽園」が今年の個人的ベストソング第2位にランクインしたのです。先ほど紹介した通りPVのストーリー性と迫力が良いっていうのは勿論、「天国なんて行きたくない  好きな気持ちはどうしようもない  約束が守りたい」という胸に迫るような切実な歌詞、心の叫びが伝わってくる、どんな曲にも劣らぬ圧倒的なオーラを感じさせる突き抜けたラブソング。素晴らしい。演奏、メロディの切なさも圧倒的。あーもう、これ以上表現するにはもう語彙が尽きる……それくらい素晴らしい一曲です。


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Where is paradise?

探さない? あるかもしれない

禁断の恋は報われない?

やってみないと判らない

 

椎名林檎トータス松本「目抜き通り」

昨年 リオ五輪 閉会式の音楽も、紅白歌合戦での東京事変の復活も、今年 アニメ「昭和元禄落語心中」の主題歌として林原めぐみに楽曲提供したり、大きな話題を呼んだドラマ「カルテット」に楽曲提供したりと 各方面で大忙しの林檎さんが満を持してリリースした新曲はなんと、トータス松本とのコラボ曲で、GINZA SIXのオープンを記念したテーマソング。あまりの上質さ、ゴージャスさにやられましたね。↑この動画、公開されたのがある夜の12時だったんですけど、あまりの興奮にその夜は全然 眠れませんでした(笑)。その数日後には各配信サイトでの配信がスタートしたので即購入。その一週間後にはお二方のMステ出演と、大変盛り上がりましたね。

今回これを聴いて意外だったのは、トータス松本が想像以上に”林檎ワールド”に溶け込んでいたということ。もうずっと前からその世界の住人だったように。紳士な感じが伝わってきてとてもカッコいいし、キュンとさせられますね。素晴らしい。あと、昨年の楽曲「ジユーダム」を聴いた時も思ったけど、近年の林檎さんは結構ストレートにリスナーを元気づけるような歌が増えてきた気がするんですよね。林檎さん自身はインタビューで、「聴いてる人を意識して曲を制作するなんてことは絶対にない!注文された通りのモノを制作してるだけですから!」なんてよく仰ってるけど、全くリスナーを意識してないってことはないんじゃないかな、ってつい思ってしまう。伝わってくるのは、”母性”、というか。てかホントなんなんだろう。やっぱりツンデレなのか?❤(失礼)

そして最近、インタビューで「アルバムもそろそろ出さないと」というようなことも発言されてたので、非常に楽しみですね。今後の活動にも圧倒的期待。

 
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あの世でもらう批評が本当なのさ

デートの夢は永い眠りで観ようか

最期の日から数えてみてほらご覧

飛び出しておいで目抜き通りへ!

 

tofubeats「WHAT YOU GOT」

今年自分がハマりまくっているアーティストの1人、それはtofubeats(トーフビーツ)!! 1年半前に星野源のラジオのジングルを作ってたので知ったっていうのと TwitterのTLである方がオススメしてた楽曲「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」を聴いたのをきっかけに好きになったもののCDを借りることとかはなかったんだけど、今年久しぶりにアルバム出るって聴いてYouTubeで色々聴いてたら「ディスコの神様 feat.藤井隆」とか「おしえて検索 feat.の子(神聖かまってちゃん)」とかワクワクが止まらなくなる音楽の宝庫で「これはちゃんと聴かなきゃ…!!」ってなり、すぐに「First Album」「POSITIVE」の2枚を借りてきてどハマりし、結果今年は自分の中で”tofubeats 旋風”吹きまくりの年となった訳です。

で ニューアルバム「FANTASY CLUB」のリードトラックになっている楽曲「WHAT YOU GOT」を聴いてみて思ったんだけど、トーフさんは本当に、ほとんど同じフレーズしか繰り返さないのに少しずつ何かを変えて盛り上げてって、ラストで絶頂のテンションに持っていくっていうのが上手すぎるんですよね。先程挙げた「First Album」収録の「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」とか「POSITIVE」収録の「STAKEHOLDER」にも同様のことが言えるんだけど、今回の「WHAT YOU GOT」は フューチャリングありなしとか関係なくtofubeats史上最高傑作曲なんじゃないかと思う。過去「Don't Stop The Music feat.森高千里」などの曲から分かるように元々トーフさんが作る楽曲たちの根底には「音楽の力で元気を出していこう」っていうテーマがあるから より一層 音から魔法のようなパワーが伝わってきてワクワクして、ってそこが僕が惚れてしまうトーフさんの魅力だったりするんだけど、そういう意味でも今回の「WHAT YOU GOT」はなかなかに素晴らしい。8000円の動画素材を3本買ってトーフさん自身が制作したという(!)PV映像の、シンプルなようでいてジワジワと引き込まれる圧倒的中毒性もさながら、動画のコメント欄には常にその音楽に酔いしれる人々のコメントに溢れてて、なんかそれ見ながら「嗚呼、良いなぁ。」と思う。中には茶化すようなネタ的コメントもあるんだけど、それにも全部愛があるっていうか、「”tofubeats好き”に悪いヤツはいない!」とさえ思えてしまう。

現代音楽ってやっぱり最高だ!!と改めて強く感じさせられますね。

 
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些細な愛で 感じたいの
感情はちょっと不安定
振りまいてよ your love
もっとDJ 踊れるやつちょうだい all night
フロア最前でもっとshow me what you got 

 

平原綾香「三日月〇〇」
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(個人的な事情を言うと)今年の春、大学受験とか色々ゴタゴタがあって疲れた影響からか「何か、思いっきりスッキリするような (または、高校生活が終了したばかりの今のモヤッとした自分の心に区切りを付けてくれるような)学園ドラマが見たい」と思い、当時はちゃんと見れなかった、2012年に放映された大型スペシャルドラマ「ブラックボード〜時代と戦った教師たち〜」を見返していて それはそれは大いに感動し、ドラマと、主題歌に起用されていた平原さんの「BLESSING 祝福」 共にどハマりし それが収録されている2004年のアルバム「The Voice」を借りて聴いた影響で じわりじわりと平原綾香にハマっていき……と、振り返れば「2017年春=平原綾香を聴いていた季節」というイメージになった。そんな中、僕が大大大好きな 原由子さんが、今年 平原さんがリリースしたニューアルバム「LOVE 2」の企画として「約束のこの瞬間に」を楽曲提供することが決定し 「凄い!絶対聴かねば!!」とワクワクしてスタンバってたものの、実際アルバムを借りて聴いてハマったのは レミオロメン藤巻亮太さんが楽曲提供した「三日月〇〇」(みかづき まるまる)であった…という経緯。

そういう訳で今回 藤巻さんの作った曲を初めて聴いたんですけど、いやはやこれは素晴らしい。時期的に少しズレてしまったけど、この「三日月〇〇」という曲はなんと、眩しいくらいにキラッキラしてる最高の春うただったのです。自分 藤巻亮太どころかレミオロメンにも全然詳しくないから知らなかったけど、藤巻さんって方は春の名曲を多数 制作してらっしゃるんですね。もう歌詞からもメロディからもベテラン感がハンパなくて、初聴き数秒でズキューン💕ときたわ。こんな良い春うた聴いたの何年ぶりだろう。勿論 平原さんの温かみのある歌声も、ラスサビで子供たちがコーラスする盛り上がりも、一音一音の現代音楽チックなアレンジも最高なんだけど、やっぱりなんといっても歌詞が素晴らしい。来年の春は絶対、桜並木を見ながらこの曲を聴こうと思います。

(※ちなみにタイトルについて藤巻さんは、「へんてこなタイトルですが、その◯◯に、自由なイメージを投影して聴いて頂けたらと思います。」とコメントしている。)

三日月○○

三日月○○

 
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君の好きな花の名を 僕は今も覚えてる

甘い匂いがしていてさ 春風に溶けてしまいそう

雨上がりの空にそよぐ君の髪が

綺麗だね 沈丁花

三日月さらさらと揺れて 眩い恋をした

温もり確かめ合うよに 君の手を握った

 

Base Ball Bear「すべては君のせいで」

ベボベ、新体制として初のニューアルバム「光源」。新作の発表は色々あって久しぶりだったんですよね。このアルバム「光源」がベボベの完全復活作となった訳ですが、正直ホッとしましたね。

ずっと4人でやってきたのに、突然の3人体制ですよ。あの発表があってから約1年、ずっと心配でした。どうなるんだろうベボベ、次作品出すんなら、どんな感じに??とかモヤモヤしたものがずっとあって。で、「光源」が出るって決まった時はとにかく「ヤッター!復活だ!」って嬉しかったですね。収録曲が8曲っていうのもワクワクした。8曲って、一曲入魂って感じが伝わってくる、絶妙な曲数だ、本気だ、って聴く前から思ったりして。

そして「すべては君のせいで」を初聴きして、その王道な、今まで作ってきたテーマを貫いてる感じに本当にホッとした。これぞベボベだ!と。でもそれでいて、演奏の端々から確かな進化が伝わってきて、グッときた。

「すべては君のせいで 毎日が眩しくて困ります」…この、サビの歌詞、もう大変。ベボベの世界観の集大成すぎるし、切実で真っ直ぐすぎる、甘酸っぱすぎる。暗い教室の中で毎日、優しい1人の女性の笑顔に救われて、惹かれていく感じ。今までどの曲にも同様のテーマは描かれてたと思うけど、ここまでキュンとくるのはなかなかに集大成ですね。(歌詞が正直 共感できちゃうんですよ、自分も高校時代に同じ感情を抱いたことがあったので…(ボソッ )。てか「心が#(シャープ)していきます」って表現が絶妙すぎる。ありそうでなかった絶妙な表現。これからラブソングのフレーズとして定番化していきそうではないか、と思うが、と同時にこれがベボベにしか出来ない芸当なんだなぁと実感する。

「すべては君のせいで なぜか頑張ろうとか思ってます」、「すべては君のせいで 毎日が愛しくて困ります」……最高のラブソングだ。キュンとくる。。この歌のせいで毎日が愛しくて困るわ。。

アルバム「光源」、この曲以外にも「SHINE」、「Darling」、「逆バタフライ・エフェクト」とか気持ちが高ぶる名曲が多くてベストソング選びにはなんとも困りました。良いアルバムでしたね〜。これからもBase Ball Bear、応援していきたいです。


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すべては君のせいで 毎日が愛しくて困ります

すべては君のせいで 季節に意味を感じます

すべては君のせいで 明日何か変わると思ってます

すべては君のせいで Baby 胸が高鳴るばかり

 

ケツメイシ「人生劇場」
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僕が大好きなケツメイシさんの今年の第1弾シングルはなんとツアー会場限定&配信シングルということで、2015年の「アドベンチアーズ」以来となるツアーテーマソング「人生劇場」、東京新聞のCMソングとして放映中の 爽やかだけどちょっぴり風刺色 強めな春うた「僕らの暮らしっく」、そして「KITTE名古屋」のオープン記念ソング「つながって」の超豪華3曲入りシングルなんですけど、いやーどれも良かったな〜。ちゃんと購入したファンしか聴けないってシステムな訳で(自分は配信で買ったんだけど)、これ普通にCDシングルとして発売するべきだったでしょう!!勿体ない!!…ってくらいの良曲揃いだった。本当にケツメイシさんは、一体どこまで広いジャンルの曲を作るんだ!!ってくらい多彩なんですよね。今回の「人生劇場」は 管楽器のサウンドに魅せられるジャズ調の煌びやかなナンバーで、またまた新境地を切り拓いてしまってるのであります。歌詞から伝わるワクワク感も素晴らしいけど、「こんな曲も作っちゃうんだ!!歌っちゃうんだ!!」って感動は毎度凄いんですよね〜。それにしても今年のケツメイシ、アルバムをリリースしたばかりでツアー中とは思えないくらいの勢いで最新曲を更新している。来月には”待たせたな!!”と言わんばかりに34枚目シングル「はじまりの予感」をリリースするし。(←夏うたで、昨年の「さらば涙」同様 鈴木ちなみさんの出演するDHCのCMソングに決定してるんだけど、本当にワクワクが止まらない!!) この人たちにはずっといつまでも、色んな歌に魅せられて音にドキドキワクワクさせられ続けることでしょう。なんという音楽天国。ありがたやありがたや。

人生劇場

人生劇場


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幕が上がれば 輝くステージ
台本無し タイトルも無し
センターピンスポ 待った無し
回りだしたら終わらないストーリー
主役は君 脚本も君
喜怒哀楽 演じていく日々

 

ウルフルズ「バカヤロー」

今年ウルフルズはデビュー25周年、ということで記念アルバム「人生」をリリースし、そのリードトラックとしてこちらの楽曲「バカヤロー」が収録されています。

正直ウルフルズの曲ちゃんと聴くの今回初めてだったんですけど、ビックリしたなぁ。歌詞の重みが凄い。なんて言ったらいいんだろう、もう1フレーズ1フレーズが聴いてて涙出てきちゃう。デビュー25周年を記念する楽曲のはずなのに、終始 重くて暗い。でもそれでいて、”俺らはこういう曲を作るバンドなんだ、聴いてくれ”って静かに語りかけてくるような、正に狼=ウルフのような野生を感じるというか。 「夢なんかクソくらえ」。「胸が張り裂けそうで」。「なのにワクワクさせられ」。「時に地団駄を踏み」。「明日とかふざけんな」。「いつも自分を疑い」。「涙ポロポロ泣いて」。「いつか誰よりも笑う」。…出だしがこれですよ。もう全てにガーン!とした衝撃を加えられるような、なんて言ったらいいんだろう、力強さというか、もっともっとそれ以上のものを感じる…。ていうか、自分 スッゴくマイナス思考になることとか多いし、くだらないこと気にして悩みまくったりする性格なので、正直 歌詞にめちゃくちゃ共感できてしまうんですよね。明日が本当に不安で仕方なくて泣きそうな(ほぼ泣いてる)夜に「明日とかふざけんな」って切実に思いますもん。最初この曲聴いた時は 「トータス松本さんはどんな人生を送ってきて、どういう気持ちでこの歌詞を書いたのだろう?」ってしばらく思ったりもしたけど、 よく考えたら特別なことなんて一切なくて、人間の誰もが抱く悲愴やネガティヴな感情に寄り添ってくれる歌なんじゃないか?って思った。そしてそれはトータス松本さんが抱く、または過去に抱いていた感情でもあって、特にまだ小さなことでウジウジと悩みやすいティーンエイジャーである僕みたいな人にメッセージとして向けてるんじゃないか?って。

”いつも不安を味方に 誰よりも自分のファンでいる”………このフレーズが特に聴いててグッ……とくる。なんだか、とんでもなく凄い名曲に出会ったわ。なんか折角 感想書いてるのに、まだ色々と想いが消化できてないわ。25周年というタイミングでこういう曲を放ったウルフルズの想いとは。意味とは。なんなの。泣きそうですよ。とにかく、こういう曲に出会えた今年は本当に幸福だ、としか言えない。

 
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人生のバカヤロー    夢なんかじゃない

笑いながら 泣きながら 道なき道をゆく

情熱のバカヤロー     怖いものなどない

寝転がって目を閉じた    道はここから

 

クリープハイプ「イト」

今年はクリープハイプをちゃんと聴くのも初めてでした。正直今まで歌声がちょっと馴染めなかったというかそういう感じで聴いてなかったんだけど、今回の「イト」はもうこれまで思ってたこととか何もかも吹っ飛ぶくらいにポップで突き抜けたロックソングで非常にグッと心を掴まれましたし、歌声も好きになりましたね。大々的に宣伝された映画「帝一の國」の主題歌ということで、(音楽評論家的に言うと)売れ線全開なナンバーで、これは聴き逃せない!ってモノがありまして。てな訳で 配信で曲を衝動買いしてしまうのなんてしばらくぶりだったんですよ。ていうかPVが面白すぎ。ほいけんたとか清水ミチコが出てくるあたりが特にツボ。曲がポップでカッコイイ上に映像がシュール可愛いってイイトコ取りすぎる。あと、演奏に注目するのも初めてだったんだけど、ギターの音とかイヤホンで聴いてると「うおおおかっけえええ!!」ってなって惚れました。歌詞も深くて良いですよねぇ。尾崎世界観さんの作り出す世界観は素晴らしい!!(←これが言いたかっただけ)

クリープハイプ、今後も色々と聴いていきたいと思います。


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いつかこの糸が千切れるまで

今は踊れ手のひらで

どうか重ねた手の温もりで

何度でも探せ

 

Sing Like Talking「6月の青い空」

Twitterでオススメしてらっしゃる方がいて知った、80年代から活躍するバンド・Sing Like Talking(シング ライク トーキング)。大人の方の世代には有名らしいですが、自分みたいな若造には全然知らない領域でしたね。こんな素敵なバンドがいたんだ!!と感動。いやー、勉強になります。

聴いたきっかけはYouTubeであり近年に公開されたPVを再生してたんですけど、なんともフレッシュな感じが凄いんですよね。30年来活動してきたバンドとは思えないくらい、新しさと爽やかさでいっぱいなんです。一見 ポップで現代音楽現代音楽してるようでいて、実はその波に染まらぬアイデンティティーというか、そういう確固たるモノ、貫禄が滲み出てる。正直、30年も前から活動してるバンドが 現代でもこんなに洗練された、新しい音楽を作ってる例って、なかなか珍しいと思うんですよ。歌謡曲を主に歌ってきた歌手が現代になって突然オートチューンを取り入れた楽曲を歌おうとしても、確実に周囲からの意見が賛否両論になるかもしれないじゃないですか。でもSing Like Talkingは、そういう”時代の壁”みたいなものを全部とっぱらって、振り切って輝いてる気がする。(上手く言えないけど)

今月リリースされたばかりのニューシングル「6月の青い空」は今秋公開予定の映画「Music Of My Life」の主題歌、そして現在 「情報ライブ ミヤネ屋」のエンディングテーマとなっており、梅雨の間の僅かな青空に喜びを感じさせる、超タイムリーで爽快で、ちょっぴり切なくなる素晴らしい一曲。梅雨とはいえ なんだかんだで最近は空が晴れてる時間も多いので、もう毎日 屋外で絶賛ヘビロテ中でございます。ずっと忘れられない”6月の名曲”の誕生の瞬間にSLTに出会うことが出来て、感激。


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6月の一瞬の 青い空の下

弾けそうな笑顔のキミを抱き上げる

たぶん明日も分厚い雲

かまわないさ それさえも

キミと形にしていく日々さ

 

平井堅「ノンフィクション」

去年の平井堅がシングル2枚と5年ぶりのアルバムのリリースで魅せた”楽曲の多彩性”というものはやっぱり素晴らしくて 年末時点では「よーし!来年も全力応援!!」って感じだったんだけど、いざ今年入ってシングル「僕の心をつくってよ」とか出たら「あー、アルバム収録されるまで待ちたいから今はちゃんと聴かないでおこう」って思って、で、4月期”山下達郎と並ぶ『日曜劇場』最多タイ主題歌起用”ってニュースが出て「うおお!!?凄いじゃん!!」って感動したけど、肝心のドラマ(「小さな巨人」)がどうもあまり好きそうじゃなくて主題歌とか興味持てなさそうだなと思ったのでやっぱり「あー、アルバムに収録されるまでちゃんと聴くのはよそう…」ってなって、でその後すぐに「ノンフィクション」がYouTubeで公開されたので「やっぱ聴いてみよう」って思って聴いて、ようやく度肝を抜かれた。

この歌詞なんだ!?  近年の平井堅の雰囲気とは何かが違う…ドラマのストーリーと世界観を合わせてるのかな…?? いやそれにしたってテーマが深いぞ…!? って驚いて。正直タイトル聴いた時点ではポップで割とアップテンポめな曲になるのかな?って思ってたから、演奏がギターのみから入りハーモニカとドラム、ストリングスっていうシンプルな構成にも驚いたし、かえって新しさを感じたというか。

で、Mステでこの曲が披露される時に堅さんが「亡き友人に向けて書いた歌」って仰ってて、そうなんだ!!って、驚いたし凄く納得したし、暗闇の中で片手に花束を下げて歌唱する姿にも凄く心を奪われた。なんだろう、「亡き友人に向かって届かぬ想いを叫ぶ」ってテーマとしては先に挙げた竹原ピストルの「例えばヒロ、お前がそうだったように」みたいな感じなのかなぁとか、「人間心の根底にあるような不安という感情を表現しリスナーに語りかける」っていうテーマとしては先に挙げたウルフルズの「バカヤロー」みたいな感じなのかなぁって考えるけど、実際全然何にも似てないし、言い表しようのない確固たるモノというか、そういう魂みたいなモノがこの曲にはあるんですよね。ラスサビの「秘密 涙 一人雨  目覚めたら襲う不安」の部分でギターの演奏にアクセントがついてるところが聴いてて鳥肌がサーッと立ちますね。

で、Mステの披露の後「ノンフィクション」、YouTubeの音楽 急上昇ランキング1位にしばらくの間 登りつめていたのを僕は見逃しませんでしたからね!(笑) みんなMステ見て来たんだ〜って、人々の心が揺れ動く様が目に見えて伝わってきたのがなんか面白かった。高評価はあともうちょいで1万に届きそうですので、是非もっとみんな聴いて!って思います。(←何様)

そんな平井堅さん、来月にはベストアルバム「歌バカ 2」をリリース予定で、スペシャルディスクには僕の大好きなtofubeats中田ヤスタカ石野卓球、そして槇原敬之にKANに横山剣草野マサムネ×亀田誠治BONNIE PINK×村田陽一 etc…が参加とかいう、割とマジでヨダレ垂らしながら気絶して死にそうな内容(?)。 楽しみですね〜!!

 

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人生は悲劇ですか? 成功は孤独ですか?

僕はあなたに あなたに ただ会いたいだけ

正しくなくていいから

くだらなくてもいいから

僕はあなたの あなたの 本当を知りたいから

カバンの奥でなる鍵  仲間呼ぶカラスの声

僕はあなたに あなたに ただ会いたいだけ

 

Perfume「宝石の雨」

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昨年アルバム「COSMIC EXPLORER」をリリースし、更に”世界に発信する音楽”として進化を遂げたPerfumeは、今年のシングル「TOKYO GIRL」でもそういうテーマが発揮されており、年々シンプルで 世界共通の音楽として伝わりそうな雰囲気とアンセム感が増していってる気がする。が、個人的には正直 去年アルバムを聴いた時点からずっと「なんか、変わっていっちゃうな…寂しいな…」とか思ってたりした。(3人自体は少しも変わらないのは良いのだけれど)。偶然か意図的か、「COSMIC EXPLORER」が「全曲題名が英語」という縛りになってなかったのであれば、もし「LEVEL 3」の頃の感覚であれば「いじわるなハロー」なんかは絶対収録されてたと思うし、なんだろう、やっぱり”Next Stage with YOU”しちゃってるのかな〜なんて最近思うんですが。

……とか言いつつも、いつも揺らがないモノがあるのがPerfumeのカップリング曲の良いところ!(と勝手に思ってる…)ということで今回も良かった。「TOKYO GIRL」のカップリング曲として収録された「宝石の雨」は「Ora2×Perfume くちもとBeauty Project」のCMソング。のっち曰く「雨の日もハッピーになれるような、雨上がりも素敵に見えるような、柔らかい優しい曲」ということで、本当にその通り言葉の素敵な楽曲ですね。快晴なのに小雨が降ってるという天気、所謂 お天気雨の中でこの曲聴いてると、凄く心地いいんですよね。

今年、ドラマ「パンセ」で女優デビューもしてしまったPerfume。段々広い分野に活躍が広がっていくようですね。これからも応援していきたいです。

宝石の雨

宝石の雨

  • Perfume
  • エレクトロニック
  • ¥250


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Rainyで綺麗に 精錬の過程に
ほんのマジックみたいなの
Rainyなくらいに 控えめなそれに
宝石の粒を 降らすの

 

ゲスの極み乙女。「シアワセ林檎」

去年から 川谷絵音さんの報道により活動自粛が決まってたゲスの極み乙女。だったけど、

↑このツイート以降 「達磨林檎」収録のPVたちが次々と公開された。正直 例の報道が出た時 僕は、「なにやってんだよ…もうあのバンドおしまいなんじゃない?」なんて失礼なこと思ったし実際Twitterでそんな感じのことを呟いたりもしちゃったけど、ほんとあれは反省したい。スミマセンでした。以降公開されたPVたちと曲には全て、心を奪われた。熱意というか、なんだろう、熱さみたいなのが伝わってきたんですよね。それらが収録されたアルバム「達磨林檎」を聴くのも、いつしか楽しみになってましたね。

ていうか本当に、「シアワセ林檎」が良い曲すぎるんだ!!YouTubeのPV 再生して妹と聴いてて「え、この曲スッゴイ良い曲!」って2人して感動して、なんだか瞬時に心が通じ合った気がして音楽のパワーを感じた。「気づいたらさ どうでもいいことが幸せに感じる」って実感した瞬間でしたね。後半の「あの日あの時言えなかったのは  I love you   林檎みたいに赤くなっても言いたかった」ってところの展開もグッとくるし、演奏は相変わらずハイパーかっこよくて聴いてて間奏なんかほんと酔いしれちゃうし、色々と素晴らしい楽曲だ、「シアワセ林檎」。 本当に川谷さんは、人の心を動かす音楽を作るのが上手いんだなぁと改めて思った。


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世界平和の為でもそうじゃなくても
悲しさの先に生まれる
幸せを肴に話でもしてみませんか?

きっと楽しいからさ

 

⑭Awesome City Club「Action!」
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新進気鋭のシティーポップバンド・Awesome City Clubが今年 “Awesome City Tracks”シリーズの最終章としてリリースしたアルバム「Awesome City Tracks 4」は、これまで以上にポップで様々な曲調を取り入れた、確かな進化を感じる1作でしたね。リードトラックになっている 中毒性がハンパじゃない楽曲「今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる」も良かったけど、アルバム後半の「次なるステージに向かうんだ」って意気込みが感じられる雰囲気もなかなかで。その中でも最後の楽曲「Action!」は特に良かった。「未来は百花繚乱」って、自分の座右の銘にしちゃいたいくらい良いフレーズじゃないですか。

”Tracks”シリーズが終了し今後どんなCDをリリースしていくのか、期待ですね!!

Action!

Action!

  • Awesome City Club
  • ロック
  • ¥250


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張り詰めた 空気のままじゃ ほら 期待もできないでしょう
窓開け放って Reaction じゃなく Make Action!
いつかじゃなくて 明日じゃなくて 今すぐに飛び立って
未来は百花繚乱

 

↓以下は、何かしらのきっかけがあってYouTubeで聴いて「良いな〜」と思った楽曲群。上の楽曲群のようにちゃんと聴き込んだ訳ではないので、あまり掘り下げない感想にさせて下さい。笑↓

 

⑮ゆず「タッタ」

ゆず20周年!めでたいな〜。PVも相変わらず素晴らしい完全度で、とっても引き込まれます。今回は久々の弾き語り調ってことで、やっぱりゆずといえばこうでなくっちゃ!っていう要素が詰まってる気がする。

 

水曜日のカンパネラ「メロス」

なんかこの曲凄いぞ!?  水カン、ついに来ました新境地。映像と音楽 共にとっても興味深い作品。再生が止まらない。アルバム「SUPERMAN」の方も早く聴かないとな〜。

 

電気グルーヴ「人間大統領」

さすがは電グル× 天久聖一アニキ!!もう色々とアウトっす。(笑)

 

岡崎体育「Natural Lips」

1年半くらい前にTwitterでツイートしていた「冷蔵庫に貼ってあるレシピを英語っぽく読む」というネタをついに楽曲に組み込んでしまった岡崎先生。ほんとこの人天才ですね。てか謎の振り付け…wwwww 日常の重要な局面で思い出し笑いしそうになるからほんとやめてほしい。  (褒めてる)

 

林原めぐみ今際の死神

今年ハマったんですよね〜「昭和元禄落語心中」。マンガ全巻読んで感動してボロッボロ泣いちゃって。そのアニメの主題歌を僕が大好きな椎名林檎さんが彩ってるって、もう胸熱でしかないんですけど。今回も林檎さん得意の”ピッタリ3分間楽曲”ということで、もう相変わらずカッケーです、震えますよ、ハイ。林原めぐみさんの曲、今後チェックしてみたいですね。

 

【おまけ/SPOT LIGHT】

ヤバイTシャツ屋さん「ヤバみ」

実は、今年存在しているアーティストの中で最も特筆すべきアーティストは、ズバリ、”ヤバイTシャツ屋さん”です。愛称・”ヤバT”。

何年か前(2年くらい前?)から「個人的な感情とかをコミカルに歌ってる、変な名前のカオスで面白いバンド」って認識は印象としてうっすらとあったんだけどちゃんと聴いたことはなくて、今年 偶然YouTubeで「あつまれ!パーティーピーポー」を聴いて面白いな〜って思ったのと なんとなく公式ホームページ( http://yabaitshirtsyasan.com/ )を覗いてみたら色々と可笑しすぎて爆笑したっていうのがきっかけで、以降はとにかくこのバンドの存在が気になって仕方がなくて興味深さが日に日にアップしていったって次第で。で、近年 大きな話題となっている「MUSIC VIDEO」「感情のピクセル」含め 岡崎体育の面白いPVたちを作ってる”寿司くん”って監督が ヤバTのボーカル・こやまたくや さんと同一人物っていうのを知って、とても驚いた。そして、その”寿司くん”というものが監督をする上でのハンドルネームだけではなく 以前その”寿司くん”というキャラクターが主役のアニメが制作されていてグッズも作られて一部のサブカル界隈で一世を風靡し(?)、それらを全て考案していたのもヤバTのこやまさんっていうのを最近知って、もっともっと驚いた。

  

こちらがそのアニメ「寿司くん」の動画。シュールで面白くてツボにハマるし中毒性がハンパじゃないし、一度見だすと他の話を見たくなって止まらなくなる(笑)

ていうか本当に、こんなに面白いアニメを考案して、PVの監督もして、自分のバンドも運営してしまう こやまたくや さんって、一体何者なんだ…!!!!!!って話なんですけど。

で、今年 4thシングル「どうぶつえんツアー」の収録曲として公開された「ヤバみ」のPVではなんと、カメラが勝手に引いてってメンバーの様子が確認しづらい状態になり、それに対してメンバー自身が曲に被せてツッコミを入れるというこれまで以上に斬新なネタを披露。結構 重要なことを歌ってるのに、聴かせる気ゼロっていう(笑)。最初見た時ほんと笑いすぎてお腹痛くなった。開始早々めちゃくちゃな英語歌詞をオシャレ風に歌っといて その後でありほぼさんが「いっぱい英語で歌ってみたけどあんまり意味ないよ!☆」って言うところもなかなかカオスで可愛い。「日本語の乱れがどうたらこうたら言うけどいつの時代でもおんなし ふいんき良ければそれで全然大丈夫だからまぢウケんね   偏差値が20ぐらい下がってく」って早口で言う歌詞も面白い上に説得力があって良さみが深い。もう色々ヤバみを感じる。

そしてそして、先月 公開された ロッテ「キリトールガム」の20周年プロジェクトソング「とりあえず噛む」では いつものふざけた感じの雰囲気はなく、真面目で熱い曲も作ってしまうバンドなんだってことが発覚(もっとも、歌詞は相変わらずコミカルですが)。どこまで多彩なんだ、ヤバT。

 

正直、この世に存在するあらゆる創作物の中で、最も「嫌悪なムード」から遠い存在って、 「シュールで笑えるモノ」だと思うんですよね、僕。単純に 元気が出るような創作物だって、感動して泣けるような創作物だって良い。だけど、もっとも嫌な事を忘れさせてくれる、心が欲してる世界こそ、”シュールさ”だと思うんです。そういうモノを、こやまさんがやろうとしてることは全て満たしている。イコール、こやまさんが作ろうとしている世界は正に”ユートピア”なんですね。ちょっと話が飛躍しすぎてる感じはありますけど、どうか伝わって下さい(笑)。まだヤバTを知って間もない自分だけど、とにかくそういう印象を受けたんですね。

 …てな訳で、ヤバイTシャツ屋さん、今後も大注目のアーティストでございます。

 

(↓そしてこのアー写…www)

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ヤバみバみバみバみバみが深みで
本当に言いたいもんなんて本当は伝わらないもんね
ヤバみバみバみバみ
さぁみんな来い follow me

 

 

ということで、いかがだったでしょうか。本当に今年は楽しい音楽が盛りだくさんの年ですね。VIVA 2017年。

下半期には、超待望の桑田佳祐さんのニューアルバムのリリース、そしてサカナクションのニューアルバムのリリースが待っており、今年はそれを楽しみに生きているといっても過言ではないのですが、両方ともなかなかに焦らしますね。。まぁ、本当の楽しみは後に取っておこうってな感じで。

下半期も、素敵な音楽にたくさん出会えますように。

 

映像監督・児玉裕一の魅力に迫る。

超ベテラン人気映像ディレクター・児玉裕一(こだま ゆういち)。41歳。あの椎名林檎サマの夫であり、誰よりも妻を美しく撮る男。

今回は、そんな児玉さんの作る作品の魅力について語ってみようと思います。
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まずこの方、監督を務めているPV作品に東京事変サカナクションPerfumeBase Ball Bear、水曜日のカンパネラなどがあり どれも映像と音楽 共に個人的な嗜好として大好物な作品のオンパレードなため 勝手に「皆が知ってる有名な監督さん」ってイメージになってますが、知らない人は知らないですよね。で、どれほど凄い方というと。

これ!去年のリオ五輪の閉会式で話題となったこの演出。これでチーフ映像ディレクターを務めた方が児玉さんです。この時の音楽はご存知 椎名林檎さんが担当されて、いやーこれは盛り上がったな〜。児玉さんも林檎さんも、夫婦共に 日本のカルチャーを盛り上げる頂点におられるんだっていうのを確信した瞬間でしたね。

そして、去年話題となった作品を挙げると、これもです。

宇多田ヒカル「二時間だけのバカンス feat.椎名林檎」!!これも本っ当に盛り上がりましたね〜。このお二人さんがまさかあんなことや💜こんなことに❤なってしまうとは…凄まじい演出。日本の音楽ファンを興奮の渦に巻き込んだ、確実に「歴史的一作」とも言える一つの映像作品となりました。

 

てな感じのを撮ってる方ですが。

では、児玉さんの撮る作品のどんなところが好きなのか、具体的に挙げていこうと思います。

 

とにかく、映っているものの全てが美しい。

まぁ主にこれなんですけど。

例えば、個人的にめっっちゃ好きなのが、Mr.Children「エソラ」のPV。(※2008年。森本千絵さんとの共作。)

スーパーマーケットの風景が…
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棚の横を駆け抜けることによって…
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流れる景色がオレンジと白と黒の流線に変り、このPVのメインビジュアルになるという…!!!!!
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いやーー……なんて美しい…。こんな、デザインの神様みたいな発想、誰が思いつくんだ!って。
まぁこれは共作PVのため一人でこれを考えた訳ではないと思うので「児玉さん(のみ)が素晴らしい!」って推すと若干 語弊がある感じになっちゃいますが、こんな風に、誰も思いつかない方向から、誰よりも ズルイくらいに美しく映像を魅せるのが児玉さんの魅力ですね。


そして。

出演するメンバー 1人1人のスポットの当て方が素晴らしい。

このテーマにおいて一番特筆すべきは東京事変ですね。(※2011年、「新しい文明開化」。)

ショートヘアーに黒縁メガネという、このPVでしか見れない特別なビジュアルの林檎さん。

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壁に同化していた浮雲さん。
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仮装大賞パロに参加する刄田さん。
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機長役を務める伊澤さん。
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新しい亀田誠治(?)とか。
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こんな感じで、児玉さんは、出演しているメンバー1人1人を本当に魅力的に映すんです。

 

そして、Perfumeの場合は。(※2015年、「Pick Me Up」。)


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これまで描かれてこなかった、3人がそれぞれ”自分”と向き合う姿が描かれるという、Perfume PV史において確かな新境地を切り開いた作品となりましたね。

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そしてこの、「運命感じる3・2・1」の時に1人1人をアップで映すカット。ほんとカッコ可愛いすぎて、ファンとしては鼻血ブーモノなのでやめてほしい。w (*゚∀゚*)プヒ

 

あと、近年で一番 感動したのはSMAPの「華麗なる逆襲」ですね。(※2015年。)

(↓動画)

PVのラスト、メンバー1人1人の名前と姿が印象的に映し出され…
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そしてタイトルドーン!、って、カッコよすぎでしょ!!!!!これですよ。視聴者が求めてる映像のカッコよさって、こういうシンプルで洗練されたところにあるんですよね。SMAPが今や存在しない現在は、このPV作品の存在がどんなに有難く尊ぶべきものか…!なんて言いたくなります。

 

そう、タイトル。ここにもスポットを当てたい。 

 

タイトルの出し方(& 文字の出し方全般)、毎回カッコよすぎ問題。

先ほど挙げた東京事変の「新しい文明開化」をもう1度挙げると、
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ダンボールを蹴って紙吹雪が爆発してタイトルがドーン!っていう最高にロックでお洒落なラスト、が用意されてるワクワク感とか。

 

Base Ball Bear「BREEEEZE GIRL」では。(※2009年。)

風の吹き抜ける屋上が映し出されて、タイトルがドーン!からの「Base Ball Bear」って出るこのテンポの良さ、気持ちの良さとか。
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そして、近年の児玉さんの作風だと、画面の右に歌詞字幕が映し出されるのが主流ですが…
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今月公開されたばかりのPV作品、ウルフルズの「バカヤロー」では、この演出に大きな拘りが見られたりするんです。


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2番の部分まで歌詞字幕が出ていたと思ったら、
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ラスサビではそれが消えて、メンバーが熱唱する表情が大写しになるという……いやーー、凄いな。この粋な演出にはやられますよ。涙腺やられる。

で、ラスト、フェードアウトしながらタイトル出るところもカッコよすぎて鳥肌立ちまくり。児玉さん、そしてウルフルズの皆さん、最高ッス。
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ゾクッとさせる刺激的要素も!

ここまでずっとビジュアル的な面に注目して児玉さんの作品の魅力に迫ってきましたが、PVの中にストーリーを持たせて視聴者を引きつけるという演出も超一流なんだってことにも触れておかねば。

2015年に公開された椎名林檎さんの「長く短い祭」。こちらの作品、あまりにも映像内容が衝撃的なため、林檎 愛好家、またその周辺の音楽ファンの間では大きな話題となり散々 感想、考察が飛び交ったものです。

 

冒頭、水が溢れる浴槽と、暗がりで手を洗う女性の姿。
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そして女性は夜の街へ繰り出し、ディスコで踊る。どういうPVなのかな〜って思いつつ見てると…
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ラスト、時間が巻き戻され 明らかとなったのは、この女性は人を殺してきた後なんだってこと…!!

(ここで冒頭の伏線が回収される面白さ…!!!!)
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浴槽に監禁された男にキスをして…何度も足蹴り。一体何があったんだ…

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そして草むらで踊り狂い、パトカーの赤ランプが顔を染めて…。終わり。
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何度見ても、本当に凄いPV。どういう思考回路してたら、こんな恐ろしく、それでいて美しい映像が撮れるんだ!と。まさにthe・椎名林檎ワールドって感じですよね。そんな二人のタッグは、the・新境地。この夫婦、本当に凄すぎる。

 

そして今年公開された水曜日のカンパネラ「一休さん」でも、こういった刺激的発想が展開されており。

 

時間の止まったダンスホールで出会う男女。
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そして男が指名手配された爆弾犯であるという情報が視聴者に提供され…
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二人は手を繋ぎ逃走。からのビル大爆発!!
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うーん。怖すぎる。でも、ビジュアル的に美しすぎる。ていうか、「一休さん」ってタイトル聞いてこんな映像作るって、発想が神すぎると思うんですが。この、児玉作品の中でも過去の色々な要素が入った集大成とも言えるPV。刺激的です。

 

こんな感じで、児玉裕一さんの撮るPVはどれも異なる要素が入ってきて年々進化していくのです。天才ですね。今後の監督作品にも期待していきたいものです。

 

※補足

今回挙げたPVは全部 個人的に最も好みな作品だけを挙げてしまいましたが、他にも監督作品にスネオヘアーRADWIMPS、DAOKOとか本当に凄いのが色々あるので、解説が足りてない部分はWikipediaで補って頂けたらと思います。(笑)

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%85%90%E7%8E%89%E8%A3%95%E4%B8%80

アルバムレビュー・竹原ピストル「PEACE OUT」〜求めていた音楽がここにあった

 

2ヶ月ぶりの更新。執筆意欲が高じたのでザーッと書こうと思う。

今回スポットを当てたい作品は、竹原ピストルさんのニューアルバム「PEACE OUT」。今年4月5日にリリースされたばかりの注目作だ。

この方の曲をちゃんと聴こうと思ったきっかけは、1月クール 毎週楽しく見ていたテレ東の深夜ドラマ「バイプレイヤーズ 〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜」で主題歌として「Forever Young」を聴いていて、好きなドラマ主題歌の音源は基本ちゃんとCDを入手して聴きたいと思ってたのでレンタルで借りて聴いた、という極単純なものだった。が、実際にこの作品を聴いてみたら、想像を遥かに上回る興奮が待っており……えーと。あぁもう。前置きするのも煩わしいくらいに言いたい言葉で溢れてる。本題に入ろう。


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①ドサ回り数え歌

「ドサ回り」、とは芸能人などが地方を巡業することを意味するが、この曲では竹原さんが全国各地を回ってライブをする時の想いを綴った1曲であり、実際ライブではお馴染みの曲だそうだ。今作ではそんな中で既に披露されてきた曲が未音源となっていて お客さんから音源化を希望されていたものが多いらしく、この曲もその中の1つだという。というのは今回ちゃんと調べるまで知らなかったのだが、なんだか初めてこの方の音楽に触れる自分でも、温かな愛が間近に伝わってきて、とても幸せな気持ちになる。

 弦、切れて 縁、切れて でも元気でね

嗚呼、ドサ回り 数え歌

一見さんから常連さんまで元気でね

嗚呼、ドサ回り 数え歌

このアルバムのタイトル「PEACE OUT」は米俗語で「じゃあな」「また後で会おう」という意味だそうだが、そんなテーマに沿った 始まりに相応しい1曲となっている。

 

②虹は待つな 橋をかけろ

虹は待つな 橋をかけろ

虹は待つな 橋をかけろ

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

明るくて男らしくて、聴いてるだけで元気が出てくる1曲。すぐにこのアルバムの世界にグッと引き込まれた。"一見さん"の立場で聴いても"常連さん"の立場で聴いても、程よい温かみに溢れて、アルバムとしてとても良い入り口となっている。なんだろう、こういう曲のジャンルってなんて言うんだろう。とにかくカッコいいんですよ。ギターの音が沁みるぜ。惚れるぜ。って感じです。

虹は待つな 橋をかけろ

例え汚すことになろうとも

その涙に橋をかけろ

虹は待つな 橋をかけろ

 

③一枝拝借 どこに生けるあてもなく

一枝拝借 どこに生けるあてもなく

一枝拝借 どこに生けるあてもなく

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

これまたギターの音と歌声が沁みる1曲。もう初聴きでもこの時点で完全にこの歌声に惚れてましたね。2分半という程よい長さの曲がこうして挟まれてることによって、「じゃあ次の曲もそのまま聴いちゃおうかな」って思えてくる。そういう意味では、非常に絶妙なメリハリのあるアルバムなのである。

これっぽっちもお呼びでない春雨が

これっぽっちもお呼びでないのは人ばかり

当の桜は滲んだ昼下がりの片隅

紅い唇の端をニヤリとめくりあげている

一枝拝借 どこに生けるあてもなく

詩の世界観が非常に独特で素晴らしいと思う。これが日本の歌ですよ!!って英語に翻訳して海外に発信してもいいのでは?って思うくらい、様々な魅力で溢れている。

 

④ママさんそう言った ~Hokkaido days~

ママさんそう言った ~Hokkaido days~

ママさんそう言った ~Hokkaido days~

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

竹原さんがかつて北海道でお世話になったスナックのママさんとのやりとりを回想し感謝を述べる歌であるが、なんとここではラップがメインの楽曲となっている。(愛称:タケハラップ)

「ママさん、どこのどいつでも構わねーから、今日もどこのどいつかの前に10分だけくれよ。」
俺の特攻はもはや野放しの状態。
小うるせぇママさんも眉間に皺を寄せて了解。

「勝手にやんな」って
ママさんそう言った

「ただし必ずやっつけろ」って
ママさんそう言った

「おまえさんならやれるだろ」って
ママさんそう言った

「さぁ、ノックアウトしといで」って
ママさんそう言った

プロボクサーのようなスポ根漫画さながらの迫力あるリリック。(←竹原さんは過去にボクシングをやられていたらしいので、余計にそう表現せざるを得ない)。聴いててグングン引き込まれる。まさかこんな、ヒップホップの音楽にのせたラップの曲も作る方だとは、予想外だった。これはアルバムをちゃんと聴こうと思った人にしか伝わらない一面。やっぱり少しでも興味のある歌手は アルバムって聴いてみるもんだな〜と思いましたね。

 

(↑昨年投稿された竹原さんのブログ記事。実際にお世話になった店のことと この歌の歌詞が綴られています。聴きながらこれを読むと なお世界観がフルに伝わってきて良いですね。)

 

⑤ぐるぐる

ぐるぐる

ぐるぐる

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

この曲は、かつて竹原さんが所属していたフォークバンド・野狐禅(ヤコゼン)の活動時に作られた曲らしいのだが。

ほんとに。このしわがれた声が 。好きすぎる。。

涙があふれて 涙がこぼれ落ちそうになって ガムテープで顔面をぐるぐるにする

涙は感情の墓場だぜ 

ガムテープで顔面をぐるぐるにする

グッとくるな〜〜。ハーモニカ吹き始めるところとか、めちゃくちゃカッコいい。この歌声をずっと聴いていたい!! って、そう思わせてくれる1曲。なんかもう、語彙力喪失モンです。。

 

⑥一等賞

一等賞

一等賞

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

曲のジャンルにおいて色んな一面を見せてくれるのがこの方の凄いところで、こちらは前の曲とはうってかわって、穏やかな雰囲気に包まれた温かみのある楽曲。

僕は目を覚まし 朝焼けはまだ寝ぼけてる

誰より先に踏み出して影より長く呼吸をする

道を逸れるなんてそんなの誰にだってできるじゃないか

僕はこの道の中にこそ道を見いだしてみたいんだ

嗚呼、最高。本当に、元気が出てくるな〜。朝に聴きたいですね。これ、前の曲と同じ人が作ってるんですよ!? (当たり前だけど)。とても才能を感じるな〜。…なんて細かい感想を述べている間もなく、曲はどんどん先へ進んでいく。このアルバム、まさに疾風怒涛。

 

⑦ ため息さかさにくわえて風来坊

ため息さかさにくわえて風来坊

ため息さかさにくわえて風来坊

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

低いギターの音と打楽器のドン!ドン!という音から始まり、開始数秒でガーッと曲の世界に引き込まれ、デジタル感のある音が気持ちを加速させる。こうしてアルバムとしての「竹原ピストル」を聴いてると、テレビとかで紹介されてるような形(主に弾き語りスタイル)とは異なった多種多様な魅力もガンガンに溢れているのがよく分かる。どんな曲も歌いこなすカッコよさ。素晴らしい。平沢進っぽい感じが最高。まさに「風来坊が駆けていく」という情景が表現された絶妙なサウンド。旅の途中で気分たっぷりに聴いてみたい。

どこへ行く?どこへ行く?どこへ行くったらどこへ行く?

風来坊 風来坊 風来坊ったら風来坊

ため息さかさにくわえて風来坊

 

⑧最期の一手 ~聖の青春~

最期の一手 ~聖の青春~

最期の一手 ~聖の青春~

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

昨年 映画化もされ話題となった作品「聖の青春」だが、竹原さんは そこで描かれた天才将棋棋士 故・村山聖 九段にインスピレーションを受けてこの楽曲を制作したらしい。(調べても情報があまり多くは出てこないので、あくまで推測)。

生きて 生きて たどりついた 最期の一手
一手 一手 たどりついた 最期の一手

この曲ではストリングスの演奏も本格的に入り、曲の世界を奥深くまで引き立てている。「生きて 生きて」。「一手 一手」。その簡潔で力強い歌詞が、とにかくグッとくるのである。

 

⑨ただ己が影を真似て

ただ己が影を真似て

ただ己が影を真似て

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

ピアノと歌だけで構成されたシンプルな楽曲だが、ここで「この人、歌のメロディの良さも最高なんだよなぁ」とはっきり気づく。

こんな風にしか歩いていけないことを恥じてたいつかがあった
こんな風になら歩いていけると安堵しはじめたいつかがあった
目指さなければ迷わねえさ
ただ己が影を真似てつまづくだけさ

泣けてくる…。毎晩寝る前に、1人静かに聴きたい。もう、この歌詞を書いた竹原さんの心情が、手に取るように伝わってくる。こういう曲を聴いて、深く深く音楽の世界に潜っていきたい。泣きたい時は思いっきり泣きたい。ありがとう竹原ピストルさん。明日も頑張ります。…聴きながらそんな風に思う。

 

なんだかアルバムを聴いてる時って、いま聴いてる歌手が自分だけのためにライブを開いて歌ってくれてる感じがしてくるんですよね。この曲ではそのようなものが特に強く感じられてグッとくるんです。竹原さんと自分だけが存在する世界での3分間、みたいな。(本当は実際にライブに行ってみるっていうのが良いに決まってるんだけど、僕は家で聴くのが好きなので、いつもそんなことを想像しながら聴きます)。

 

⑩例えばヒロ、お前がそうだったように

例えばヒロ、お前がそうだったように

例えばヒロ、お前がそうだったように

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

アルバムの中でズバ抜けて好きな1曲がある時、その曲を大々的にフィーチャーして それだけで一つの記事にしたいくらいな時ってあるけど、これがまさにそんな曲。

語り手が(恐らく実話なので竹原さん自身が)、亡くなった「ヒロ」という1人の人間に向かって、そしてこれを聴いているリスナーに向かって、溢れる想いをぶつけていく鎮魂歌。歌、というよりは、語りというか、上手く言い表すことが出来ない。竹原さんはそんなリスナーの気持ちに応えて、

これは歌なんかじゃない。
ぐずぐずぐずついたかさぶただよ。

と言う。細かい感想など考える隙間もなく、声が駆けていく。音が駆けていく。曲が終わって音楽プレーヤーのカウンターを見るたびに、「この曲7分半もあったの!? いまそんな経った!?」と驚く。時の流れも忘れるほどに、一秒残らず曲の世界に引き込まれる。こういうのを本当の「音楽」というのだな、と気づく。

色んな音楽が溢れているこの世界、お洒落な音楽も、元気の出る音楽も、僕の心を癒してくれる。でも、これは、そういう次元のものとして語れるものではない。

疲れる毎日、あやふやな日常の中。魂ごと掴んでグラグラと揺さぶって、彼はこう言う。

生きたいのか、死にたいのか。

そんなことはときにどっちでもいいような気がする。

そんなことより、生きたいなら生きたいなりに、死にたいなら死にたいなりに、

ちゃんと人間か?

ちゃんと人間か?

目が眩むほど、真っ赤に真っ赤に

ちゃんと人間か?

なんだか、涙が出た。誰かに、ずっと、そう問いかけてほしかった。言い表しようのない世界の道理が、この曲には全て収まっている。僕が日々求めていた音楽は、ここにあったのだな、と思った。

 

⑪Forever Young

 

このアルバムを山と例えて「例えばヒロ、お前がそうだったように」を頂上地点とするならば、ここから後は下りの段階だろう。そんな中で、この曲をこの部分に持ってくるんだ!?という、なんという絶妙なポゼッション。初聴きのリスナーのお目当てであろう曲を1ミリも飽きさせずにここまで持っていくとは、なんというテクニシャン。

前述した通りこの曲はドラマ「バイプレイヤーズ 〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜」の主題歌で、ドラマのエンディングでもPVでも出演者のおじさん俳優の方々を前にして静かに励ますように歌っているシーンが見られるが、曲のメッセージとしてはどの年代の人にも響くようなパワーがあり、かくいう僕も本当に励まされて泣きそうになります。。 

(↑PV撮影後のツイート。ここ数ヶ月の歌番組での佇まいとか見てて思ったけど、竹原さんって本当に腰が低いんですよね。そういうところ、本当に好きです。)

くだびれた言葉で 新しい約束を交わし

萎れた声で 新しい歌をうたおう

満ち満ちた若葉はいつだって

色褪せた枯葉の上にひらくのさ

 

⑫俺たちはまた旅に出た

今回一番新しく制作した曲らしく、新たな世界へと船を漕ぎ出すような、そんな志が感じられる1曲。伊藤忠商事のCMソングに起用されている。

俺たちはまた旅に出た

良い兆しなんてこれっぽっちもなかったからここまで来れたんだし

俺たちはまた旅に出た

良い兆しなんてこれっぽっちもないから これからも行くんだよ

竹原さん自身 今年からライブをするお店との完全なブッキングをやめて1人新たな道へ歩み出す、という決意の籠った歌でもあるらしいが、これを聴いているリスナーにも「これからも頑張ろうぜ!」というメッセージが込められてると思うし、聴いてて本当に元気が出てくる。

 

⑬マスター、ポーグスかけてくれ

マスター、ポーグスかけてくれ

マスター、ポーグスかけてくれ

  • 竹原ピストル
  • J-Pop
  • ¥250

「ポーグス」とは、80年代に活躍したイギリスのロックバンド・The Poguesのことを指す。4曲目の「ママさんそう言った ~Hokkaido days~」同様、かつてお世話になった店のマスターとのやりとりを回想し感謝を述べる歌であるが、この曲は今までのどの曲よりも幸福な雰囲気に溢れ、アルバムの〆(シメ)に相応しいものとなっている気がする。

てことでそんな曲に登場するポーグスの代表曲と言われるものがこちら。♪アイリッシュ・ローバー

なんとも陽気な雰囲気。「マスター、ポーグスをかけてくれ」はこの曲に影響されて制作されたのかもしれない。曲の感想を書く上で、そのルーツを辿りながら聴くって、一番良い音楽の楽しみ方かもな。

 

初めて竹原ピストルを聴く方には「まずこれを聴いてください、これが僕の歌です」と言えるアルバムなので、たくさんの人に聴いてほしいです。さらにここから過去のアルバムをさかのぼったら自分がどれだけブレブレの人間かがわかると思うので、そういうところもちゃんと見抜いてほしいです(笑)。

 

(インタビュー「竹原ピストル 不惑にして“惑えず”歌うたいの覚悟」 音楽ナタリー 2017年4月5日 より)

 

人は、毎日色々と悩みやら何やらあるものの、日々どこかで、色んな人の作る音楽にお世話になって、心の支えとなって、暗い世界から明るい世界に連れ出されて、笑顔になって、そんな感じで生きていく。そういうことを、音楽の有り難みを、この作品を以て再確認できたのかもしれない。嗚呼、偉大なるピストルさんに感謝。

アルバムレビュー・桑田佳祐「Keisuke Kuwata」~稀代のエンターテイナーが魅せる、痺れる音楽の世界

今年 桑田佳祐さんはソロデビュー30周年!ということで、少し早いですが おめでとうの気持ちを込めて、大好きなアルバム「Keisuke Kuwata」の感想を書いてみようと思います。
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桑田佳祐Keisuke Kuwata」は、1988年7月9日にリリースされた桑田さんのソロデビューアルバム。小林武史が全面的にプロデュースしており、その胸踊るような天才同士のコラボレーションと当時独特のバブルサウンドには本当に大興奮必至。

①哀しみのプリズナ
ギターの音が爽やかに響くイントロ。出だしの歌詞は「さぁ 部屋中を暗くしてくれ」だけど、どう聞いても、「sad hey jude a crash end claim~♪」みたいなことを言ってる英語に聞こえる。開始数秒で、「日本語の歌詞も英語っぽく聞かせるロマンの歌声」という桑田さん持ち前のパワーが耳にガーンとくる。この巧みさ...恐るべし。あと、この頃の音楽によく使われてた「ドゥドゥドゥドゥン↓↓!!」って打楽器の音が心地良すぎる。
「I've been trying hang on my love!!(俺はこの愛にしがみつく!!)」
男の悲痛な叫びをぶつけたようなラブソング。痺れますね。ソロデビューアルバムの一曲目がこれ...勢いの凄まじさに驚嘆。

②今でも君を愛してる
ベストアルバム「I LOVE YOU -now & forever-」に収録されているので、なんとなくシングル曲よりもシングル感の強い一曲。神々しいコーラスの歌声とサックスのメロディが混ざり合い、切なさを加速させる。曲がジワジワと盛り上がっていく感じは、コバタケ プロデュースの音楽として最大の魅力な気がする。80年代邦楽ならではの良さが曲全体で光ってるね。

③路傍の家にて
THE・異色サウンドの一曲で、才能が感じられすぎて脳が捩れそう。特に副旋律のメロディが素晴らしすぎて、明るめのメジャーコード進行ではあるはずなのに、この、どことなく漂う「奇妙さ」は何!?ってなる。「はかなき世に願う チャンス到来」と「さもしい小屋の並ぶ 天下往来」とか、「歯止めのない守備は 万事醜態」と「あてなき世の策は バンス膨大」とか、歌詞の語呂の良さがもはやラップの域に達している。

Dear Boys
桑田さんが自分の息子たちに向けて歌った曲らしいけど、子供に聴かせる歌にしては曲調が暗くて どこか切なさに溢れているのが印象的。「道におちた まるい影 愛しすぎる」って部分、聴いてるリスナーからしたら そんな歌詞を書いてしまう桑田さん自体が「愛しすぎる」って感じ。去年の「百万本の赤い薔薇」とか「ヨシ子さん」然り、誰かに尊敬の念や愛を込めて曲作りをするという姿勢は、今も昔も変わらないようで。本当に素晴らしいです。

⑤ハートに無礼美人 (Get out of my Chevvy)
管楽器の音がキレッキレに響くジャズ風の一曲。このサウンドはもう、これでこそバブルの音楽だ!!って雰囲気を感じさせて気分上がりっぱなし。「TOKIO の空が白み始めて どこかの小部屋で Morning Shower」からの盛り上がりは特に、体を揺らさずには聴けない。「時刻は SEVEN 君と EVEN 見たい HEAVEN」という歌詞があるので、七時に聴くと良いことあるかも?
Step out of my Chevvy~Chevvy~Chevvy!!♪(←セルフエコー)

⑥いつか何処かで (I FEEL THE ECHO)

JALのCMソングとなった2ndシングル。「いつかどこかで 夏はまたくる」という歌詞から分かる通り夏の終わりがテーマの曲だけど、自分がこの曲を初めて聴いた時期もタイムリーなことに夏の終わりだったため、より一層 心に沁みる一曲となった。「今でも逢いたい 気持ちでいっぱい そんな惨めな恋などしたくない」...グッとくるものがある。

⑦Big Blonde Boy
個人的にこのアルバムの中で一番好きな曲。ひっきりなしに聞こえる打楽器の音×獣のような激しいサックスのメロディー×響く電子サウンドで、宇宙空間の彼方へと誘われる感覚。「愛のカンガルーみたいな芸人特有の魔法で 8分音符の彼方に いつかまた逢いにくるよ」などと、歌詞の芸術性の高さは桑田作品の中でもピカイチ。サザンファン界隈の方とカラオケに行くのなら、絶対これ歌いたい!!

⑧Blue ~こんな夜には踊れない
心地良いダンサブルな曲調で、初聴きの時から変わらず激烈にお気に入りな一曲。和風なカッコよさ(男らしさ)と洋風なカッコよさ(英語歌詞の堪能さ)が混ざり合ってて、もはや魅力の塊だと思う。当時「ラッフルズ・ホテル」という映画の主題歌になったらしいけど、こんなカッコいい曲が見てる映画のエンディングで流れてくるって、想像するだけで最高ですね。

⑨遠い街角 (The wanderin' street)

富士フィルムのCMソングとなった優しいミディアムナンバー。「また逢うことを信じてもあの場所には帰れない」と、過ぎ去ってしまった時間を悔いる切なさがテーマの曲だけど、サビの部分はどこか明るく希望が感じられる。桑田さんの曲はいつも、歌詞から読み取れる曲のテーマは暗くても 曲調は明るいというのが特徴的なものが多く、僕は桑田さんのそういうところが大好きです。あと、Wikiによるとコーラスに竹内まりやさんが参加してるらしいけど、今まで全然知らなかった。もう一度ちゃんと聴いてみよう。

⑩悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)
メジャーデビューシングルをアルバムの終わりから三曲目に入れてくるというセンス、ポップアルバムとしてベストを尽くしすぎてて、もうその事実の時点で震える。25周年記念ライブ「I LOVE YOU -now & forever-」では一曲目に披露され、以降 老若男女が盛り上がれる夏の名曲として定着した(、イメージ)。イントロの開始数秒だけで「キャーq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャー」→「キャー ヾ(≧∇≦*)〃ヾ(*≧∇≦)〃 キャー」→「キャ-♪~~(/≧∇)/\(∇≦\)~~キャ-♪」ってなりますね。(←もはや語彙力さえ喪失する)。あと、出だしの歌声が一瞬 山下達郎さんっぽく聞こえて「あれッ!!なんか声が...若い!!」ってなる。

⑪愛撫と殺意の交差点
ここまで来て、今までのどれとも被らないようなもっと濃い異色曲をバーンとぶつけてくるという。このアルバムはトコトン平凡じゃねぇぜ!!っていう意地というか、製作意欲がガンガンに伝わってくる一曲。政治を風刺するというテーマに、「誰かが降らせた光で 雨のち涙の気象台」という歌詞...お洒落すぎる。そして有名な情報だけど、終盤には「オーライ!!」という桑田さんの息子の声が収録されているという更なるお洒落さがあり、とっても音楽に対する拘りと愛を感じられる。最近はもうその声を聴きたいがためにこの曲を再生するようになった。

⑫誰かの風の跡
桑田さんの作るアルバムのラストはバラード曲というのはほとんど変わらずブレない事実であり、このアルバムでも王道なバラードがラストを飾る。が、一概にそう解説してしまうのは全く面白みがないと思えるほど、この曲は桑田作品の中でスバ抜けた名曲である。夏と青春の日々を回想するような歌詞が胸にジーンと沁みると同時に、人の心を静める「鎮魂歌」的ニュアンスを含む曲なのだなと最近になって思った。聴いた後の余韻からはなかなか抜けられませんね。

ということで、このアルバムの感想をちゃんと書いてみて思ったのは、やはり桑田さんの作るポップアルバムは日本一魅力的だということと、どんな曲も作れちゃうオールマイティーな才能があって それが名プロデューサーとのコラボレーションともなると更に凄い作品が出来上がってしまい、桑田ワークスの可能性は無限大ということですね!!
前述した通り 今年デビュー30周年を迎える桑田さんですが、そんな記念年の幕開けは4月スタートの朝ドラ「ひよっこ」の主題歌から。それに期待すると共に、今年出すかもしれない6年ぶりのソロオリジナルアルバムにてどんな音楽が展開されるのか...今後もワクワクが止まらない!!