静穏の日々

好きな音楽、テレビなどの趣味を気ままに。

サザンオールスターズ LIVE TOUR 2019 「“キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!”だと!? ふざけるな!!」 鑑賞レビュー【WOWOW放送版】

サザン LIVE TOUR 2019、無事 録画にて鑑賞完了。
サザンを好きになるきっかけとなった「おいしい葡萄の旅」以来ぶりのツアー鑑賞ということでなかなかに気合い込めて待ってたライブなんだけど、ほんと 桑田さんが最後のMCで「今後もサザン"だけ"をよろしくお願いします!」と言って、それに「もちろん!!」と答えたくなるくらい、自分の人生の音楽はサザン中心に回ってるな~と思えて、やっぱり偉大な存在だな~と感じた3時間で。こういう音楽に出会えて、感動できる人生ってもはや奇跡ですよ。ファン5年目ということで感慨深さもひとしおだったな。

というわけで…長くなりそうなので、久々にブログ立ち上げて書いてます。サザンの話題になると言葉が出てくるわ出てくるわで困っちゃう感じなくらい愛も深いので、今 思いつきで書いてますが 多分それなりに記事っぽい文量にいくはず。てことで印象的だったシーンを、曲を挙げて振り返っていこう。

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⚫東京VICTORY
⚫壮年JUMP
希望の轍
毎度 "これが来るの!?"というサプライズ選曲で始まるサザンツアーですが、40周年ツアーということもあってアゲアゲなメジャー曲で開始。これもまた良きなんだよな…。ていうか改めて思うけど、途中の歌詞を変えて観客への呼びかけMCを入れる演出ってほんと桑田さんにしかできない芸当だよな~って初っ端からしみじみしてしまう。「希望の轍」は紅白でも披露された訳だけど、なんかもう感動 通り越してコレ夢!?っていう感覚が最近あるなぁ。

⚫SAUDADE~真冬の蜃気楼~
メジャーメジャーときて急にマニア路線が来たりするのがサザンのライブの良さ。「さくら」が好きなら間違いなくちょっと泣けてきちゃうくらい感動する選曲である。冷たい風が身に沁む感覚。

⚫北鎌倉の思い出
「海のOh, Yeah!!」収録の原坊の最新ソロ。曲の素晴らしさもさることながら、終始 "あれ!? 原さん また美しくなった!?"という心奪われるような神々しさを感じたパフォーマンスだった。光の加減というか、演出の良さが凄く出てたな~と思う。

⚫女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ)
これの演出がまぁ絶妙だった。WOWOWさん本っ当にナイス。会場の画面に映ってた映像の演出とテレビの映像の演出がリンクして、まるでMVみたいになってて。これは良いサプライズでしたね。で曲自体の感想はというと あの名番組「夢で逢えたら」の主題歌だった曲ということで母·父の世代にとっては馴染みのある1曲らしく、会場のファンの方はバブル期のリアルを思い出した人もいたのかな…なんて考えるとめちゃくちゃ楽しい。

⚫愛はスローにちょっとずつ
ツアーで初お披露目となった、絶賛配信中の最新曲。聴けば聴くほど1音1音が心に深く沁みてくるように響く感じ…こりゃ凄いバラードが誕生しちゃったもんだわ。会場で初めて聴いた人の興奮や感動は…って考えると…。言い表せない偉大さを感じる。

⚫ゆけ!!力道山
ツアーで披露されたとの情報を聞いて即ダウンロードしてきて今年かなりリピートしてるんだけど、カッコよすぎ。「ヒヤヒヤ」「イヤハヤ」「雅や」等 言葉遊び的楽しさと 思いっきりクールに効かせるグルーヴィーなサウンドが最高で、これぞサザンの良さ!!っていうのが詰まった1曲だ。

⚫CRY 哀 CRY
「さくら」クラスタが死ぬやつパート2。古文体の歌詞×ハードロックな感じ、改めて本当に好きだ。良心的なことに画面に歌詞が(現代訳付きで)表示されるので、一緒に気持ちよく歌ってしまった。

⚫HAIR
"これやってくれるか~!!!!!"の選曲,感動トップ。歌詞やメロディーのサザン史上最強前衛感が本当に素晴らしい上、この曲 最大のゾワゾワパートとも思える間奏部分の盛り上がりも最高で、ここ聴けただけでもサザン応援してて本当に良かったと思った。あと小林武史は神だ。

⚫当たって砕けろ
⚫東京シャッフル
⚫DJ・コービーの伝説
ここの3曲の流れが凄かった。あまり初期曲には詳しくないだけに改めて聴いた「当たって砕けろ」の温かく優しく包まれるような感動が大きかったし、それまでのマニア×前衛パートの流れを一変させるこの振り幅がサザンの音楽の魅力なのだとしみじみ思う。「東京シャッフル」も相当レアなパフォーマンスでは…? 伝説の紅白披露曲として聞いたことあるけど、披露してるところなんて無論 見た事はなかったし超絶感謝という感じで、"pipipi…"は一緒にアゲアゲでsing。「DJ・コービーの伝説」も最高に盛り上がって…(本曲のモデルでもある)小林克也さんがサザンを紹介するの、DVD「ベストヒットUSAS」クラスタとしては本当に嬉しくなった。久々に観ようかな~。

わすれじのレイド・バック
思い過ごしも恋のうち
40周年のメモリアル感を噛み締めるパート。ここで1番 泣いた。えらく感動したので、「思い過ごしも恋のうち」 データは持ってるけど音質いいのが欲しくて、ついさっきレコチョクで落としてきた。このあたりは永久保存版としてリピートしていきたい。

⚫シュラバ★ラ★バンバ
バブリー。ジュリアナ東京。これもほんとナイス選曲で、聴きたかった曲の1つでした。

ミス・ブランニュー・デイ
イエローマン ~星の王子様~
マンピーのG★SPOT
もはや音楽性が多彩すぎて訳が分からなくなってくるけど、あぁサザンはやっぱり"ロック"バンドだよな~と痛感するのがこのあたりの曲。「イエローマン」は念願のベスト収録に続き 念願のライブパフォーマンス鑑賞ということで、ド興奮の状態で盛り上がりました。「マンピー」は去年に同じく変態仮面っぽいカッコの男たちに桑田さんが絡まれるという演出になってたけど、ほんとダンサーさん達の心意気,プロ意識?スゴいな、と改めて感じたな。

⚫栄光の男
アンコールより。去年 キックオフライブを映画館でライビュした際にこの曲を聴いた時は、外での初ライブ鑑賞ということもあって緊張と興奮でもはや意識が…というくらい色々アレだったので、改めて聴いてみて本当に 昨年の分までまとめて涙腺が爆発した瞬間を体感できた。長嶋さんとかイチローとかスターに憧れたりもするけど地道に毎日を踏ん張って生きてて、便利に変わりゆく時代に戸惑いと切なさと安らぎを感じつつ歳を重ねる1人の男の生き様っていうのかな、改めて本当に素晴らしい名曲だなと思って。1つ1つの歌詞を全て具現化したような演出が効いたのか、今回ので完全に惚れましたよ。これぞライブの醍醐味。観て良かった。

#ベストソング2019上半期編 〜 日々が輝く!! 新時代の音楽 / 前期 総まとめ。

恒例のベストソング記事。"平成→令和"という時代を跨いだ貴重な半年間の中で、今年も素敵な音楽にたくさん出会えました。

今回の記事のテーマとしては、"より簡潔に"をモットーに曲をチョイス,レビューし、深くハマった最新の音楽から 個人的な嗜好がパッと見で分かりやすい、伝わりやすいようなまとめにしよう、という目的で書いていきます。そのため、挙げさせて頂く曲の数はキリよく"10曲"で、好きだけど事情により まだしっかり聴き込めてないもの等は今回 除外。足りない部分を最後に "Special Topic" として補い、語らせて頂くということで。何卒。


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今年 最もホットな彼等が放つ,"時代を彩る"名曲。

King Gnu「白日」

今年1月、アルバム「Sympa」をリリースし 音楽ファンを次々と虜にさせる独特の音楽性、興味を惹かれるポップなプロモーション等でメキメキと気鋭アーティストとしての勢いを露わにし、そんな最中 メジャーデビュー・シングル「白日」をリリース…という、まさにいま音楽シーンの中心を駆け抜けるバンド、King Gnu。個人的な思い入れとしては (以前にも述べた通り) 昨年、アニメ「BANANA FISH」×「Prayer X」の親和性に感動した流れでハマった訳ですが、今年 入ってからは「シブヤノオト」等の音楽番組を通じてメンバー(主に井口サマ)の人となりを知ることで更に愛が深まり、「Sympa」は構成が完璧すぎて全ての曲にゾクゾクしちゃうし、「白日」は聴けば聴くほど深くハマって泣けるし、もう、こういう色々 好きな点が増えすぎて1口には語れなくなってくる時点で完全に暫定・年間 No.1アーティスト確定です🙆。

というか本当にこの「白日」が最高に良い曲なんですよ。とにかく多彩な、めくるめくメロディー展開が凄まじすぎるし、歌詞も間違いなく一言一言が刺さるし、ツインボーカルなゆえ音程の幅がメチャ広く 実際 歌ってみると凄い難しいんだけど、何か気持ちいい。スカッとする。なんだろう、この曲。令和時代の日本に King Gnuというアーティストがいて良かったな、なんて思えてくる。


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真っ新に生まれ変わって
人生一から始めようが
へばりついて離れない
地続きの今を歩いているんだ 


真っ白に全てさよなら
降りしきる雪よ
全てを包み込んでくれ
今日だけは
全てを隠してくれ

 

世界へ誇る衝動的・和ロック、ここに極まれり!!

椎名林檎櫻井敦司「駆け落ち者」

駆け落ち者

駆け落ち者

今年 5月27日、超待望、近年の魅力的な林檎ワークスが全て一堂に会した5年ぶりのニューアルバムがリリースされた。もう既に好きな曲ばっかりで聴く前からテンションが上がっていたのだけど、タイトル「三毒史」だし コンセプチュアルで超濃密な構成だしで、これはもう"スッゲェ…"と震えました。特に、シンメトリーの曲順で対になっている 最新曲の「マ・シェリ」↔ '16年リリースの楽曲「ジユーダム」 は、東京事変メンバー・総結集の豪華コラボ。これもう実質 事変じゃないですか!! 来年は閏年・2020で活動再開のセンが年々濃くなってますけど、その序章と考えていいのですよね…!?

…と、まぁそんなことを始め アガる要素満載の1枚になっている訳ですが、中でも一際 異彩を放っていた、激烈インパクトであった最新デュエット曲としては、「駆け落ち者」。これを触れずにはいられません。いや~…この曲は凄い。20年 林檎サマが作り続けてきた独特の世界観や"衝動"が全て内包されたような怒涛のサウンドに、セクシーかつ獰猛な2人の歌声が乗る快感…。最初はかなり度肝を抜かれるけど、慣れてくると本当に電子ドラッグ並の中毒度。そして初聴きから数日後 さらに驚かされたのが、Mステでこの曲が披露される際、演奏陣として Base Ball Bear:関根史織さん、ゲス極:ほな・いこかさんらがサプライズ参加していたこと。テレビの画面見てて、"えっ…これスゴくないか!? 事件では…!?"とひたすらビックリ。こうしたことも含めて、今回の新譜は 完全に"邦ロック"というものに惚れ直すことが出来る、そんな貴重な思い出となった気がします。嗚呼、感動をありがとう!


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ああ鮮明になる  暫定ターゲット
さあいよいよ大気圏 脱出しようか
正反対の番同士とうに特性を失い切っている
お前は深い海底へ   ±私は荒い山頂を埋めて

 

キュートに不屈に、現代と立ち向かう。

YUKI 「やたらとシンクロニシティ

2月にリリースされたYUKIさんのアルバム「forme」、今年 ダントツレベルのリピート率でハマっていました。ダンスミュージックな「FLY」、ポップロックな「まばたき」等のアルバムを経て8枚目、今回のコンセプトとなったのが "1stアルバムのように初期衝動が詰め込まれた作品"ということで アッパーなチューンよりも全体的に落ち着いた印象が目立った、YUKIさん本来の魅力を浮き彫りにし迫っていけるような シンプルかつ濃いめの楽曲が並んでおり、個人的にちょうど "もうファンって言えるくらい好きになってきたかも…!"というタイミングで聴いたため、これにて完全に愛が深まりましたね👍。

そして豪華・楽曲提供陣が彩る素敵な曲たちに極限まで癒される中、より一層ハマり 今年の自分に欠かせない応援歌となったのが、「やたらとシンクロニシティ」。苦しみや困難を乗り越えた後に巡り会う、偶然とは思えないご褒美 = "シンクロニシティ"をテーマとして描かれており、" 平成ではいられない " など時事的な要素を感じさせるフレーズとか、"忙しなく歩く月曜の朝も  五月雨を避けて上手くやりたいの"…みたいに現実的でプラス志向なフレーズが日々の疲れた心に沁みすぎて、間違いなく"これぞ新時代の応援歌だ…!"と確信しました。この曲を聴いてると、先行きの見えない不安な未来でも、少しずつ明るくなっていくような気がして。好き!!


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平成ではいられない  恋も時代も見据えて
私達まだこれから
電話でもメールでもなくって  ただ逢いたい

 

朝ドラ「なつぞら」にて放映中!! 日本の朝に元気を。

スピッツ「優しいあの子」

今年のトップトピック…!! 記念すべき100作目の朝ドラとして放映中の「なつぞら」を、あのスピッツが毎朝 彩っております。いやはや、スピッツ×朝ドラは本当に念願であった。同じことを考えてた人もたくさんいたのではないでしょうか。めざましテレビ×スピッツとかも良かったけど、やっぱり朝ドラ主題歌やってほしいな~!やってくれたら元気出るんだけどな~!という心の叫びがついに届きまして。ほんと人生捨てたもんじゃない。(笑)

なつぞら」、面白いですよね。戦争中の辛い時代も懸命に生き、北海道の温かな家族に支えられ、時に家族や友人と衝突し 激しく言葉を交わしたりしながらも真っ直ぐに成長し、夢を追いかけ、ついにアニメ製作の世界へ飛び込んだなっちゃん(演:広瀬すず)。登場する1人1人のキャラクターや台詞がとても魅力的でグッとくるし、ポップなアニメーションで描かれたオープニング映像に乗せて、広大な大地を想像させる「優しいあの子」のおおらかなサウンドが毎日とても心地いい。こうして日に日に "やっぱりスピッツ好きだな~!!"という思いが増していき…。良い年。今年は恐らくアルバム出る年になってると思いますけど、リリースは秋頃が理想かな。待ちます。人生の糧にしたい。


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氷を散らす風すら  味方にもできるんだなあ
切り取られることのない  丸い大空の色を
優しいあの子にも教えたい  ルルル…

 

今こそ聴きたい。アナログレコードを意識した、唯一無二の官能的ポップ。

大橋トリオ「三日月ララバイ」

2月にリリースされた最新作「THUNDERBIRD」より3曲目・「三日月ララバイ」をチョイス。これ、楽曲部門としては 自分の中で今年 ダントツNo.1リピート率の1曲です。 昨年の上半期にベストソング第1位として大橋さんの曲を挙げさせて頂き  以来すっかりこのお方の音楽性のツボにハマっていた訳ですが、今回の作品ではそのツボがさらに深くなったというか、昨年 アルバム「STEREO」で感じた"セクシーさ"が際立った、オシャレで深みあるサウンドがさらに濃密さを増してる感、本当に悩殺レベル。これはですね、アレコレ良さを語るよりも 曲を再生してイヤホン渡して"はいっ!聴いて!"ってやるのが1番早いと思うんです。間違いなく誰が聴いても絶対 心地いい音楽だと思うし、知らない人がいるのが勿体ない!ってくらい。で、久々に会った友人にはそうして布教が出来たんですけど✌ いや~良いな、これ。シンセの音がエモすぎる。

そんな1曲を始め、"70年代 電子サウンド"感漂う「テレパシー」、"恍惚"という言葉が似合う表題曲「THUNDERBIRD」など、アルバムのテーマとして描かれた"アナログレコード"な世界に心ゆくまで浸れる音楽が今作には広がっており、日々の癒しとしてオススメです。


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斜め向かいの
小さな喫茶
ブルーの甘い夢を見てる
午後の微睡みにとろけてく
ほろ苦い恋そんな余韻さえ
珈琲に浮かべ
飲み干してしまいましょう今すぐ

 

新感覚サウンドが誘う、未知のTOKYO CITYへ。

フジファブリック「東京」

これも今年 聴きまくってますね~~。ベストソング第1位 候補。フジファブリックは全体的にそこまで深くは追っていないものの、日々音楽を聴く中で 例えばシャッフルして再生してたりすると 色々な曲に本当に勇気づけられることが多く、最新作の「F」も既に自分の日常では欠かせないアルバムとなっているような気がします。どの曲も疾走感があって ロック魂を感じさせて"集大成だな~"っていう雰囲気なのだけど、中でもやっぱりラストの「東京」が別格だ!!っていうのは声を大にして言いたい。この曲、何か凄いわ…初聴き一発目から未知のサウンドに度肝を抜かれるという、未体験の心地良さがたまらない。

タイトルは「東京」だけど、何か異国情緒を感じさせるような、何でもアリなカオスさが漂ってる。スタイリッシュだけどごちゃごちゃしてて、目まぐるしくて爽快で、逆にこういう複雑な曲にズバッと「東京」って一言 名付けたそのセンスが最高すぎて鳥肌が立つ。フジファブって本当、ロックの枠を飛び越えるような新感覚の音楽性を常に開拓してきたようなイメージがしてるけど、今回の作品でまさにその"開拓精神"が極まったんじゃないでしょうか。デビュー15周年を迎え、「オーバーライト」や「ゴールデンタイム」など最新曲の発表が続く2019。今後の活動も楽しみです。

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青春の光だけは  色褪せることなく
気付けば時間だけ  いつの間にか過ぎてた

出会って焦がして  傷ついて手を振って
踊り続けよう友よ

華やぐ東京

 

中毒性が鋭く光る大人のダンサブルロック…。

ゲスの極み乙女。「秘めない私」

1年のうちに多様な表現方法で新曲を放出させていく絵音さん、令和に入って間もないジャパニーズ音楽シーンにとんでもなくハイレベルな名曲を爆誕させてました。この曲、本当に中毒性が凄い。毎日 スマホ開いたら自然と押して再生しちゃうくらい好き。"ウーパールーパールーパー映像 "ってフレーズがやたら頭を回っていた上半期であった…。

まず聴いてて最も耳に残るのが、休日課長の超・悩殺的なベースライン。イヤホンのCMのタイアップソングということもあって、リスナーの耳に沁み渡るようなサウンドをとことん追求しまくったような演奏が目白押しで。かつ、ボーカルに合わせて挟まれるメンバーの合いの手のような、細かい台詞の"協力プレイ的"演出が凄くキュートで、この感じ、ファンとして応援してなくても"ファンです…!!"って言ってしまいそうなくらい魅力的。そして限られた再生時間の間に あらゆる方向に曲が展開していって、ラスト、ピアノの音が1音 ポーーン…と残り、スパッ!と完結するこの快感……。ワンダフル。パーフェクツ(?)。個人的に「達磨林檎」でゲス極にハマって以降 色々な曲を追っては好きだな~と感じてきたけど、ベスト更新された。これが1番好き。


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win win night   win win night
恋をしたならダンシング
サイバーな雰囲気の映像美とね

攻めたい    攻めたい
キックボクシング練習

間違いない恋がしたいなら他を当たってちょうだい    私は強気よ   弱気はあなたよ

 

疲れも不安も後悔も蹴散らす真骨頂ミュージック!!

スガシカオ「労働なんかしないで 光合成だけで生きたい」

スガさん、アルバム出ました。最新作「労働なんかしないで 光合成だけで生きたい」。もうタイトルのインパクトが凄いですが。今回は、前作「THE LAST」で全てを出し切ったスガさんが色々と悩みつつも作り出されていった最新の楽しい音楽の宝庫という感じで、肩の力を抜いて楽しみつつ、多彩な楽曲たちに本当にワクワクします。何かこう、好きな歌手の最新作で心から"良い!!満足!!"って作品が聴けると めちゃくちゃ元気 出ますよね👍。

で、この表題曲や色々な曲、特典の座談会の映像、歌番組(SONGS) 含め 今回 初めてじっくりとスガシカオという人を見つめてみて思ったのは、この方、本当に若い。

バイト休んでソシャゲやって
ネットでからんで寝て昼起きて
やっぱ電話して向いてないって辞めて
思い返すと  何もない日々でどうしょうもない

こういうのとか、とても50代の大人が書いた歌詞とは思えない。若者に理解がありすぎるというか、こういう所がスゴく好き。  今年 公開されていたインタビューからも分かる通り、スガさん自身 「自分が欲しい物は自分で働いて買え」という個人主義的な家庭で育ち、ギターのお金などもバイトで賄っていたそうで、そういった環境にいた方だからこそ語れる"労働"や"幸福"のリアルというか。聴いててとてもグッときちゃうんですよね。


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大都会のなかで  あれもこれも捨てて
大都会のなかで  暴走してしまいそう
大都会のなかで  暴走したくても
大渋滞のせいで  今日も動けない

「あなたはなにを望みますか?」

目先のしあわせでいいです

 

1音1音が胸を打つ、髭男流・次世代ラブソング。

Official髭男dism「Pretender」

早くも個人的ベストソング・3回目のランクインとなる髭男。ポップ・メロディアス・ドラマチックな楽曲と圧倒的な歌声で次々と魅せてくれる藤原さん方の才能には昨年から毎度 惚れ惚れするところですが、ついに今年、メンバー自身も会心の1作であるという新時代の傑作ラブソングが誕生。イントロからグッと惹き付けられるサウンドに始まり、"結ばれなかった2人"をテーマに聴き手をグラグラ揺さぶるストーリー性・恋愛観に魅了されるという、今年の邦楽シーンを語る上では絶対に欠かせない、重要な1曲であります。個人的に特にグッときてしまうフレーズは、"もっと違う設定で  もっと違う関係で 出会える世界線 選べたらよかった"という部分。何となくあの映画「ラ・ラ・ランド」を彷彿とさせたりしちゃうんですけど、"失恋"さえも美しく感じてしまう芸術の世界ってやっぱ凄いな~って、この曲 聴いてるとしみじみと思いますねぇ。

前作の「Stand By You」に続き、「Pretender」、そして7月末にリリースが決定した"2019年・熱闘甲子園"テーマソング「宿命」…と色々ラインナップが凄まじいことになってきましたけど、これ次のアルバム一体どうなるの…。右肩上がりに勢いが増していって希望しか見えない、何とも眩しいバンドである…。


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グッバイ
繋いだ手の向こうにエンドライン
引き伸ばすたびに  疼きだす未来には
君はいない   その事実に Cry…
そりゃ苦しいよな

 

忙しない日常の中に、グッとくる癒しの一時を。

⑩Nulbarich「Sweet and Sour」

「Sweet and Sour」。2月の頭にリリースされた最新アルバム「Blank Envelope」に収録されている楽曲であり、今年の自分が思う"音楽=癒し"の生活はここから始まりました。このアルバム、Spotifyで聴きながら再生画面を開くとオリジナルのアートムービーみたいなのが曲に合わせて動いててとっても可愛いんですよ。かつ、上に貼ったMVも非常にグッとくるものがあるし、こう、便利に視聴が出来る上に 細部まで工夫が凝らされているという面白さ…これはハマってしまいますよね🙆。

Nulbarichさんの音楽は昨年のアルバム「H.O.T」から聴いていて それはどちらかといえば"興味を持つきっかけ"くらいで止まってたのですけど、今年の「Blank Envelope」に関してはシンプルに"イイなぁ" "好きだなぁ"と感じるものがあって、こんな風にハマることが出来て良かったな~と思います。

加えて、音楽性だけでなく vocalのJQさんがインタビューで語る、聴き手を想う気持ちとか優しさみたいなものが言葉から伝わってくる感じも凄く好きで、アルバムタイトルである「Blank Envelope」(宛名のない封筒)が、音楽="自分の感情や誰かに対する思いを封筒に詰め込んで、宛名を書かずに世の中に送り出す"という意味を込めた"アート"であると語られているのとかも本当になるほどな~!と感動して。この他にもJQさん、今作のインタビューで非常に興味深いことをたくさん語っているので、気になる方は是非 アルバムを再生しつつ読んでみて下さい。

 

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I wish upon a star
世界は相変わらず 急ぎ足で run
追いつけないまだ
Pain と笑みで racing
答えはその先に
It's like tasting a sweet and sour candy
言わないで  which is gonna win

 

Special Topic:サカナクション

祝!! 今月19日、実に6年ぶりとなるサカナクションのニューアルバム「834.194」がリリースとなりました。いや~ついに…という感じで。既に繰り返し聴いているし 本当に喜ばしいイベントではあるのだけど、初聴き何周か 思った以上に感想がはっきり浮かんでこなかったり、全体のコンセプトを深く知るのに時間が必要だな…と感じた等の事情により、今回 ベストソングという位置づけからは外すことに。ただ、先日「忘れられないの」の独創的な新MVがアップされ それを見てからは少し印象が変わり始めたというか、イメージとしては、"明るく手を引き、大人ポップの世界へ連れていってくれる、新時代サカナワールド"…という風に思いましたね。だから本当、僕が青春の日々を通じて過ごした、不安で一杯だった時 「仮面の街」を聴きながら涙したあの日の帰り道とか、「ルーキー」を初めて聴いた日のゾクゾクするような忘れられない衝撃とか、辛かったことばかりが記憶に残っている合宿先で聴いた「ボイル」の沁み渡るような感覚とか、色々なことを感じた6年に 今ようやく終止符が打たれ、全く新しい次の世界に進めるような。心地良いような、寂しいような、そんな気分です。とにかくアルバムリリース、本当におめでとうございます。明るい未来を見据えて、これからも記憶に残る音楽に出会っていきたいな。

音楽自己紹介 〜 私の人生に欠かせない15のアーティスト

2ヶ月ぶりの更新。忙しなく続く日々に少し疲れ気味な6月を過ごしつつ、ストレス発散。今年3本目の記事です。

ちょっとここ半月ほど、これまで のめり込み過ぎていたSNSワールドから抜け出すべく 自分が書きたいことやアイデア等をブログの方へ移行させる作業をしていたりして、色々と過去を顧みたり 今後のことを考えたりしながら 自分にとって より落ち着いて楽しみやすい趣味の方向性を探っていくという…そんな生活を送っておりまして。で、その作業の第1弾として今回は、だいぶ前からやりたかった "いまの自分が自信を持って大好きと言える音楽を1つの記事にまとめる"、ということをやっていきたいと思います。2年ほど前に書いた"私の音楽遍歴"とはまた違った、現在の自分の自己紹介代わりになるようなものを、ということで。よろしくお願いします。

 

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■ 好きなアーティスト暫定版 〜名盤を1枚 挙げるとか全く出来ないくらいに愛が深まってきた素晴らしいミュージシャンの方々

ケツメイシ

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毎年 異なるツアー設定(& 手の込んだアー写)と無限の音楽性でファンを楽しませてくれて、熱い真心で聴く人の人生を最大限に応援してくれる、僕にとって史上最高のエンターテイナー。この方々のおかげで"音楽を聴く喜び"を知ることが出来たあの春から、ちょうど丸5年が過ぎました。いつ何時も彼等の音楽は僕の傍にあって、辛くて挫けそうな時もいつも支えてくれて。去年のアルバムとライブも本当に素晴らしすぎて、更に愛が深まりましたね。今後の人生も、ケツメイシ充な僕の生活は続いていくことでしょう。

 

サザンオールスターズ

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最新ツアーが絶好調。今月でデビュー41年目に突入し、ここまで来ても尚 凄まじいパワーと多彩な音楽性で輝き続ける…、僕がそんなサザンの魅力に気づいてから、5年目の夏になろうとしてます。"音楽"で本気で涙してしまうような感動を教えてくれたのも、照れくさいほど温かくて優しい人と人の繋がりを教えてくれたのも全部サザンで、もはや自分の人生には欠かせない存在となった訳ですが、いや〜ほんとこの方々には圧倒されちゃいますねぇ。とりあえず今は、今月末の公式データブックの発売が待ち遠しいです(笑)。

 

⚫嵐

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今年デビュー20周年イヤーとなる嵐。2020年末に活動休止という電撃発表を受け、数ヶ月に渡り 記した記念記事(※↓)の余韻が後を引いていたりして それからPV集なんか買ったりして、とにかく今年の自分の脳内はずっと嵐な訳ですが。本当 何度でも思うけど、こんなに素晴らしいアイドルはいない!! って、もう惚れ惚れするくらいに嵐って魅力的だな~っていうのをしみじみと感じますね。

もう今年は「Happiness」がメロディ,歌詞,PV 共に沁みすぎちゃって泣けちゃって、10年以上の時を経て また怒涛の再ブームというか、何百回 何千回 聴いても1ミリも飽きないくらい名曲の海に溺れることが出来る"嵐"の存在って…やっぱり偉大すぎる…。

 

スピッツ

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僕にとって今や"生きていくために絶対 必要な音楽"と言えるアーティスト、それがスピッツ。'16年の夏  アルバム「醒めない」で深惚れして以降、全作品を追ってみたり、ここぞというタイミングで感銘を受けて思い出に残ったりして、以来 もはやスピッツなしでは生きれない体質となりました。他の何物にも代えがたい喜び,勇気を感じ取れる「小さな生き物」、夏全開で爽やかすぎて狂おしい「さざなみCD」、ロック色 強めで超マニアックな「ハヤブサ」 etc……どのアルバムも本当に魅力的で、"これ!"っていうのが本当 選べなくなってきましたね~。今年は早速「優しいあの子」に癒されっぱなしだし、アルバム秋頃に出るかもしれないし、もうこういうこと考えてるだけで元気 5割増し。

 

⚫TUBE

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TUBEもほんと好きですわ~~。'17年の初夏にレンタルしたベストから、「SUMMER TIME」「恋してムーチョ」「Miracle Game」「N・A・T・S・U」といった楽曲たちを中心にズブズブとハマっていき、好きなアルバムもどんどん増えていって、去年はライブ生中継で盛り上がったり シングル「夏が来る!」にどハマりしていたりなんかして…とにかくTUBEの音楽に触れてると、人生が最高に楽しい。耳に沁みるメロディー、歌声、演奏はいつもドラマチックで、熱くてエモーショナルで。かつ、肩に力が入らず、ラフなモードで楽しめる柔らかさも併せ持っているというか。今後もきっと、夏が来るたびに 更に愛が深まっていくのではないでしょうか。

 

YUKI

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(これ今年のアー写とか!? 美しさがヤバい…)←という心の声はさておき、いわゆる"名盤 選べない"部門アーティスト、ラストはYUKIさん。YUKIさんの音楽には'17年の夏の終わり頃、アルバム「Wave」を聴いた流れで その秋頃にハマった「うれしくって抱きあうよ」で完全に虜になりました。「COSMIC BOX」とか「ランデヴー」とか「just life! all right!」とか、思わず涙が出てくるほど美しく心揺さぶる楽曲の世界観はなんだかもう唯一無二というか、今年の「forme」もそうだけど、この方の人間性とか 可愛らしくて生き生きとしたパワフルな雰囲気とか、新しく作品を通して知る度にグッと魅力的に感じられて、ほんと好きなんですよねぇ…。こんな風に思える音楽に出会えて本当に良かったな…と。

 

 

■My名盤 2019 〜もはや"人生の宝"とも表現すべき究極の9枚

桑田佳祐MUSICMAN

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あまりにも"究極"すぎて だいぶ前に殿堂入りした1枚。 "Perfect Box" として、解説ブックまで付いた DVDよりもさらに大きめのサイズの初回盤を後から購入し、その充実感、目を見張るようなアートワーク(+心揺さぶられる,映像作品としても素晴らしい「月光の聖者達」の秀逸さ)、多彩でこの上なく好みな楽曲たちがズラリと並んでいるワクワク感、"現代人諸君!! 新しい夜明けがやって来た。" というキャッチコピーと共に誘われる、未知のサウンドの海……どの要素を取っても ずば抜けて凄まじい芸術作品。苦難、愛、人生、全てが詰まっていて、ファンとしては涙なしには聴けない、そんな1作なんですよね。

 

槇原敬之「Cicada」

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初聴き3年目、"殿堂入り"とかでなく現在進行形でフルリピートしてしまうほどに熱い、超ベスト1・CDを選ぶならコレ。世紀末である'99年リリースという 時代色 強めで濃密かつ独特な世界観と、槇原さんが覚せい剤取締法違反で逮捕される直前にリリースされることとなったという訳ありなミーニングも相まって、この1枚の中にパッケージされてる雰囲気が圧倒的に他作品とは異なるような、震えるほど秀逸な楽曲群の虜になってしまう。涙がホロッとくるほど美しい「Star Ferry」「この傘をたためば」とか、どこか陰鬱だけど最強に心地よい「pool」「HAPPY DANCE」「青春」とか、とにかく"じっとりとした日本の夏"感が満載。多分、個人的に一生 忘れられないレベルの衝撃が詰まったアルバムだと思いますね…。これは本当に良い出会いでした。

 

平井堅「JAPANESE SINGER」

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ポップアルバム部門・ベスト1。全く違うジャンルの多彩な楽曲たちがこれでもかというくらいに溢れ出し、終盤の鬼エモ夏曲「Miss サマータイム」へ向かって ヘトヘトになるくらいの振り切れた充実感で満たされたポップソングの大洪水。平井堅という人間に深く深く惚れ込むことができる、そんな1枚ですね。確か、最初にこのアルバムをレンタルした時に ブックレットの最初のページにライナーノーツが載ってるのを読んで、その紹介が魅力的で そこからアルバムの世界観にハマっていったような感じだったんですけど、それももうだいぶ前のことで だんだん忘れてきちゃってるなぁ。これも自宅保存用に1枚買いたい作品の1つ。買わねば。

 

ポルノグラフィティRHINOCEROS

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初期作から現代の最新作に至るまで余すことなく全てが激アツで、去年からそんなポルノグラフィティの魅力に取り憑かれてる日々がずっと続いております。昨年末あたりまでのMy名盤としては 深く好きになるきっかけとなった「PANORAMA PORNO」を推してたのだけど、最近になって「RHINOCEROS」がグググッと急上昇。このアルバムはですね、ちょうど1年前、去年の6月の土砂降りの日に(何を思ったか1人で突然) 茨城・国営ひたち海浜公園に遊びに行った日にハマり始めた作品で、去年までの感覚としては"よく分からない日に聴いていたアルバム"という感じだったんですけど、こういう何気ない思い出が後から効いてきたというか。旅の思い出に相応しい、開放的で熱量 高めな良い1枚ですよね。というか やっぱり「ANGRY BIRD」と「ミステーロ」が強すぎますわ…なんだこの名曲……。

 

⚫高橋優「STARTING OVER」

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昨年秋にリリースされたばかりの高橋優さんの最新作。最初にSpotifyで聴いてたんですけど、ハマり度が日を追う事に増していって "あ、これとんでもない名盤では…?"と感じるほど好きになったので、ちゃんとCDとして購入したりして。全体の雰囲気としては、風刺をテーマとした曲が色々あって 鋭い面もあれば、歩んできた日々を振り返って"これで良かったのだ"と納得できるような、そんな優しい人生賛歌もあって、はっちゃけたコミカルな曲もあれば、"やるせなさ"や"哀愁"で満たされてホロッときちゃう曲もあったりして、とにかく何もかもがごちゃごちゃに詰まっててかなりカオスな1枚。Twitterに画像で感想 残したりなんかもしてたけど、やっぱりまだこのカオスさは何か収拾しきれないものがあるというか、これぞ音楽にハマる喜びなのだと感じてしまう。これは推したい。

 

土岐麻子「PINK」

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昨年 自分が最もハマった女性アーティスト・土岐麻子さん。色々と好きな作品がたくさんあるのだけど、やっぱり大好きな曲たちが一堂に会してる名盤といえば「PINK」ですね。今年 大活躍の編曲家・トオミヨウさんをサウンドプロデューサーに迎えた作品で、独特で華やか・お洒落な音がどこまでも魅力的で頭から離れず、毎日 聴いていても飽きない。何か、土岐さんが描く詩の世界観や歌声とかもとっても魅力的で好きなんだけど、というよりは どこまでも曲が果てしなく自分好みだ!!っていうのが凄くて、そこに聴いてて驚いてしまう。アルバムのキャッチコピーに"2017年シティ・ポップの決定盤"と付いてるけど、多分 僕はシティーポップが本当に大好物なんじゃないかって。今月、このアルバムの曲から複数 出てるRemixが纏まった最新作「TOKI CHIC REMIX」がリリースということで、楽しみですねぇ。

 

竹原ピストル「BEST BOUT」

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一昨年から僕の人生に欠かせない歌手となったピストルさん。好きになるきっかけになった「PEACE OUT」や「youth」も本当に大好きな作品なので 上の"名盤 選べない"部門アーティストに入れようと思ったけれど、個人的に思う重要な名曲が全部入ってるアルバムという意味ではやっぱり「BEST BOUT」が抜きん出てるよなと思って。なんというか、結構もう再三 様々な場面で愛を語ったりしたアーティスト様ではあるんですけど、やはり個人的に、こんなに深く愛を感じることが出来て、本気で涙できる音楽に出会えたというのが、本当に嬉しくて。本当、ピストルさんの歌声が好きで、ずっと聴いていたい。そしてやっぱり、このアルバムに入ってる「RAIN」と「カウント10」は特に素晴らしくて、元気を出したい時に聴く曲として超・鉄板となっていて、今後もさらに好きになると思われ…。

 

Mr.Children「HOME」

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ミスチル、一昨年の夏あたりからハマっております。本腰入れてハマり始めた最初の1年はずっと"「シフクノオト」と「I ♥ U」が至高!!"だったしフルリピートするのもその2枚だったんですけど、以降 だんだん好きなアルバムが選べなくなってきた昨年末あたりから、急に「HOME」愛が強まってきて…なんだか、このアルバムの癒しレベルの高さが、最も日々の耳にフィットする音色というか。最初こそは"ゆったりとした物静かな雰囲気の作品"だと感じていたものの、聴き込むうちにメッセージ性だとか、ドラマチックさとか 深く沁みるところが多くなってきて、気づいたら愛がめちゃくちゃ増していて。このアルバムに関しては途中から聴こうとかいう認識はなくて、全編通して緻密に計算された物語のような構成に触れ、心地良さに微睡むという…そんな風に聴いてる時間が本当に幸せです。

 

宇多田ヒカル「初恋」

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昨年の夏休み、旅を通じて愛が深まった1枚。上に挙げた「RHINOCEROS」に同じく、自然の風景とか思い出が触れることで 音楽と共にあった記憶が大切なものに変わっていくという、この感覚…いいなぁ。まさに現代的に言うと"エモい"の一言なんですけど。こういう"エモい"感覚は何物にも代えがたいし、こんな想いは一生 大切にしていきたいところですよね。もうほんと、昨年末のベストソングでも挙げましたけど「Good Night」とか、あと「残り香」とか、この辺の曲 聴いてると"The・夏"の感覚で心が満たされすぎて泣けてきちゃう。夏って、エモい。そしてやっぱり、宇多田さんの歌声は本当に美しすぎる。こういう風に思えるきっかけをくれた宇多田さんやこのアルバムには感謝しかないなぁ。

 

 

…以上 15アーティスト。2019年 時点の自分の自己紹介レビューでした。そんなこんなで今年も夏が近づいているけれど、今年もまた1つ、2つ、本当に大切と思える音楽が増えていくといいな。

嵐 祝・20周年!! 今こそ聴き返したい、語りたい、大好きな名曲たち。【Pickup 80曲!! 10年分の嵐愛、総まとめ。】


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今年1月27日。嵐が 2020年12月31日を以て活動を休止すると発表した。

それはそれは衝撃を受けた。ちょうど10年前、小学生の頃に嵐の音楽に出会った僕。振り返れば、音楽を聴く喜びも、ドラマを観たり 芸能に関して話題を追う喜びも、全部 最初のきっかけは嵐だった。そしてついに訪れた、記念すべき20周年イヤー。そんな中で、こんなことが発表されるとは、思ってもみなかった。

今回こういう記事を書こうと思ったのは、休止のニュースを聞いて まずこの想いを文字で残さねばと思っていたというのももちろんあるけれど、その前に 長い間お世話になってきた嵐への愛をいつかちゃんとどこかのタイミングで語りたい、というのがずっと頭にあって。こういうことになったのは悲しいけれど、その分、こうして嵐についての文を綴る、愛を語る意義というのは、より一層あるんじゃないかなぁ…と思ったり。

ということで、これまでに好きになった嵐の名曲を、思い出語りを交えながら 出会った時系列順に語っていこうと思います。よろしくお願いします。

 

①出会い:忘れがたき2009年。

遡ること10年前、2009年の春。当時10周年イヤーを迎えていた嵐は来る日も来る日も世間の話題の的。いつの間にか自分の学校では、クラス→学年全体といった感じで嵐ブームがじわじわと広まり始め、それまで そもそも芸能の情報とか気にするとかいう概念がなかった自分も、そのブームの中で一気に嵐が好きになって、自ら色々な番組やCDを追うようになった。小学生なのでおおよその人々はネットも携帯も駆使してなかった(と思う)時代だけど、新しい情報はとにかく口コミで、新しいCDは時に手渡しの貸し借りで行われたり、そこかしこに広がっていた"嵐沼"に自分はハマって…。本当に、良い時代を過ごしたな…と思いますね…。

 

明日の記憶
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全ての始まりはこの曲だった。ドラマ「ザ・クイズショウ」主題歌。ほんと、初めて聴いた時は衝撃的だったな〜…。あの頃の日テレ土9ドラマといえば「銭ゲバ」とか「左目探偵EYE」とか 今だったら物議を醸しそうな、かなりダークで刺激的な内容の作品もバンバン放送されてた時期で、「クイズショウ」もまさにその辺りドンピシャのドラマだったけど、まぁ〜恐ろしくて、シリアスなストーリーと主題歌の悲哀感 漂う不思議な旋律との相性が抜群ですっごく惹き込まれて。今をときめく嵐はこんな凄い歌を唄ってるんだな〜と思って。この頃あたりの嵐の第一印象は、得体の知れないカリスマ集団って感じだったかも。とにかく名曲。また「クイズショウ」再放送やってほしいな~。

 

「Crazy Moon〜キミ・ハ・ムテキ〜」

で。「明日の記憶」があまりにも気になるのでCD借りてきて聴いたら入ってたのが、当時 KOSE 「ESPRIQUE PRECIOUS」のCMソングとして放映されていたこちらのナンバー。初聴き時、瞬間的に"何だこの曲!カッコよすぎだろ!!"となり、なかなかに感動し。"両A面"という言葉もこの時 初めて知ったし、何よりCDに触ること自体 多分これが初めてだった。本当に、何度も何度も聴いて。後にも先にも、こんなにリピートした曲はないだろう、ってくらいには聴いた。

その頃の学校のお楽しみ会では "「Crazy Moon」を聴く"という内容の会が開催されて、歌詞を大きく印刷したものを黒板に貼って何度も聴いたりなんかして、いかにこの曲が皆から愛されてたかがよく分かる思い出だけど、いま思うと 嵐に興味なかった人はそういう時どうしてたんだろう…って(笑)。

 

「Everything」
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auのCMソングとして夏の間 繰り返し流れてた、これこそ今の言葉で言う"エモさの極み!!"みたいな曲。 凄く"10周年記念シングル"感があったんよね。発売当時からずっと大好きな曲なんだけど 年々 好き度がさらに増してて、今では自分の人生史に残る名曲として認識してます。というのも、歌詞が "戻ることの出来ない旅の途中で 明日を信じて進みたい" とか "この夕立の中で一人 振り返り立ち止まることもあるけど 何も恐れはしない" とか 時間が経って2009年を思い出せば思い出すほど心にグッときて泣けてきちゃうメッセージだらけで、要は曲の中に不思議な魔力がかかってるようなそんな感じがして、その度にそんな歌を唄ってる嵐に、ありがとう…!という気持ちでいっぱいになるのです。

 

「season」

「Everything」のカップリング。同じくauのCMソングとして、「Everything」よりも先の春頃に流れてた1曲で、この曲がシングルになるんだと思ってたし、未だにこの曲がシングルなんじゃないかと思う。それくらいレベルが高い名曲なんですよね。春らしい"和"の要素を感じさせる上品で風流なサウンドがたまらない。"あの頃 憧れてた 未来を歩き出した  分からなかったこと少しわかりはじめた気がする"…とか、「Everything」に同じく 今聴くとやっぱりグッときてしまう名フレーズが目白押し😭。

 

「Believe」
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この頃あたりでようやく遡って聴こうという気持ちになって、「Believe」を借りたんだっけかな。言わずもがな、最っ強の名曲ですよね。間違いなく20年の嵐史の中で最もカッコイイ、ハイライト的瞬間が詰まった1曲だと思うし、トップアイドルとしての意地を堂々と見せつけられてる感じ。何よりラップの部分の破壊力よ。テレビで全然 披露しなくなったけど、今この曲を歌番組で唄ってくれたら本当に泣ける自信ある。ラストの "This is the movement"…で 地響きするレベルの熱狂が沸々と。両A面 2曲目として収録の「曇りのち、快晴」、カップリングの「トビラ」も名曲ですよね~~👍

 

「5×10」
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そうして色々な歌を聴いてるうちに、この年の夏に出たベストアルバム「All the BEST! 1999-2009」は、嵐の名シングルを網羅できる超貴重な1つの作品として未だに重宝される代物となり。全体として嵐というグループの曲に本当に深くハマったのもここからですね。当時ほんとにこれ、ビックリするくらい皆持ってた。例えるなら、90年代の宇多田ヒカルさんの「First Love」ブームのような、自分の周囲では本当にそんな感じの熱狂ぶりで。

で、このベストの最後に入ってる10周年記念ソング「5×10」は確かライブで歌ってるのをニュース番組が初公開したので初めて聴いたんだったかな。5人でそれぞれパートを分け合ってラップしてるのか…仲良いんだな…さすがラッパーがいるグループ…なんてことをその時に思ったり。

 

「Attack it!」

で。ですね、「5×10」のトラック、実はこっちが本命で。これは本っ当に衝撃的だった。「5×10」をそのまま掛けっぱなしにしてると始まる、超アップテンポなヒップホップチューン。(タイトルは後日 雑誌かなんかで知りました)。まず"シークレットトラック"という概念も無論それまで知らなかったし、パソコンで読み込んで聴くこともなかったので、このトラックの存在に気づくまでに3ヶ月くらいはかかった気がする。停止 押さないで放置してたらいきなり機械的な女性の声が流れてホラーだった。めちゃくちゃビクッ!!!としたけど、その後すぐに"カッケーーー!!!!! なんだこの曲!!!!??" となり。

で、それから色々な過去CDをチェックするようになると、嵐は定期的にこういうシークレットなトラック,シークレットトークを入れるアーティストなんだってことを知る訳ですね。シングルCDに入ってる最後のオリジナルカラオケの再生時間が48分とかなってた時の高揚感がまた良くて(笑)。なにこれ…? どんだけ喋るんだ…?wwみたいな。 全員 酔っ払ってるのかな?っていうテンションの高さで若かりし5人が騒ぐ「WISH」/「イチオクノホシ」のカラオケとか、「WISH」に続き花男の話題が目白押しな「Love so sweet」/「いつまでも」のカラオケ、初の国立ライブに挑んだ5人の熱が伝わる「Beautiful days」/「忘れられない」のカラオケ、そして最新シングルにて、20周年を迎えた5人の率直な想いが聞ける「君のうた」/「Count on me」のカラオケ など……1つ1つのトークとの出会いが本当に思い出に残ってるなぁ。…という感じで「Attack it!」は、そんな素晴らしい出会いの始まりの1曲だったという訳であります。

 

マイガール
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相葉くんの連続ドラマ初主演作となった「マイガール」の主題歌、タイトルそのまま。相葉くんといえば「僕とシッポと神楽坂」での演技も記憶に新しく、やっぱり原点はいつもテレ朝「金曜ナイトドラマ枠」だな〜ってことをしみじみと振り返ってしまう、そんな思い出の1曲ですね。

で、この曲、何よりPVが本当に素晴らしくて。あの「Love so sweet」の"嵐マネキン"の物語を撮った名監督・山口保幸 監督との再タッグ作がこの「マイガール」のPVで、メンバー5人の家族の物語が繰り広げられる訳ですけど、そのストーリーがとても重厚でハートフルで、最初 見た時めちゃくちゃ感動してしまって。曲も好きだけど、同時にその映像も思い出してしまって思い入れがあるという、全体的に素晴らしい作品となってます。

 

時計じかけのアンブレラ

マイガール」のカップリング。ラップがめちゃくちゃカッコイイのよこれ。当時は個人的に、サクラップ2009部門は「Believe」よりもこっち派だった。今振り返ると無論どっちも凄くカッコイイんですけど、でもこの曲の衝撃はなんだか大きく、「マイガール」CD手に入れた当時はこればかり聴いてました。

いつか(2011年頃?)雑誌で読んだ「嵐のカッコイイカップリング曲ランキング」で1位になってたのを見たことがあって、さっすが嵐ファン お目が高い!!とか思った記憶。(←誰だよ)。 まず、そんなピンポイントな特集が組まれること自体に嵐の怒涛の勢いを感じますよね。

 

スーパーフレッシュ

同じく「マイガールカップリング。「ウラ嵐マニア」のシークレットトーク松潤が好きな曲として挙げてた1曲ですね。

(これについても後に述べますが) 嵐のカップリングというのは結構 実験的な音楽の開放区になってて、シングル曲にもアルバムにもないような、聴いたことのないサウンドや構成の珍しい曲が出てきたりするのだけど、この曲もその類いの名曲って言うんですかね。5人で歌うラップと歌の中間のようなリリックに、パーティーチューンっぽい弾け方をしているようで大人びたサウンドが重なる,展開していく心地良さ、これぞ"the・隠れ名曲"ってやつですよ。こういう曲がシングルになってほしいんだけどな〜〜!!と何度 思ったことか。もっとたくさんの人に聴かれないと勿体ないような気がする。

 

 

②沼:アルバム曲の名曲の多さ。

嵐にハマり始めからしばらくすると僕は、土日が来る度にレンタルCD屋を出入りするのが定番になった。最初に好きになったのは「Time」からだっただろうか、とにかく櫻井くんのラップ="サクラップ"が入ってる曲に凄くハマってしまって、クレジット欄に「Rap詞:櫻井翔」の文字があるのを見つけるたびにガッツポーズというか、何とも言えぬ特別な感じがあって嬉しかった。

そういう喜びを始め、嵐のアルバムの曲は本当に、聴けば聴くほど好きになっていってしまう魅力に溢れてるし、聴かなくていいかな…とか思う曲が一切ない。推すんなら出来れば全曲 推したい…!!!というくらいなのだけど、中でもほんと好きだなってやつだけ厳選しました。

 

『Time』

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ファンから最も支持される1枚として名高いアルバム「Time」。2007年リリースの作品。「Love so sweet」「We can make it!」「アオゾラペダル」という とっても濃厚な時期の名シングルをガツンと収め、圧倒的なポップサウンドとクールなサクラップを全体に散りばめた、"これ聴いとけば良いんじゃない!?"的な、大充実名盤。

 

「Oh Yeah!」

「Time」の最初を飾る1曲。これが本っ当に名曲で。個人的に嵐 史上 一、二を争うくらいに好きな曲ですね。終始 賑やかでエモーショナルなロックサウンドに魅了される中、

朝焼けの校庭に 埋めた君への手紙

いつからか少年は 涙の訳を知り  心で泣いて 顔は笑うんだ  咲いて 歩いてゆくんだ

午前九時  街が動く  二人乗せて

など、溢れ出して止まらない名フレーズの数々。この曲が1曲目な時点で「Time」は名盤確定と言うか、ここでグググっと一気に嵐ワールドに引き込まれます。で、からの「Love so…」の流れが最高に最強にたまらなく好き。全人類 聴いて欲しい。

 

「太陽の世界」

神々しき(?)サクラップを拝聴するための1曲と言っても過言ではないくらい大大充実のラップofラップなヒップホップ感、それでいてアイドル感満載のポップ全開なサビ…ごっちゃごちゃにカオスな曲展開の数々に最初は度肝を抜かれるけど、この曲の魅力に気づいたら最後、嵐のアルバム全体を追いたくなる魔法にかかります。サビに行く前のイヤホン左右を行き来するやつも、"順風満帆スタイル" "上昇気流ハート"ってフレーズも、何度 聴いても本当に大好き。10年以上聴いてても全く飽きやしないし、むしろ愛が深まってる気がする。てか、改めて聴いてたら 間奏部分のベース音がカッコよすぎ。なにこれ。

 

「Love Situation」

ファン投票によって行われた「アラフェス'13」のアルバム曲ランキングにて堂々の第1位を獲得した名曲。この曲を1位に持ってくる嵐ファン、またしてもお目が高い!というか、凄くファンと嵐との親密な距離みたいなものが伝わってくるのがこの曲で、しみじみと"嵐って良いなぁ"というのを改めて思わされるというか。この曲の注目ポイントはもちろん、終盤の決め台詞"チカヅキタイ "❤ (最初 聴いた時ちょっとビックリしたw)

 

「風」

嵐のエモーショナルな名曲を多く手がける多田慎也さんによる作曲。ピアノ,ストリングスの音が美しく響き、夏の終わりを感じさせるような切ない世界観に溶け込んでいく…いやあの、上手く言えないんですけどほんと聴いた人にしか分からない素晴らしい雰囲気が数分間の中に閉じ込められているので これは是非 聴いて頂きたい。個人的には、放送委員に所属していた小学生時代  校内放送で卒業前にかけた最後の1曲だったので、そういう意味でも思い入れがあったりします。

 

「LIFE」

2009年頃 櫻井くんの「エイブル」のCMソングに起用されていて、"何この良い曲!!新曲じゃないんだ!? 何に入ってるの!??"となって調べて…という感じで、確か「Time」を借りようと思った最初のきっかけはこの曲だったんじゃないかな。当時 学校でも同じように思った人達がいて話題になってて、プチ「LIFE」ブームみたいになったような記憶。こういう思い出が心の奥に染み付いてるから、「Time」ってほんと思い出に残ってる1枚なんですよねぇ…。

 

僕の見ている風景

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2010年リリースの2枚組。櫻井くん主演ドラマ「特上カバチ!!」の主題歌「Troublemaker」(+バンクーバー五輪テーマソング担当)から始まり、「Monster」のリリースと共に土曜の夜を盛り上げた「怪物くん」→「嵐にしやがれ」スタート→夏に「To be free」「Løve Rainbow」リリース→秋に「Dear Snow」「果てない空」リリース…という、年の終わりまで もれなく忙しかった超大活躍の1年の中 人気シングル4曲を収め発売されたこのアルバムは、まさに"宝箱"とも表現すべき嵐の魅力の全てが詰まった、特大スケールの1作となりました。

 

「movin' on」

JALのCMソングに起用されたゴリゴリにクールなこの曲からスタートする訳ですが、最初聴いた時の衝撃が凄かったよね。あの「Believe」の先を行く 嵐ならではの"トップアイドル的カッコよさ"が改めてこの1曲で確立されたというか、怒涛の2010年代の幕開けを激しい音で,声で知らせるような、そんな力強さがあった。で、次の曲の「マダ上ヲ」と2曲続けてめちゃくちゃカッコイイ サクラップが入ってるけどこれがまた…ほんと良い。

 

「T.A.B.O.O」 (vocal:櫻井翔)

このアルバムから2010年代、それぞれのソロ曲が全てのアルバムにて魅力的に展開されていくプロジェクトが開始する訳ですが、その始まりに相応しい、忘れられない衝撃を放ったのがこの「T.A.B.O.O」。恐らく櫻井くんソロ史上 最もカッコよくて、色々な意味で他が上回ることのない1曲。サウンドが全体的に海外のスターっぽい雰囲気というかレディーガガっぽい。一言で言えば、エロい。思い切り世界観に浸るべく、イヤホン再生 推奨。

 

「Come back to me」 (vocal:松本潤)

サウンド面が尽く神ってるんですよねこのアルバム。うわ…カッケぇ……って思わず唸ってしまうような重低音,ディスコサウンド,ラップ…この曲も松潤ソロ史上1番良いな~と個人的に思う1曲で、全てのソロ曲部門の中でもトップレベルに再生してると思う。とにかく鳴ってる音が立体的でイイので、「T.A.B.O.O」とは違う意味でイヤホン再生 推奨。

 

Magical Song (vocal:相葉雅紀)

これはヤバイ。間違いなく相葉くんソロ史上最高傑作ソングであり、きっと他がこれを上回ることはない。相葉くんにしか出せない 思い切りコミカルに弾けたパーティー感ある雰囲気と、+アイドル的キラキラ感を絶妙に融合したこの曲、最強に良い。この曲を歌うために相葉くんはアイドルになったと言っても過言ではない。なんか、当時の「嵐にしやがれ」で ものまねタレントの青木隆治さんがこの曲で相葉くんの真似をしてて、"チョイス流石すぎかよ…"とか思った記憶。有名な人に真似されるくらい突き抜けた何かがこの曲にはあるというか。

 

「let me down」

こっれはエロい!!演奏がすこぶる良いし、良い意味で嵐らしからぬ雰囲気だし、こんな新境地感ある名曲、シングルにしないで本当に良いのか???って100回くらいは思った。"妄想 先走ってフェードアウト" とか "it's妄想なのまた"…とか未だにフレーズを頭の中で繰り返しちゃうくらい、とにかく濃ゆい4分間。低い声で囁くサクラップとか反則級のカッコよさだと思うんですが。こういう曲 増えて!!

 

「空高く」

この年のお正月、5人とも出演のスペシャルドラマとして放送された「最後の約束」の主題歌となった曲。内容はあまり思い出せないんですが、とにかくワクワクしながらドラマ観て、ワクワクしながらこの曲を聴いて、凄く幸先がいいような、不思議な高揚感に満たされていた、そんな2010年の始まりだな~とか感じていた気がする。

そして。やはりこのアルバム、またしてもサウンド面が神がかりすぎ問題。エモーショナルな雰囲気漂うデジタルサウンド泣きのギターが重なり、そこに櫻井くんのラップが重なる このプレミアム感は唯一無二の絶品。

 

Summer Splash!

こちらもJALのCMソングに起用された曲で…これはもうめちゃくちゃ名曲。5人の仲の良さが伝わってくるラップリレーが泣ける、永遠に忘れがたき2010・夏の煌めきが詰まった、嵐 史上最高のサマーチューン。ここまで思い入れが深まった夏うたもなかなかないし、何度 聴いても絶対に飽きない。個人的にほんと思い出深い1曲ですね。

夏の名曲って聴いてていつも思うけど、終盤 間奏が来て、切ないラスサビがきて、花火が消えるように儚く曲の幕が下りて…って"夏"を表現するの上手すぎないか??と。こんな季節があるからこそ、音楽の魅力が最高に輝くんだ、ってつくづく思ってしまいますねぇ。

 

ARASHIC

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2006年リリースの作品。これもファンになってすぐの頃に借りたアルバムで…色々と思い出深いなぁ。当時レンタルを返すまでに歌詞を全部メモリたくて、でもやっぱり難しくて、ぐちゃぐちゃに書き殴ってある古いメモがどこかに残ってるはず(笑)。

曲は、2005年末、大ヒットドラマ「花より男子」の主題歌となった「WISH」をリリースし、じわじわとグループ全体の勢いを得始めた嵐の 若々しくどこか熱い感じと、様々なジャンルの曲に染まっていく、飛び込んで行く多彩さがパッケージされた、90年代のSMAPのアルバムに似た雰囲気を感じさせる良作アルバムとなってる気がします。

 

「Raise Your Hands」

この曲ほんとにカッコよすぎなんですけど。スタイリッシュでミステリアスで、他のアルバムでもなかなか聴けないような、唯一無二のレアな雰囲気の嵐。ストリングスとバンドサウンドの融合というのかな、終始 不思議で心地いい演奏にハートを撃ち抜かれて。で、ラップの "右の方 左の方 後ろの方 前の方 手を両方 上の方向 " のところはまさかの立体音響仕様。リリックの通り 360度から櫻井くんの囁きが聴こえるという粋な演出…いやこの曲マジで良くないですか??   ……あと、"仮に 生まれた姿  君に 見られそうな夏 " って歌詞、今 聴いたらエッチだ…w

 

「COOL & SOUL」

All the BEST! 1999-2009」の初回限定の方に入ったし知ってる人は少なくないんじゃないですかね。恐らく嵐 史上最高難度ラップだと思われる、台風みたいな勢いのリリックに5人が真っ向からぶつかり合っていて。よく口回るなぁ…と感心させられる超名曲。「Attack it!」といい勝負だけどね。難しさで言ったらこっちの方が上なんじゃないかなぁ。"アイドル タイトル奪い取る 快速 マイク持つアイドル大国 奪い取る  HIP POP da hip bi da hi bi to da HIPなPOP star " のところとかほんと凄いな〜と思いますもん。もはや早口言葉の域ですよね。というか、櫻井くんはよくこれだけ挑戦的で長尺なリリックを書けたな~っていう。もう全エネルギーをここに費やしたような、そんな勢いですよね。

あと、2分25秒あたりに さりげなくイヤホン左から 「4つ前のアルバムに話が遡るんだけどさぁ…」 と聞こえる、 歌詞には表記されてない謎めいた隠し演出があったりとか、1回減速してからの→イヤホン左右から1人1人が囁き、だんだんとまた勢いが増し、パーティーチューン的な盛り上がりの重低音の渦に入っていくラスト……。とにかく良いです。ほんと良い。この時期の嵐サウンドが本当に大好き。この良さを是非とも後世に語り継いでいこう。

 

「CARNIVAL NIGHT part2」

ここまで様々なアルバムの名曲を語って参りましたが、この曲はそんな中でもNo.1なくらいメジャーな人気曲ですので知らない方はこれだけでも覚えて帰って下さい。'12年、'13年開催の「アラフェス」ほか、嵐のライブのド定番曲となっているこの曲、聴いてて最っ強に盛り上がります。「ARASHIC」の中でも核となる重要なアルバム曲であり、嵐を聴くなら一度は触れておきたい名曲ですね。コールは全力で、C・A・RNI・VAL・NIGHT!!

 

「LOVE PARADE」

アルバムの最後に入っている曲。本格的なジャズサウンドを取り入れた珍しいナンバーで、このアルバムが多彩でキラキラしてる印象を受ける所以がこの曲にあるのだと思う。次第にムードが盛り上がりを増していくこの曲の心地良さ……聴き終わる頃にはまさに"夢見心地"と表現するに相応しい気分となっていることでしょう。

 

『Beautiful World』

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2011年リリースの作品。いま振り返ると 個人的に人生で初めてリアルタイムで手にした新品CDだったとかで、全作の中でも最も思い入れの深いアルバムですね。

このアルバムの1番の魅力とは、アートワークがとても素晴らしいこと。(多分 初回限定の仕様だと思うんですが) ボリューム感のあるブックレットに、"白の世界"の中に光の三原色が混ざり合う前半部分と、暗闇の中に星々のようなライトが光って天の川みたいになってる後半部分で構成された写真たちが本当に美しくて ページを捲るたびにうっとりとしてしまい、、そういう点でも、自分にとって大切な宝物となったCDだと思ってます。

 

「まだ見ぬ世界へ」

当時 かなり衝撃を受けた曲。2011年は、震災があったこともあり どこか憂鬱な気分のまま夏が来るな~⋯という認識がなんとなく当時 心の中にあったのだけど、この曲の鮮やかなMVが (ニュース番組か何かで)テレビから流れるのを見た瞬間、パッと霧が晴れる感じがしたんですよね。曲のサウンドも凄く新しい感じがして、悲しみとか不安とか吹っ飛ぶような 見たことの無い美しい世界へと誘われる…そんな感覚があって。以降は、再生するたびにその時の不思議な感覚を思い出すようになって。(似た例だと、実は「Lotus」にも同様の思い出が残ってたりします)。とにかく、この年の嵐の曲には何かいつもと違う魅力を感じていた訳です。それこそ、トップアイドルだからこそ出せる説得力であったり、美しさであったりするのかな…。

 

「このままもっと」 (vocal:櫻井翔)

名曲。このアルバムの中で1番聴いたのはこれかな。中1の夏休み、よく晴れた日に窓辺で微睡みながらこの曲を聴いてて本当にThe・天国ソングだった。やっぱり、音と演奏が最高に良いんですよね。懐かしさと愛おしさと静かな高揚感が混ざり合ってゆっくり溶けていって…も~~この感じが絶妙なんですよ。ラップの良さもピカイチなんじゃないですかね。とにかく初めて聴いた時の衝撃が凄かった。あの頃に戻りたい。あ~~~~~。

 

「遠くまで」

夏のJALのCMソングとなった曲で、個人的に嵐のJAL曲って言ったらこれが第一に浮かびます。とにかくこの曲、壮大で、心地よくて、心の奥底まで余すことなく爽やかな夏模様で満たされて、風がすーっと吹き抜けていて。これを聴くためにこのアルバム聴くようなもの!!というか、最後の曲にして最高のハイライトと言っても過言ではないです。というか結局「Beautiful World」、色々と好きな曲はあるのに  いま改めてちゃんと感想 書けるオリジナル曲が3曲しかなかったけど、この曲に満たされていればあとはもう全て良し!!って感じ。それ程の満足感。

 

『One』

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2005年リリースの作品。これも「Time」と同時くらいに聴いた、ファンになるきっかけとなった魅力的な部分が随所に散りばめられている、自分にとって思い出のアルバム。

嵐のアルバムといえば大体が夏の時期にリリースされてるので 夏の思い出と共に記憶に残る作品が色々あったりするけど、中でも最も夏を感じられる作品といえば「One」だな!って思うんですよね。

ちなみにこのアルバム、嵐の歴史的にもターニングポイントとなるような、"それまで"を凌駕するようなレベルの高い楽曲が並んだ作品となっており、公式のキャッチコピーに「ARASHI  Brand-new Album」なんて言葉が付けられていたりします。

 

夏の名前

個人的に、このアルバムから「All the BEST! 1999-2009」の名曲集に収録された3曲を"One御三家"なんて呼んでるんですけど、その中の1つですね。いや~~この曲は本っ当に良いですよ。ここまで推したい曲を色々書いてきましたけど、中でもトップレベルのやつがこれ。この曲はなんかもう、エモい。ストリングスとピアノの音色がとにかく美しくて、5人が全力で歌ってる感じが凄く熱くて、爽やかな低音ラップの疾走感が最高に良くて、まるで映画を観てるかのような奥行きを全体から感じるというか。聴き終わる頃にはもうこのアルバムの虜です。

 

「ROMANCE」

この曲、昔はあまり聴いてなかったんだけど ここ数年で一気に好きになったな。というのも、ランダムでシャッフル再生をした時に何故かダントツで流れるのがこの曲で、始まった瞬間 この曲の爽やか〜な雰囲気に癒されるのが定番となっていて。なんというか、曲調から90年代っぽさを感じる。こういうキラキラな曲は王道ジャニーズソングって感じですこぶるイイよね。同じフレーズを何度も繰り返すのも、だんだん癖になってくる。にしてもお洒落な曲だなぁ〜〜これ。

 

Lai-Lai-Lai

調べたところによると、なんと 「嵐のMステベストパーフォーマンスランキング」なる企画で2位に選ばれていたそうで。只今 久しぶりに聴き返してますが、いや〜やっぱりこの曲カッケーですわ。どこか滝翼っぽさ漂うワイルド×ラテンポップ×ダンスミュージック感…すっごい良い。どんなこと歌ってるのかな〜って思って歌詞を読むと、

生まれ変わってもこのライトの下へ

ささやかな 夢歌う 寂しさをしまい込んで

とか 本人たちの心の声のような、決意表明のような、リアリティーを感じるフレーズたちが踊っていたり、間奏部分では歓声が聴こえたり、なんか、どういう気持ちで当時 5人はこういう歌を歌ってたんだろう…と考えると、とっても胸アツですな…。2005年の嵐。

 

「素晴らしき世界」

"One御三家"の2つ目。シングルとして出る予定だった曲でPVまで撮ったにも関わらず 諸事情によりその映像がお蔵入りしてしまう、なんてエピソードが残ってるけど、ほんと実際にシングル曲として出てたら「Love so sweet」と並ぶくらいの知名度 及び名曲ポジションを獲得するレベルのポテンシャルを秘めてる曲だって100回くらいは思ったんですけども、まぁその辺の事情は難しいところですね…。でも もしまた名曲を集めた企画盤を作るならガツンと1曲目にしてほしいな~と思う、そんな不朽の名曲感がバンバン出てて、とにかく、この曲はずっとアツいです。聴いてるとほんと元気が出てくる。明日も君が君でいられるための涙に祝福を!

 

「秘密」 (vocal:二宮和也)

ニノのソロ曲といえば、ニノ自身が作詞(時に作曲)に携わっている曲が印象的でありそれらも勿論 良いんだけど、この「秘密」みたいに ニノが作ってるのじゃない曲もマジで良いというか、こういう曲にこそさりげない良さがガンガンに出まくってるんだよ!ってことを私はここで語っておきたい。というか「One」の曲ってどれもこれもエモくて全体的に素晴らしいんですよね。ほんと間違いない。この曲、メロが神。間奏部分→ラスサビのところがエモすぎて泣きそうになる。ダメだ語彙力…w

 

「Yes? No?」

"One御三家"の3つ目。開始早々 "僕たちのリフレクション 未来とすれ違う今日 "とかグッとくるフレーズをかまされる、この始まりからしてもう名曲感!最高!!というか、脳内に走り出すジェット機の映像が映し出されるかのごとく疾走感of疾走感というか、ほんとシングルで出して下さいよ こういう良い曲は!!  めちゃくちゃ好き。あと恐らくこの曲のラップ、全サクラップの中でも史上最高レベルのベストパフォーマンスです。ここまでのポップで刹那的な迫力はなかなか出せるものではない。このリズム感といい、重低音といい、絶妙。ギターの音にも痺れまくりだし、のめり込んで 5分半があっという間。

 

「風見鶏」

「Special Summer Track」という名がついているボーナストラックで、通常盤のみの収録。この曲がまた、ノスタルジーな夏を感じさせるような、絶妙な名曲で。このアルバムが"夏アルバム"であると感じる所以は 実は「夏の名前」以上にこの「風見鶏」にあったりする。

まずイントロ、シンセの音かな…? 凄くエモーショナルな音が静かに響いて、そこに打ち込みの音が混じって始まって、"あれ、本当にこれ嵐の曲…?"って思ってしまうくらい、どこか圧倒的に他の曲とは違う雰囲気,魅力を感じてしまって。本当に、昔 聴いた時から思ってたけど、"古いアルバムの写真を眺めてる"みたいな、そんな感覚に陥る1曲なんですよね。

茜さす空を見上げて  僕の知らない君になって

土手に咲く花を見下ろし  微笑み返す僕になった

切なくてただ愛しくて  暮れゆく夏 風になって

瞳閉じて耳を澄ませば  僕と君の未来になった

この世界観たまらんんん…。ジブリの映画かな?って感じ。名曲だ〜。

なんか、こうしてレビュー書いてると ほんと自分「One」大好きだわ。前から好きだったけど、さらに好きになった。

 

『LOVE』

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2013年リリースの作品。この年、「Calling」「Breathless」「Endless Game」 という挑戦的でレベルの高いシングル曲を立て続けに放っていたタイミングでそれらをまとめ上げ、思い切りコンセプチュアルな毛色に仕上げた今作は当時、かなり衝撃を受けました。なんかもう、全曲シングルみたいだし。これ聴いてた時 ちょうど自分は高校受験の佳境の時期だったんですけど、ひたすらこの1枚に元気を貰って、頑張れましたね~~。

リリース時期のプロモには、「嵐史上、もっともキケンなアルバム。」なんてキャッチコピーが付いていたのも印象に残ってます。

 

「愛を歌おう」

この時あたりのアルバムでは「movin' on」とか「Rock this」とか「Welcome to our party」とか 毎回 意表をつくような長めのラップが入る曲から始まるのが定番となってたけど、そんなラップ曲シリーズのさらに斜め上を行ったのがこの「愛を歌おう」であるというか、壮大なバラードのように見えて そこに+アンセム的なロック感も合わさってくるとか今回 特に最高じゃん!!と初聴き時 非常にゾクゾクしまして。ここまで演奏がゴージャスなアルバム曲が聴けるのも、後にも先にも「LOVE」しかないんじゃないか?と思う。大野くんの終盤の熱唱部分、何度 聴いても圧巻ですよね。

 

「Hit the floor」 (vocal:大野智)

大野くんのソロ曲で個人的NO.1といえばこれ!!いや〜この曲はほんと良い。ミステリアスでエロティックな雰囲気がさりげなく漏れてる感じといい、ソウルフルな歌声の心地良さといい、これぞTHE・大野智ソングと表現したいくらい曲の世界観に溶け込んでる。低音から高音まで自在に美しく奏でられる彼の喉は一体どうなってるんだろう(?)。

 

「P・A・R・A・D・O・X」

今作のリード曲である訳ですが、99回目のMステ出演で 最高に賑やか,艶やかなパフォーマンスで披露されていたこともあり、実質 シングルって言っちゃってもいいかな!ってくらい嵐の歴史的にもかなり注目を浴びた1曲だと思います。ニューヨークで振りを付けたって言うのも当時ニュースかなんかで聴いててほんとカッコイイよな〜って。大野くんとニノのサビ前のBaby~↑♪も非常に良い。あとこれのサクラップは あの「let me down」を上回るレベルのエロさだと感じる。

 

「FUNKY」

エロ×エモ×ドラマティックな曲調。2013年といえば個人的に凄くニノのラジオ「BAY STORM」を熱心に聴いてた時期で、この年の嵐の曲の初解禁は大体「BAY STORM」で立ち会ったんですけど、この「FUNKY」をラジオで初めて聴いた時もほんとワクワクしたなぁ〜。このアルバムのオリジナル曲の中では多分1番 解禁が早かった曲で、その後に「P・A・R・A・D・O・X」が現れて、熱きリード曲争いみたいな感じになってた…という認識だった。どんな歌手にもいえることだけど、確かな盛り上がりを誇るリード曲が2曲以上あるなってアルバムは=全体として本当に好き度がグッと深まりますよね。

 

『Dream "A" live』

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2008年リリースの作品。リリース時期的には春のアルバムだけど、個人的には入手したのがいつかの冬休みだったりして、冬の思い出と共にある1作として記憶に残ってる。ジャケ写などのアートワーク通り ピンク色の夢の中を彷徨っているような、どこかファンタジーで幻想的なダンスミュージックが楽しめるのが特徴。

シングル曲は「Happiness」「Step and Go」を収録しており、メキメキとポップ感を伸ばしていたこの時点での嵐が、同年の「One Love」「Truth」「風の向こうへ」「Beautiful days」といった名曲群へと繋がる、極めて重要なステップになっている作品ですね。

 

「Move your body」

幻想的なインスト「theme of Dream "A" live」から幕を開けた後に始まる、スローでグルーヴィーなダンスミュージック。これまた他のアルバムとは全然違うような珍しい雰囲気を放った変わり種的1曲で、このようにいつも違う世界を魅せてくれる嵐ってほんと良いアーティストだな〜って、制作陣の方々への敬意も含めて本当に思うんですよね。短めの曲なんだけど、途中に管楽器のソロが入ったり、その後の大野くんの「Da da da da dance!」のところの美声が良かったり、色々盛りだくさんな面白い曲で。この曲 テレビでは24時間テレビで披露したことがあるって聞いたことあるけど、今度ちゃんと探して観てみたいな。

 

「虹の彼方へ」

この曲はほんと好き!! ここ1年、シャッフル再生してても偶然 流れてくることがかなり多くて、途切れることなく日常的に聴いてるので、極めて自分の生活の中に馴染んでる1曲と言っていいかも。というか、メロディがとにかくエモいんだ、これ。あまりそれ以外にこの曲を表現する方法が思いつかないというか、小学生の時 初めて聴いた時から、なんか切なくなるようなキラキラしてるような、心の中がキュンとするようなこのメロディに強く親しみを覚えていて、そんな風にここ10年をずっと「虹の彼方へ」と共に歩んできた。だからなんだかもう、歴史を感じるし、やっぱり好きですねぇ。

 

「Do my best」

で、「虹の彼方へ」からの流れで来るこの曲もほんと好き。恐らく、嵐 史上最速・ダイナミック応援歌。とにかく激しく心地よくロックサウンドしてるんだけど、爽やかで清涼感が凄い、真っ直ぐな感じ。この曲も他のアルバムの名曲と同じように昔から"シングルにすればいいのにな〜。タイアップつけばいいのにな〜。"言ってた曲だったんですが、なんと'16年、念願叶って 相葉くん司会の番組・NHK「グッと!スポーツ」のテーマソングとして使用されているというニュースが舞い込んできて。いや〜素晴らしいですね。この番組 観てて"「Do my best」良い曲じゃん"ってなってアルバム聴きにくる人がどれくらいいるのか分からないけど、「Dream "A" Live」ほんと良いアルバムなので聴いてみて下さいね。

 

Popcorn

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2012年リリースの作品。「迷宮ラブソング」「ワイルド アット ハート」「Face Down」「Your Eyes」…と、脂の乗った多彩ポップを遊び心満載に演出するような音楽がこの辺の時期は特徴的で、曲数も物凄くボリューミーなので、聴くアルバムに困ったらまずはこれですね。'12年といえば、(次の項で語りますが)「ウラ嵐マニア」がリリースされている年ということもあってそっちに気圧されてしまい、同年の「Popcorn」のリアルタイムでの聴き込み度や思い入れはかなり少ない感じがするんだけど、しかし今こうして改めて考えるに、こんな良い曲がたくさん詰まったアルバムは他にない。聴き返すたびに惚れ惚れするし、じわじわくる。そんな1枚。

ちなみに、初回限定盤では ジャケ写に写ってるような5人のポップコーン嵐がキャラクター化し絵本になっている、あの秀逸かつ型破りな特典が凄く印象的でしたね。あんなにベストを尽くしてるCD特典なら、そりゃ買いたくなるよな〜って。

 

「Welcome to our party」

嵐 史上最も楽しそうな曲。MV化するなら、遊園地とキャンディーがキラキラ輝いてるイメージ。5人が代わる代わる担当するラップのわちゃわちゃ感とか、全体的に弾けるような雰囲気とか、とにかくナチュラルに楽しそう。〜ならput your hands up!(櫻井) → yeah! yeah! yeah! yeah!/(4人) のくだりが当時 5人とも気に入っていたらしく、「嵐にしやがれ」でもそんな事やってたのを妙に覚えてるな~。

 

「駆け抜けろ!」

NISSAN「セレナ」のCMソングとして流れていた曲で、聴くたびに👹の格好した相葉くんと大野くんを思い出す。メロがとにかく良くてシングルっぽいですよね。ちょっとマイナーコードな雰囲気で始まったと思いきや、サビでイッキに突き抜けるような爽快感がたまらない。それで歌詞が"バックシート通り抜けて"とか"テールランプを眺めてるだけ"とか"アクセル踏むから"とか"ハンドル切った先に"とか、車のCMソングとしてもうパーフェクトすぎる。なんというか、セレナ=「駆け抜けろ!」のイメージがつくくらいにずっとこの曲を起用し続けて欲しかったなぁ。じゃなきゃなんか、勿体ない。

 

「Waiting for you」

元から好きだったけど、最近シャッフル再生で来ることが多いので また自分の中で急上昇してる曲。これもシングルっぽい良い曲なんだよな〜。「THE  DIGITALIAN」に繋がるような現代→未来サウンドをベースにした純白ポップソングみたいな、そんな感じ。1つ1つの音がはっきりしてて、イヤホンで聴いてると高揚感が凄いし 元気が出てくる。「Popcorn」はこういう隠し球が多いんですよね。

 

「楽園」 (vocal:相葉雅紀)

ダイナミックにストリングスが流れるアップテンポめな、壮大で幻想的な1曲。嵐のアルバムのソロ曲というと基本 作り込まれてる曲が多いよね〜っていうのは勿論だけど、中でもこの曲は特に完成度が高いというか、聴いてる時の心地良さ具合が群を抜いてる。こういう大人っぽい曲を相葉くんも歌うようになったんだなぁ…って初聴き時はなんとなくしみじみしてしまったし、相葉雅紀相葉雅紀の壁を超える瞬間を目撃してしまった気がする。ハイレベル、それでいてキャッチー。

 

「証」

ロンドンオリンピックのテーマソングなんですよね!! 当時 初夏あたりかにラジオで流れたやつを録音して音楽プレーヤーに入れて持ち歩いてて、旅行の旅先でもじっくり聴いていたので 個人的には2012年夏の思い出の曲として記憶に刻まれることとなったのですけど、なかなか音源化されないな〜っていうのを数ヶ月ほどずっと感じてて、で10月末にアルバムが出てやっと収録されて、"こんな良い曲なのに扱いこんな感じでいいのか?? せめてMV化とかリード曲扱いとかないのか??"って凄い思ってた。ポジションとしては「素晴らしき世界」と同じくらいにハイレベルな。まぁ、そんな事を未だに感じてしまうほどに、めちゃくちゃ良い曲じゃないですか。"ああ"〜♪で始まるサビがとっても好きで鳥肌。

 

「Up to you」

楽しい曲。最後に思いっきし爽やかで華やかで突き抜けるような こんなムードに包み込まれるこのアルバムの構成は最高。ラップもカッコイイし、中毒性がとっても高いなぁ。疲れてる帰り道もこの曲 聴いてると疲れが吹っ飛ぶ。あとまぁ、ここ数年で思ったことだけど、この曲 米米CLUBの「Special Love」っぽいというか、詰まるところ、日本の素敵な王道ポップだと表現できるのかな。とにかく、この曲の楽しさに身を任せたい気分。

 

『THE  DIGITALIAN』

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2014年リリースの作品。こちらは(当時 様々な音楽の魅力に目覚め 追っていたこともあり) 後追いとなってしまった作品なんですけど、このアルバムも良いですね〜。ただデジタルっぽいコンセプチュアルな作品なのかなと思いきや、全体としてとてもレベルが高い華やかな現代ポップ・ミュージックの集大成 的な1作となっていて、"イメージと違った〜!! 早く聴いとかなくてすみませんでした〜!!!!"ってひたすら思いました(笑)。

'14年といえば嵐はデビュー15周年を迎えていたこともあり、過去のベストアルバムや企画盤の豪華さに匹敵するような、(土台として「5×15」をテーマに置いた) 記念碑的名曲がずらっと並ぶよう制作された、というのもあるのかもしれませんね。

 

「Zero-G」

初っ端からカッコEEE!!! リード曲だし歌番組で何回か歌ってるのは知ってたけど、CDで聴くとこんなに違うんだ!!って初聴き時 音の良さにとにかく感動しましたね。なんというか ベースで鳴ってる音がとにかくカッコよくて、サウンドメイキングが細部まで最高にオシャレで、盛り上がり方が海外のパーティーチューンっぽい。(洋楽 詳しくないので あくまでもイメージですが)。

歌詞を見ると、Let’s get, get, get, get away とか  Turn, Turn, Turn, Turn it up とか Knock it, knock it, knock it  Knock you out とか 英語の語呂の良さがピカイチで、やっぱり海外を意識してるんだろうなぁというクール感に心を持ってかれる。こういうのも嵐らしからぬ良さですよね〜。で、聴いてるとラスサビの "もう止まらないぜ We like it" 浮遊感がヤバイ。「Zero-G」をスマホのCMソングに起用してほしいと願う人生だった…。

 

「キミの夢を見ていた」

これはめっっちゃ好き!! 最初 Twitterのフォロワーさんのオススメで知ったんですけど、何この最高にゴージャスな曲。曲の盛り上がり的に何か映画主題歌かオリンピックのテーマソングか??っていうドラマチックさなのに、リード曲でもないしタイアップもないし、これぞファン向けの、記念年のサプライズというやつなのか…!?と。もしシングルで出ていたとして、時代が時代なら "10年に1度"レベルの知名度を誇る愛され名曲として知れ渡っていたような、そんな気がするんですけど。兎にも角にもメロが神、演奏が神。これ、テレビで歌って欲しいなぁ。色々な意味合いが合わさって、今この曲パフォーマンスしてくれたらちょっとかなり泣けてくる自信あるな~~。今回のライブで披露してるのか気になる。新時代の名曲ですよ。

 

「Take Off!!!!!」

これぞ正真正銘  記念年のメモリアルソングであり、これぞ裏テーマとして「5×15」が掲げられてる1曲と言ってもいいでしょう。でもやっぱりそういうタイトルではなく自分らのことだけに徹することなく、上手くメジャーポップな雰囲気とメモリアル感を融合させた曲であることを、最高の勢いで、最高の楽しさで、音から声から 聴き手にドーン!!と届ける心意気が伝わってくる感じがさすが。ファンと嵐の一体感 重視というナイスな心意気。というか、クレジット表記が完全に「作詞:櫻井翔」になってるのは初の試みなのでは。まずそこにグッときてしまい。

ハイライトは、"My fellow, ARASHIANS!" と 新たに嵐からファンに対する呼びかけが誕生している点と、"光る6の輪の向こう" と メンバーとファンの存在も合わせた「6」という数字のスペシャル感。こりゃ~本当にエモいですよな〜。この曲を産んだことで嵐は、また1つ新たなステップへと駆け出した感じ。そんな5人(+1!!)の歴史もついに20年になる訳ですね~。感慨深い。心から祝福したい!!!!!!

 

 

③2012年:「ウラ嵐マニア」でカップリング全回収。

嵐のカップリング曲たち。それは、シングル曲にもアルバム・オリジナル曲にもない特別な種類の華やかさと、(翔くんやメンバー制作の曲含む)作り手たちの巧みな遊び心がぐっと詰まった、様々な側面を併せ持つ名曲の宝庫である。そして、2012年までにリリースされたそれらの楽曲たちを網羅することができる4枚組の作品として、たったの2日限定で売り出された激レアなベストアルバム「ウラ嵐マニア」(ウラアラマニア)は、嵐史の伝説に残る重要アイテムとして一部の音楽ファン等から知られており、今でもインターネットで高値で取引されているブツなのである。

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で、僕はというと大体の曲はレンタル屋のマキシシングルで収集していた訳ですが、「ウラ嵐マニア」に関しては何とも有難いことに妹の友人経由で貸して貰うことができ!! そうして入手することが出来た曲たちを未だに大切に大切に聴き続けております。なんか歴史を感じるなぁ…。もう、これらのデータを抱きしめて生きていく…👍(?)。ということで、僕が選ぶ 名カップリング曲・ベスト17です!↓

 

「Still...」  (2007)
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まずはこれ。シングル、アルバム、カップリングなど、全ての部門を総合しても ほぼNO.1なくらいファンからの人気が高い1曲だと思われる、「Happiness」のカップリングとなった「Still...」。"別れ"や"再会"をテーマとしており、櫻井くんが 海外へ旅立つ親友に向けて制作したと言われるこの長尺のラップにはもう、、何回 心を動かされたか分からない。今でも暗唱できるくらい何度も何度も聴いたし、色んなサクラップが好きだなーって言ってても、いつも結局ここに戻ってくる。

'13年には「ひみつの嵐ちゃん!」最終回にてこの曲が歌詞表示と共にオンエアされる など、幾度となく大切な思い出を作っていってる名曲だと思います。あと、今からこんなん考えたくないけど、活動休止に入る時にこれ聴いたら 本当に切なさで泣けてきそうだな…😩

 

「花火」  (2012)
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シングル「Your Eyes」のカップリングな訳ですが…断言してしまおう。この曲が、嵐でダントツ1番に好き。僕の音楽遍歴には、例えば椎名林檎さんの「長く短い祭」とか  何度 聴いてもドツボの中毒性とエモさの沼にハマっていって 全く飽きることがないくらい大切な1曲となる夏うたに出会うことがありますが、この「花火」がそれだったんですよね。

なんかもう、この曲のメロディーが本当にビックリするくらい好きで、曲の展開の感じとか思ってもないような方向に進む一筋縄でない雰囲気で一見 特殊で冷たい感じの曲のように思えるんだけど、それが=今までにない夏うたって感じでとにかくハマり度がアツくて、聴く度にどんどん思い入れが増していって、いつの間にやら 毎年  夏の花火大会の日にこの曲を聴くことが習慣となり、それが自分の人生になった。こういう曲があるから嵐のカップリングって本当 沼なんですよね~。

 

僕が僕のすべて」  (2008)
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シングル「Beautiful days」のカップリング。5人が出演していた au by KDDI のCMソングとしてオンエアされていた曲で、実は「Beautiful days」よりもこの曲の方がメジャー感あるのでは??と思えてくるような、頭に残るメロディアスでメッセージ性の濃い雰囲気。歌詞は、"もし僕らが、嵐でなかったら。" というCMのテーマに合わせて、現在とは違った人生を歩む自分を想像しつつも、"自分は自分だ"、と 少しずつ現実世界を受け入れていく様が描かれており、聴くたびにほんと、グッとくるものがあるんですよね…。

ちなみに同CMは '11年の震災直後に再編集されたバージョンがテレビにてオンエアされ、その時に改めて聴いた "ありのままで もう一回歩き出そう 悲しみ越えて "というフレーズの重さ、胸に沁みる感覚は、未だ忘れることなく 深く心に残っています。

 

「ever」  (2011)
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シングル「Lotus」のカップリング。この曲、本当に良い曲なんです……。つい先日 聴き返してたら、大袈裟な表現抜きで 本当に涙が出てきてしまって。本レビューにて、震災後に聴いた曲で大切と思えた曲は 前述の「僕が僕のすべて」や「まだ見ぬ世界へ」など挙げてきましたが、個人的に最もリアルタイムで元気を貰っていた 思い入れのある曲がこの曲で、2011年 当時 感じた、うまく言い表せないような刹那的な感覚がふっと蘇ってきたんです。

泣きたいくらいの夜  誰だってあるだろう

等身大の僕は  どんなだっただろう

固く結んだはずの  靴ひもがほどけても

大丈夫さ  もう一度  やり直せばいいから

終わりのないこの旅路を 共に歩いて行こう

まだ胸の奥 燃え続けてる  灯で明日を照らして 

つい引用が長くなっちゃうけれど、本当にこのストレートに想いの伝わるフレーズたちにとっても励まされて。いつかテレビでちゃんと歌ってほしい曲だな〜というのを未だに強く思っております。

 

「タイムカプセル」  (2010)
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シングル「Dear Snow」のカップリング。やっぱり嵐といったら こういうエモーショナルな名曲が絶品なんですよね。これぞ"シングル曲じゃないの!?"っていう、奥行きのある歌詞のストーリー性とメロディ,演奏に思わずホロリとさせられる、最高のポップソング。サックスとピアノの音が曲の展開を最後まで盛り上げ、終わる頃には 何とも言えない切なさと愛しさがフワッと残ります。「夏の名前」系統の感動って言うのかな。陳腐な感想でアレだけど、なんかもう あまりにも名曲すぎて本当「ウラ嵐」っていったらもうこの曲ばっかり聴いちゃうんですよ。実にリリースから9年。魅力、色褪せないなぁ。

 

「モノクロ」  (2013)
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シングル「Endless Game」のカップリング。これは「ウラ嵐」入ってないやつなんですけど、特筆すべき名曲なので追加。

上の「LOVE」の感想でも述べましたが、'13年あたりの嵐の曲って 凄く実験的、挑戦的な要素が散りばめられてる感じがあって、それはシングルであってもカップリングであってもアルバム曲であっても同じことが言えるくらい この年の曲はなんだか 抜かりのない雰囲気を感じてたんですが、この「モノクロ」はそんな中でも 最も秀逸さが爆発してる1曲であり、これこそ推したい曲だな~!!と思います。

この曲を一言で言い表すなら、ダークファンタジーな上質ポップ。ちょっと謎めいた暗めの雰囲気が漂う中で 美しくグルーヴィーなサウンドが展開される心地良さが素晴らしい。片方のスピーカーから音が鳴り 曲が始まるイントロが初聴き時から好きで、イヤホンのL-Rをまだ意識してなかった頃は"どっちの耳から始まるかな~"と 占い気分でワクワクするのがマイブームだったりしました(笑)。

 

「together, forever」  (2011)
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シングル「迷宮ラブソング」のカップリング。「迷宮ラブソング」といえば表題曲もいいし、どこかBOØWY感 漂う?ロック「wanna be...」とか サクラップが切なカッコイイ「うたかた」とか、どこを取っても大充実のシングルすぎて捨てがたい曲が色々あるけど、サウンド面が嵐史上トップレベルに好きという意味で挙げたいのが「together, forever」。

「Believe」「揺らせ、今を」「愛を叫べ」など数多くの嵐の名曲を手がける100+さんが作詞・作曲、同じく「明日の記憶」「Monster」「Lotus」など数多く嵐の編曲に携わる佐々木博史さんが参加していることによって、ド直球に嵐的カッコよさが確立されている好例として挙げられる1曲だと思いますね。とにかく間奏のシンセの音が好きすぎて…(o_ _)o パタッ

 

「ファイトソング」  (2007)
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シングル「Love so sweet」のカップリング (※初回限定盤にのみ収録)。これは恐らく、熱心なファンじゃない人でも聴いたことがあるのではなかろうか。作詞を嵐5人が、作曲をニノが担当した、番組Gの嵐!」のテーマソングとなったハイテンションな応援歌。番組で 好奇心を掻き立てられる"おバカ実験"に5人が数多く挑戦し、観ている者の心を動かし続けていた頃の若き嵐たちが 明るく爽やかな気持ちで作り上げたこの曲の素晴らしさには、本当に何度も感動させられたし、励まされたし、"凄い才能だなぁ…"と思った。

今は悩む事もあるでしょう
ヘコむ事だってあるでしょう
でも未来のどこかで君と
笑い合えれば道は作られる

この5人からこんなこと言われたら、明日も頑張ろう…!って思えますよね。これぞアイドルのパワー。

 

「二人の記念日」  (2005)
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シングル「WISH」のカップリング (※初回限定盤にのみ収録)。嵐のクリスマスソングといったらコレですね。初めて聴いたのが学校の校内放送だったんですけど、お昼 食べながら噎せそうなくらい "え!? なにこの良い曲,知らない!!" なんて感動して。その時、今すぐこれ入ってるCDが欲しい!!と思ったけど、やっぱり初回限定のみとなると入手もなかなか困難で、それから3年が経過し、「ウラ嵐」で久々の再会だったという。

この曲のサクラップは本当 何度 聴いても良いんですよね。"一秒先は 現在も昔 " とか "いつか未来に赤い絨毯 " とか こんなロマンチックな歌詞が書けちゃう櫻井くんの感性って やっぱ素敵すぎますって。ほんと再三言ってるけど、こういう名曲はシングルにするなり、オリアルに入れるなり、ちゃんと熱心なファン以外の音楽リスナーにも聴ける状態にしてくれないと勿体なすぎるんだから…!! とにかく聴いて下さい皆さん……!!

 

Kissからはじめよう」  (2006)
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シングル「アオゾラペダル」のカップリング。この曲は「ウラ嵐」で完全に聴くの初めてだったんですけど、結構 ビックリしましたね。なんというか全体的に未知のサウンドというか、まだこんなに知らないポップな嵐の世界が存在したんだ…!!  みたいな。後追いで知ってこそより一層 魅力が輝くような、そんな1曲。具体的に言えば、サウンドがダイナミックで90年代っぽく、良い意味で嵐っぽくない雰囲気。それでサビの歌詞がいきなり "21世紀はKissからはじめようよ" とか とにかくインパクト大。疾走感が凄くて、"kiss"というより"run"って感じ。

ちなみに、同じく「アオゾラペダル」に入ってる 嵐屈指の名バラード「夏の終わりに想うことも超オススメの1曲ですね。やっぱり「ARASHIC」然り、2006年の嵐の曲はかなり面白いので ついつい聴き返しちゃうな〜。

 

「もう一歩」  (2010)
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シングル「Troublemaker」のカップリング。「ウラ嵐」シークレットトークでも5人の話題に挙がってたし、こりゃ名曲ですよ。タイトル的に爽やかな応援歌なのかな?と思いきや、ちょいダークでドラマチックな雰囲気。曲が展開するごとに臨場感が増していって、独特の世界観に引き込まれるのがこれまた乙。音の印象としては、「ザ・クイズショウ」クライマックスの劇伴に似たものを感じるというか。

シングルの構成的に 「Troublemaker」「揺らせ、今を」と来て 〆にこういう曲っていうのはもうほんとレベルが高いというか、ミニアルバムなんじゃないか?って満足感を感じてしまって、やっぱり嵐のシングルって良いなぁ…ってなるんですよね。

 

「ふたりのカタチ」  (2012)

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シングル「ワイルド アット ハート」のカップリング。これも名曲だな……こういう曲こそ嵐カップリング枠の真骨頂。一時期この曲ばっかり聴いてて、カラオケでもよく歌ってたし 「ふたりのカタチ」ワールド満載の生活を送ってた(?)。メロディの組み合わされ方って言うのかな、曲の構成が全体的に特殊で 音符が思ってもみない方向に跳ねて輝いてるというか、とにかくスタイリッシュでカッコイイ ラブソングなんですよ。2番ラストのシンセ?からの→サクラップ→Cメロ→ラスサビの一連の流れがほんと心地よすぎて聴く度に惚れ惚れ。。良すぎる、この曲。世界観が濃くて、この曲の内容だけで映画化できそう。実現したら是非 松本さん主演でお願いします。🙏

 

五里霧中」  (2004)
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シングル「PIKA★★NCHI DOUBLE」のカップリング。ライブでとても盛り上がる1曲であり、パフォーマンス中 まるで子供のように無邪気にはしゃぎまくる5人がとても印象的だったな。シングルCDにサクラップが導入されるというのもまだ初期の頃で、音楽で思いっきりフリーダムに、楽しく弾けるみたいなパッションが曲全体から伝わってきて良き。早口・低音で刻むラップはとっても男前。この曲でしか感じられない、2004年・嵐の特別な雰囲気がパッケージされてる。そんな名曲。

 

コイゴコロ」  (2003)
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シングル「とまどいながら」のカップリング。これも「ウラ嵐」聴くまで全く知らない曲だったのだけど、"こんな曲あったの!?!?"って衝撃が最も強かった。全体的にスタイリッシュなんだけど、曲中 5人がたびたびキメる、"コイゴコロ…!! "インパクトが強くて。基本ほとんどそこばかりが頭に入ってくる曲なのだけど、そもそもラブソングなのに雰囲気がゴリゴリにクール一直線なんだな〜という、"嵐らしさ"がまだ定まってない感じの頃ならではのパフォーマンススタイルを感じて、これぞ"ウラ嵐"だわ…と。ファンなら絶対 聴き逃せない1曲なんですよなぁ。

ちなみに「ウラ嵐」シークレットトークでは、大野くんがこの曲について"収録の時、コイゴコロ…!! の"ロ"を巻きめで言って、と言われた"というエピソードを披露しており、凄くイイ発音で "コイゴコロォ〜ゥ"と再現してるのが可愛くてこれまたジワジワ感が倍増。あと個人的に思い出せる好きな点だと、"寝ても覚めてもやっぱ ah~ やっぱ ah~ "のところとか、なんだろう、こういう 嵐のスタイリッシュ×シュールな感じ、路線、めっちゃ好きなんですよね。似た例だと「アレルギー」とか。なんか、5人の温和な雰囲気が絶妙な方向へと化学反応を起こすイメージというか。

この他にも「とまどいながら」カップリング、ひんやりと心地よい名バラード「冬のニオイ」や、ゆったりしたサクラップが楽しめる「君がいいんだ」など名曲をドドッと収録。このシングルはいいぞ。

 

「NA! NA! NA!!」  (2006)
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シングル「きっと大丈夫」のカップリングとなった、ちょっとぶっ飛んだ 春のハイテンション応援歌。早口めに "はっはーい。待て待って "というフレーズから始まる少し変わり種なサクラップや、印象的なフレーズ "午前0時に 君のメールを読んで 窓を抜け出し コンビニにLet's Go!" など、これまたカップリング曲ならではの自由で濃密な世界観が繰り広げられてて味わい深い。曲の終盤では、雰囲気が変わり 力強いメッセージ性が感じられるパートがあったり、大野さんの美声が聴けたりと 最後まで魅力満載。さすが「きっと大丈夫」のカップリングなだけあって、悩みはあれど思わず"まぁ、大丈夫か! w"と思えてくるようなカラッとした質感が乙。あと個人的な意見ですが、この頃あたりの相葉くんの髪型(短めhair)が1番良いと思います。うん。

 

「目指した未来へ」  (2012)
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シングル「Face Down」のカップリング。ゴリゴリのデジタルサウンドサクラップが乗る完全・次世代ポップな表題曲と共に収録されたこの「目指した未来へ」は、何とも味わい深い骨太なロック・応援ソングということで、まずそのシングルとしてのギャップ面にグッときた。

歌詞では  まるで"路上を転がる空き缶"のように行き場のない、なかなか未来へと踏み出すことのできない主人公が描かれており、爽やかな曲調ながら 現実的な雰囲気に"新しさ"を感じる。

そして、この曲について最も特筆すべきなのが、初回限定盤の方に収録されている楽曲「ひとりじゃないさ」に"目指した未来へ"というフレーズが、反対に この「目指した未来へ」に"ひとりじゃないさ"というフレーズが登場している点であり、2曲を合わせて聴くことで世界観がリンクするという高度な構成になっている。これ、「ウラ嵐」聴いてる時に気づいて、本当 めちゃくちゃ衝撃 受けて かなり長いこと"凄くない?"と思ってたんだけど、後にwikiを見たら "「ひとりじゃないさ」アンサーソング"とか当たり前のように書いてあって "マジかー!"と思った(笑)。

 

「Future」  (2007)
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カップリング曲 部門、最後はこの曲で締めたい。花男ブームで国民的アイドルへのスターダムを駆け上がった5人が 絶妙なタイミングで出したシングル「We can make it!」より収録の名曲、「Future」。同じく収録の「Di-Li-Li」も含めて恐らく、全ての曲にサクラップが入っている唯一のシングルですね。とにかく迫力のあるラップが目白押しで 1曲の中に楽しい色んな要素が満載で、このシングルをレンタル屋で借りてこれた時はもうときめきが止まらず、漫画風に描写するなら ずっと目がキラキラしてた。キャッチコピーを付けるなら、"超・コンセプチュアル" "トップオブザ応援歌・トップ3" みたいな。

で、そんな中でも「Future」の良さが特に格別なんだ…!!っていう。まず、嵐の曲を長年 作り続け、嵐ポップスの何たるやを熟知してる大ベテランの100+さん、ha-jさんのプロデュース曲な時点で間違いないというか。王道ロック、ドラマチック応援歌・驀(マッシグラ)。嵐の曲には、真心のこもった"音楽の喜び"がたくさん詰まっていることを、こういう曲 聴いてると思い出させてくれますね。"進めば道はつくられる"…この一言の重みを胸に、いざッ、未来へ。

 

 

④2016年~現在:音楽ファンとして改めて気付かされた、嵐の歌の魅力。

様々な嵐の曲に出会い、ドラマを観て、あらゆる情報を追い続けて。そんな風に "音楽=嵐 一色"のまま趣味を追求してきた僕でしたが、'14年以降はもっと広い音楽の世界を知るようになり、年々 大好きと思う歌手が増えていって、いつしか段々と リアルタイムでの嵐の曲を追うことはなくなっていきまして。

そんなこんなで2年が経過し、'16年の春のこと。ドラマ「99.9 -刑事専門弁護士-」にどハマりし その主題歌である「Daylight」も好きになったのを皮切りに、第2の嵐ファン・ライフが始まったのでした。同時にTwitterでは 同じ年代の男子とも嵐トークが出来るようになったり、テレビでは 日テレの青木源太アナがジャニーズ愛を語るようになったりと、男性にも嵐は愛されてるんだなそれをはっきりと言える時代が来たんだな、ってことに感動してしまって。そんな現代に改めて、嵐(及び 嵐の音楽の存在)は偉大であると、本当に出会えて良かったと、強く思うんですよね。

…ということで前置きが長くなりましたが、最後の項では 近年の曲のレビューに加えて その他の好きな曲を一挙に振り返っていきます。

 

「Daylight」  (2016)
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'16年春リリース。「I seek」との両A面であり、前述の通り ドラマ「99.9 -刑事専門弁護士-」の主題歌となった楽曲「Daylight」。なんと、松潤が櫻井くんに"ラップを書いてほしい"と以来したことでFace Down」以来 4年ぶりの" シングル曲×サクラップ "が実現したという超レアな案件が話題として上がっており、これには元々 嵐ファンであった僕も居ても立ってもいられない事件だった。

まぁ まずそこでテンションが上がった訳ですが、1番この曲にハマった要因はやっぱり、「99.9」があまりにも面白すぎたこと。それもそのはず 制作陣があの大人気ドラマ「TRICK」に携わったベテラン・木村ひさしさん(監督)や蒔田光治さん(トリック監修)などプレミアムな要素満載で、実質「TRICK」なんじゃないか…?というくらい小ネタが画面中にわんさかしてるようなシュールな世界観にあの松潤が入り込んで駄洒落で謎解きしたりとか(笑)、もうこんなん良すぎて、ドラマファンとしても嵐ファンとしてもちょっと震えた。深山は間違いなく松潤史に残る(?)ハマり役であり、新境地だった。近年最高のドラマ。…で、あと 最終回で主題歌がちょっと長めに流れる部分ではなんとサクラップまでオンエアされており、"ド、ドラマでサクラップーー!!?"ってなりました。つまり、2016年は 嵐ファン・ライフを再開させるには十分すぎる1年だったという訳です。

 

「DRIVE」  (2016)
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アルバム「Are You Happy?」 1曲目に収録。このアルバム リリースあたりの心境としてはとにかく"年内に「Daylight」がアルバム曲として聴けるなんて嬉しい!!"という感じで のんびりと楽しみたい気持ちだったけれど、如何せんこの頃は大学受験の勉強で忙しく、疲れる日々の中 移動中に聴いて 思いがけない瞬間にめちゃくちゃ励まされる…なんて思い出が詰まった、そんな1枚になった。

特に「DRIVE」は聴いてると 当時のことがとても鮮明に蘇ってくるし、シンプルに本当にカッコイイ曲で ストレス発散レベルが高すぎる。重低音の心地良さがたまらない。"季節外れの 打ち上げ花火   祝福してる"ってフレーズが何度 聴いても好き。

 

「Sugar」  (2017)
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アルバム『「untitled」』収録。Twitter × 本ブログにて毎年 開催の"ベストソング記事"にて 年間 TOP10・ランクイン曲として語らせて頂いた1曲。この曲に出会ってひたすら思ったのは "嵐っていつの間にかすっごい大人っぽくなったんだな…"ということ。いや、今になってこんな言い方をするのはちょっとおかしい気がするけど、なんだか今までにないような"大人セクシーさ"が曲全体に溢れてて、とにかく"新しい!"と感じて。するすると流れるように心地よくメロディアスな曲展開が続く様は さすがだなぁ!と表現せざるを得ないのだけど、なんだか5人の歌声からはもっとそういうこと以上のオーラを感じたんですよね。「Suger」、名曲ですよ。

 

「Find The Answer」  (2018)
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ドラマ「99.9 -刑事専門弁護士- SEASON II」の主題歌となった昨年のシングル。'18年頭頃の心境はというと、「99.9」ファンとしてはとにかく"シーズン2やってくれるとか本当に楽しみ!!"とテンションが上がっており、しかも 記念すべき日曜劇場100作目の作品だと言うんだからもうスペシャルな要素満載で、実際そんな視聴者の期待に応えるような素晴らしい作品で。去年の冬は本当に楽しい3ヶ月を過ごせたなという想いでいっぱいで、去年1年間のことを振り返ってもやっぱりこれは幸先の良さを連れてきた1曲であり、ドラマだったなと強く感じます。

何が良いかって、歌詞がめちゃくちゃストーリーとリンクしてるんですよ。シーズン1では入りきらなかった深山の過去の話が 2の2話で描かれて、からの " 過去は変えられない  そう君は嘆くけれど  いま語り合う未来がそれを 彩ってくんだ "…は本当に泣けますって。

あとこのシングルで好きな要素は、カップリングの「Circle」「Bounce Beat」がカッケー!というのと、リアルタイムで盛り上がれた平昌五輪のテーマソング「白が舞う」にも深くハマった点。色々と思い出を作ることができた、大切な冬の1枚となりました。

 

「Endless Game」  (2013)
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「Endless Game」。これが、僕がリアルタイムで応援した約10年の中で最も熱く盛り上がった、個人的・嵐ハイライトの1曲である。とある家族の崩壊と再生を描いた衝撃のドラマ「家族ゲーム」の主題歌としてリリースされた楽曲であり、放映中の3ヶ月は本当にドラマ,主題歌 共に深く深くのめり込んだ。今までのどれとも被らないような不思議な感じが画面全体から溢れており、1つ1つの演出が独特で、櫻井くんが毎話 放つ様々な言動の数々や 描かれていく"困難"は、まるで頬を叩かれるように痛く残酷で、鮮烈で、何より怖かった。そしてそれらの雰囲気は 主題歌「Endless Game」にそのままそっくり反映されていてこれがまた少し不気味だった。正直、初めて櫻井くんのことを怖いと思った。

が、その分 ドラマから学ぶことのできるメッセージ性も強く、終わる頃には凄く心に残る作品となっており、この曲も好きな1曲となり。この、嵐というアイドルを通した" 感じたことのない感覚 "は、未だにしつこく振り返ってしまうくらいに濃い、大切な記憶になった。早い話が、超どハマりしたドラマでした!!!!ということですね。

 

「Bittersweet」  (2014)
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「Endless Game」が嵐ハイライトならこれはベスト2。とにかく曲が良いっ!!!!!!! メロディーの美しさ的にも、曲の展開のドラマチックさ的にも、アイドルとしてのキラキラ感的にも、全てのランクがピカイチと思えるくらい、ついつい聴いちゃうスルメ曲。これが嵐の15周年を彩った曲なんだな〜と思うと本当に納得できちゃう。嵐ポップスの金字塔とも呼ぶべき存在。まぁ、ヒットメイカーの100+さんが作詞・作曲ですものね、間違いないなって気しかしませんが…!!!!!!!

ドラマ「失恋ショコラティエ」の主題歌ということで、熱心に観てた訳ではないのだけどサントラ(作:Ken Arai) にはすっごいハマってて、一時期ずーっっと再生してて春には旅先でも聴いてて、主題歌と共にもう一種のお祭りみたいになってた'14年の春。でカップリングが ソチ五輪テーマソングの「Road to Glory」、サクラップがカッコイイ近未来サウンド「Sync」、相葉マナブでもBGMで使用される名曲「もっと、いまより」とかこのシングル ヤバい。只者ではない。エモい。

 

「Breathless」  (2013)
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あ、これもほぼ個人的ベスト1ですね。東野圭吾さんの原作が大好きで、映画化も本当に喜ばしくて、映画館に観に行くくらい1大イベントだった「プラチナデータ」の主題歌で。それで、まぁ肝心の映画は 内容があまりにも原作と違いすぎてなかなかショックを受けたまま帰宅することとなった苦い(?)思い出があるのですけど、そういうのも薄れるくらいにとにかく「Breathless」が好きだったし、心からカッコイイ!!と思う1曲だった。で 両A面である「Calling」にも同じくらいハマって、(「LOVE」の項でも書きましたが) なんかこの時あたりの嵐には"いつもと違う感じ"が漂ってて特に好きだったんだよなぁ。記憶 巻き戻してもう1回 2013年を感じたいってくらい。

特に印象的なのは、年末の紅白でこの曲が披露されて、そのパフォーマンスがカッコよすぎてしばらく呆然としてしまったこと。というか本当にパフォーマンスが終わった瞬間、会場全体の人が"嵐 凄いな…"と思っただろうな!っていうのが画面越しに伝わった瞬間があって、その瞬間がずっと忘れられないんですよね。さすがトップアイドル…という。

 

「Monster」  (2010)
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…と、まぁ個人的に思うカッコよかった瞬間の嵐をいくつか挙げて参りましたが、グループ的に絶対的に 重要なターニングポイントであった曲として挙げたいのはやっぱり「Monster」。これは本当に何度 聴いても"嵐ってカッコイイなぁ"というのをシンプルに鮮烈に感じさせてくれる1曲で、それは動かない事実だと思う。似た系列の曲だと無論「Truth」や「誰も知らない」なんかも捨てがたいけど、うーん、やっぱ、「Monster」の重要度はハンパない。なんかあの、よく過去の振り返り映像とかで流れるたびにもうカッコイイ。

そしてこの名曲を初めて聴いたのが、忘れもしない 「嵐にしやがれ」のPR特番「嵐伝」にて披露されたあの日の夜。途中の舞踏会みたいになる間奏のところで、間違いなく"ついに最高傑作曲キタ。"と思った。果たして、再び あそこまでの熱狂に包まれるほど素晴らしい嵐の名曲に出会えることはあるのだろうか…と思うけど、正直 今後 難しい感じもするし、改めて「Monster」は偉大だ、と感じる。

 

「Step and Go」  (2008)
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元々 好きな1曲ではあるけど 昨年あたりから急上昇。10年ほど前、最初こそ そこまで惹かれる要素が分からなかったものの、じわじわとハマっていき ハートを撃ち抜かれる感じ、これこそがイコール、嵐を応援歌し続けたい気持ちに繋がってるではないだろうか。何より良いのは、ラップが入ることで曲の展開がドラマチックになるこの高揚感。この喜びをいつも、しみじみと噛み締めるように味わいたくて思わず再生して振り返っちゃうのが必ず「Step and Go」なんですよね。

で、何が急上昇かというと、去年 PVを初めて見たんですけど……あんなカッコイイんですね!!!!!?この曲のPVって!!!! 正直ビックリ。なんか、良い意味でイメージと違ったというか。踊る5人をハイスピードカメラで映した姿が、あれほど美しいものとは。華麗に舞う5人の姿はまるでプロのフィギュアスケーター。なんだか、ダンサーとしての"匠"みたいなものを感じた。シンプルだが超名作PV。見たことがない方は是非 一度ご覧あれ。

 

PIKA★★NCHI DOUBLE」  (2004)
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そして、様々な振り返りを経て時は進み、再び今年の1月27日。活動休止が発表されて、まず初めに頭に浮かんで 思わず再生してしまったのが、5人の熱さがたくさん詰まった2004年の名曲「PIKA★★NCHI DOUBLE」だった。

いつもの仲間が 離れてくなんて

旅だってゆくなんて

それぞれの道に差す 光の波を超えてゆく

限られた愛と時間を 両手に抱きしめる

せめて今日だけは消えないで

解散や脱退はないと分かっていても、どうしてもこういった"別れ"を感じさせるフレーズたちが今の状況と重なってならない。聴きながらしみじみとして、少し泣けてきたり。

 

「感謝カンゲキ雨嵐」  (2000)
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それから今年2月1日。Mステにて名曲「感謝カンゲキ雨嵐」が披露された。なんていうのかな… 陳腐な言い方になってしまって他の表現が分からないけど、本当に見てて涙が止まらなくなって。自分でもビックリするくらい泣いてしまった。この5人にこれまで長らくお世話になってきたこととか、これから見れるのは限られた時間でしかないとか、色んな想いが瞬時に心の中で渦巻いたのかな。とにかく上手く言えないけど、あの日のパフォーマンス見ててボロボロ泣きました。つい2ヶ月ほど前のこととは思えないくらい、なんだか不思議な夜だった。

 

…ということで、以上、計80曲 語って参りました。お別れの日は決まってる訳ですが、兎にも角にも今年は20周年記念イヤーなんですからね。色んなことに今年1年 期待しつつ、ひとまず、本レビューは3ヶ月間という史上最長執筆期間だったんですが、こうして嵐について改めて深く深く考える時間が作れて良かったです。それではここまで読んで頂けた方、どうもありがとうございました。 (滝野)

「シュールな笑いは世界を救う」論

皆さんは、「身近に存在してるシュールなものって何?」と聞かれたら、何を思い浮かべるだろうか。

僕は日々、(例えばバイト中とかに)、ぼんやり考えてしまうことがある。「日常に溢れてる"シュールな笑い"は、年々 重要さを増していってるよなぁ」と。


例えば、Twitterのタイムラインで毎日 何処かしらでRT数を伸ばしながら流れていく、誰かの面白い日常の呟き。キラキラしててお洒落なイメージのものが"バズる"傾向にあるインスタグラムの「インスタ映え」に比べ、Twitterでは より面白く新たな発見があったりするものがバズる傾向にあることを「Twitter映え」なんて言われたりもするが、それこそまさに「身近に存在してる"シュールな笑い"」の例だと言えよう。僕がいま思い浮かぶものだと、スーパーマーケットで撮影された変なPOPの写真とか。

こういう面白いPOPが実際にその場にあったら、わざと作られたものだろうと偶然の産物だろうと 絶対笑ってしまうだろうし、拡散したくなるだろうし、Twitterを通してそれを見たユーザーは、何ならその店に行ってみたくなることもあるだろう。こうした心理は、スーパーの宣伝効果や、品物の売り上げにも繋がってくることだと思う。


"シュールな笑い"というのは、一言で言えば "隙がない"。なんだかよく分からないけど面白くて 不意に笑いが伝染してしまうような現象とか作品とかって 誰も変に深く詮索したりしなくてもいいものだし、それ以上でもそれ以下でもない。誰も傷つかない。

今現在そんな風に感じている僕が人生で1番最初に「これがシュールなんだ」と知ったのは、小2の時。90年代前半に一世を風靡したと言われる、吉田戦車先生の伝説の四コマ漫画伝染るんです。』を読んでからであった。

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入院中に家族が家から持ってきてくれたものであったのだが、これがまぁなかなかに衝撃的な作品で、最初こそは「何これヤバすぎるでしょ…」というような感想を抱いていたものの 読み進めるうちに一気にのめり込むようにハマっていき、それ以来 家族の間で暗号のように「伝染るんです。」語録が会話の中に挟まれるのが常、という身近っぷりとなっている。

 

また、現状の日本のエンターテインメントの中で最もポピュラーとなった"シュール文化"を挙げるならば、ヒットメーカー・福田雄一監督の作品群がこれに当たるだろう。2008年、斬新な手法が話題となったドラマ「33分探偵」あたりからめきめきと頭角を現し始め、それから「勇者ヨシヒコ」シリーズ、「HK 変態仮面」などのヒット作の誕生から 昨年の「銀魂」や「今日から俺は!!」まで、独自で味わい深い作品をずっと排出してきた福田監督の作品 及び"シュール"が身近に存在している事実は、今や日本中で愛される"大衆文化"の一部になったと言える。

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ちなみに、僕が観た福田雄一作品の中で最も大好きだったのは、2014年に公開された 桐谷美玲さん主演の映画「女子ーズ」だ。特撮的なストーリーがテーマである作品なのだが、無駄に現実味を帯びていてやりづらい!!というシュールさ、まさにシュールの極みと言えるものが詰まっている。(語彙力)

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音楽界における"シュール"だと、僕がいつかベストソング記事で深く語ったこともあるバンド・"ヤバT"こと ヤバいTシャツ屋さんや、岡崎体育などが挙げられる。クリエイティブな視点で"笑い"を"音楽"に変えて現代の邦楽シーンを盛り上げていく様は まさに現代ならではの、存在し得る"シュール"の在り方で、こういう"新しさ"をカルチャーに取り込んでいく人たちは流石だな〜凄いな〜と思う一方で、関西人の笑いのセンスってほんと良いよね、という単純な"尊敬"の念もそこに存在してたりする。

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その他にシュールなものだと電気グルーヴの作品とか、流行った番組ならウゴウゴルーガとかバミリオンプレジャーナイトとか、現代ならポプテピピックとか 例を挙げるともうキリがないけれど、、

いつの時代も こういうシュールな創作物たちは好奇心を掻き立ててくれて、日常に彩りを与えてくれる。こういうものに触れる幸せって、=人々の心がいつしか癒される…という結果に繋がり、それが極端な表現をすれば、巡り巡って「世界を救うこと」に繋がってくるのかな〜なんて思う。日々の生活の中で、こんなことを感じれる瞬間を大事にしていきたいものだなぁ。

 

 

伝染(うつ)るんです。 (1) (小学館文庫)

伝染(うつ)るんです。 (1) (小学館文庫)

 

 

最愛の1年…!! #ベストソング2018 〜 時が経っても色褪せない思い出になった、今年の音楽のまとめ。

毎年恒例!1年の音楽シーンまとめ”ベストソング”記事シリーズ・第5弾です。

今年は本当にひっさびさに、出会う曲出会う曲 次々と深い思い入れが生まれて 音楽への愛がさらに深まった素晴らしい1年でして、かれこれ3年くらいは無かった、曲に本気で恋する感覚を味わえたのが印象的でした。脳内再生するだけでキュン!♥とするようなエモーショナルな。自分でも"マジか…"って感じですが(笑)。

というわけで、今回はそんな”恋”できるほど思い入れが深まった20曲をこの1年聴いた中から厳選し、加えて,めちゃくちゃ思い入れがあるというわけでもないけど好きでよく聴いていた曲を、番外編【Extra edition】として語る、という構成にしてみました。どうぞよろしくお願いします。

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※印がついてる曲は、上半期編の記事でしっかり語った曲であるため 今回の詳しいレビューは割愛させて頂いてます。こちらの記事もチェックして頂けたら嬉しいです!

 

星野源「アイデア

ある日の爽やかな夏の朝、朝ドラ「半分、青い。」の主題歌として4月からオンエアされていた「アイデア」が、配信シングルとしてフル解禁された。

正直言ってその日あたりまでの頃はどうにも、(Twitterで)脚本家の方と視聴者との間で繰り広げられる不穏な言論,やり取りを目にしてうんざりしてたり、”共感できない主人公”としてドラマのストーリーが注目を集めてたりとか、なんとなく朝ドラ自体にあまり良くない雰囲気が漂ってて(もちろん主観ですけど) 自分はだんだん視聴はフェードアウト…って感じで 漠然と”「アイデア」もだんだん聴かなくなる曲になるんだろうな〜”とか考えてたんですけどね。ところが。ある日の朝、フル解禁された「アイデア」を聴いたらもうタイアップだとかそれまでのこと全部吹っ飛ぶくらいに1曲の中で衝撃を受けて。

初聴き時、2番から急に曲調が変わって ほんの一瞬”あっ、別の曲押しちゃった…?”と思って、次の一瞬で何が起こったか理解してからの、これヤバいのでは…凄い曲を聴いちゃってるのでは……!?と、マグマのように興奮が沸沸と湧いてきたこの感覚よ。なんちゅう隠し球。サプライズ。全く予想してなかった展開の連続だっただけに、感動が尋常じゃなかった。結果、ドラマOAパートと、夜のダンスフロアパートと、弾き語りパート、3転するこの曲。本当アイデアマンすぎて凄いわ。  聴く人によっては”まぁ星野源らしいよね”とか”普通かな…”とか感じることはそりゃ様々だと思うけど、少なくとも僕は、こんな曲を待ってた。刺激に飢えてた。朝ドラ主題歌というフィールドで、ここまでフリーダムに自分の個性を,芸術を爆発させまくったミュージシャンなど前代未聞で、間違いなく歴史的瞬間のように思えたから。これは紅白での歌唱も本気で楽しみだな!って。

んでそれを初聴きした朝が偶然 人生初の一人旅(※下でも語ります)をする日の出発前で、ドキドキしながら「アイデア」聴きつつ出掛けてもう最高の気分で、夜は宿で「おげんさんといっしょ」の生放送を観てこれまためちゃくちゃ盛り上がった。なんか三浦大知くん(「アイデア」2番〜振り付け担当!!)はキラキラに爽やかな笑顔でカメラ目線で踊ってるし、藤井隆さんはおさげ振り回して「ナンダカンダ」歌ってるし、宮野真守さんも凄い格好で歌ってたしw、もう色々凄い夜で、星野源という1人の人間からこんなに”音”を”楽”しむ空間が生まれていくなんて…!!と感動しまくった、忘れられない1日になった。

そして。その日から2ヶ月…ついに、待ちに待ったニューアルバム「POP VIRUS」が発表されて。そこから本日のリリース日に至るまでずーっと星野源モードで、まぁここまでの文量からもお分かりの通りw⬆️、今年の自分の中のトップトピックは星野源で確定で、もうこれは揺らがないことだった。温かくて、輝いてて、皆を笑顔にさせる、最高のエンターテイナー。素晴らしい1年をありがとうございました!!


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闇の中から歌が聞こえた
あなたの胸から
刻む鼓動は 一つの歌だ
胸に手を置けば  そこで鳴ってる

 

ケツメイシ「夏のプリンス」

夏のプリンス

夏のプリンス

”夏休みがテーマ”の1曲として 「風が吹いている」との両A面で発表されたシングルで、10月にニューアルバム「ケツノポリス11」に収録された。とりあえず8月あたりまでの感覚としては 既に各方面で何曲かタイアップとしてアルバムの新曲が次々流れ始めてる状態だったので ”これはアルバム出るまで待ってから一気に聴く予定でいよう”と思ってたんだけど、”夏休みがテーマ”と言われては そりゃ夏休みの間に聴いとかないとでしょ!!と思ってこの曲だけ先にダウンロードしてて。

もう本っ当に良い曲ね。歌詞の中で リアルな温もりを感じる,かつ爽やかな夏の情景が展開されていって、サウンドが右肩上がりに盛り上がっていって、蝉の声と手拍子が聴こえて…もうカラフルな宝石が詰まった宝箱みたいな遊び心が満載で。

ケツメの曲は、ただでは終わらない。色んな楽しいことが最後までぎっしり入ってて、たった1曲の中で本当に多様な幸せの世界に誘われる。一曲入魂。これこそが、数年前 僕がケツメイシのファンになった第一の理由で、久しぶりにこの感覚が戻ってきた、この、夏のエモい感じが、心底 嬉しかった。

そしてそんなこんなで発表された「ケツノポリス11」はなんと最初6曲が既出曲という攻めっぷりで、リリース前は”既に聴いてる曲そんな並んでて大丈夫かな〜飽きないかな〜”とちょっと不安だったんだけど、実際 聴いたらもうほんと杞憂だったというか、今回入った曲は本当にどの曲も集大成か!ってくらい多彩で良くて、その曲順も絶妙で、後半の新曲ラッシュも心グラグラ揺さぶられながら惹き込まれてって、めっちゃくちゃ良いアルバムだったんですよね。良すぎてこれはマジで色んな人に聴いて頂きたい。オススメしたい。実際、4人のそんな思いの強さからか、今回はプロモーションもかなり異色で印象に残るものが展開されてて、とにかく総じて楽しいことだらけだった。ここまで多彩でキラキラしてて現代音楽に溶け込んだクリエイティブさを発揮し続けられるミュージシャンって、本当 他にいないんじゃないかな。心からそう思った、今年の秋でしたね。この方達には一生ついていきたい。今後の活躍にも期待です。


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暮れゆく夏の 夕空の色と
森に響く 蝉の声

思い出す  夏休みのサンシャインデイ
Boogie back  はしゃいだ夏爽快で
時が経っていても 色褪せない
思い出よ  想い出を 君と作ろう
思い出よ  想い出を…

※ちなみに、記事タイトルの副題の部分は この曲のフレーズからお借りしました。

 

宇多田ヒカル「Good Night」

Good Night

Good Night

上半期が終わる直前にアルバム「初恋」が来て、ダイナミックな美しさに息を呑むような そんな作品で好きだな〜と感じ、すぐに(発売日の日にはもう)記事内で語らせて頂いたのだけど、そこから夏休みに入って、思いがけずさらにこの作品に対して絶対に忘れられない、大切な思い入れが出来て それが本当に予想外な展開だったんですよね。

というと、(上でも言いましたが) 今夏 僕は人生初の一人旅で福井の方へ訪れまして、アプリで調べた 海沿いの古民家のゲストハウスに泊まりに行ったんですけど、なんとそこのご主人の車に乗せて頂いた時に繰り返しかかっていたBGMがアルバム「初恋」で。どうやらその方によると 「Fantôme」以降 宇多田さんの音楽に惹かれ始めて 今回のアルバムも気になり借りてきてよく聴いているらしいのだけど(というか自分も同じくなんですけど)、にしても偶然 ちょうど宇多田ヒカルファンである自分が乗った時に何気なくそれをかけ始めるなんて、タイムリーすぎて、なんだか気分の高揚が止まらなくて。

そしてそんなことを話している間に、夕暮れの海沿いを走っていた車からはこんな景色が見えてきて。

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日本海。余りの美しさに心を撃ち抜かれた。

少なくとも、自分の今までの人生の中で一度も見たことがなかった素晴らしい絶景で。で、その時に聴いていた曲が「Good Night」だったんですね。最高の絶景と共に、一音一音が記憶の中に深く刻み込まれていく感覚。なんかもうそれこそ 「FINAL DISTANCE」のPVのラストシーンを彷彿させるような情景で。

「SONGS」に出演された際に宇多田さんは”歌詞に書かない、言葉にしない部分にもたくさん感情を込めて表現する”と仰られていたけど 本当にその通りで、その一瞬、最も心に沁み渡ってきたのは、歌詞になっていない、大きく深呼吸をするように鮮やかに”Good…”を繰り返す部分と演奏だった。

…と、いう経緯があるため この曲に関しては完全に、所謂 ”思い出補正”的な感じで惚れ込んだ結果となったのだけど、そこから宇多田ヒカルというアーティストの素晴らしさに改めて気づけた収穫が本当に大きくて、再生するだけでその鮮やかな一瞬を思い出せる手段がイコールで「Good Night」になったのが、本当に良かった。逆にいえば、というかまさに、宇多田さんの音楽には、人々の心をそんな風に惹き込んでいく魔力があるってことですもんね。 … 二十歳の夏の、忘れられない思い出。きっと何10年経っても思い出せる、大切な思い出になるんだろうなぁ。「初恋」。素敵なアルバムでした。


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Goodbye
Goodbye
Goodbye
Good night

この頃の僕を語らせておくれよ
この頃の僕を この頃の僕を

 

④TUBE「夏が来る!」

夏が来る!

夏が来る!

  • TUBE
  • J-Pop
  • ¥255

昨年から大好きになり、僕の人生に欠かせないバンドとなったTUBEですが、今年2年ぶりに出たシングル「夏が来る!」、これがもうすこぶる良かった。

まず、30年以上 ”夏”について歌ってきているバンドの新曲のタイトルが今になって「夏が来る!」って、もうストレートすぎるしどんな曲になるのかリリース前から本当に楽しみにしてたんですけど、聴いたらすっごいエモくて。全体から激しく感じる王道90年代ポップ要素。とにかくメロディの切なさ,爽やかさが史上最高を更新したんじゃないかってくらい良くて、好きで、現代TUBEだと「SUMMER TIME」なんかも大好きだけど その時('15年当時)はまだハマってなかった訳だし、リアルタイムで心から大好きなTUBEに出会えてるって感動がこの夏 本当に大きくて、この曲にも自然と深くハマっていった感じですね。1番から2番の入りとか間奏とか 安定の,春畑さんのギターの素晴らしさとか、随所随所に沁みる要素が散りばめられてて、”これぞTUBE!”って感じの1曲。このタイトルで大正解だなって思いますね。TUBEは年1のペースでめちゃくちゃ素敵な名曲を出してくれるから本当に好き。感謝しかないわぁ…。来年はどんな名曲が聴けるのやら。

…あ、あとこれも忘れちゃいけない!観ましたよ、8月25日・30回目の横スタライブ「夏が来た!」生中継!WOWOWめちゃくちゃ盛り上がったな〜あれは。そもそも好きな歌手のライブを生中継で観るの初めてだったし、全体的に思い切りゆったりとしながら観れて、アガるところはとことんアガって、本当に最高の夜でしたね。家でこんなに楽しい体験が出来るなんて素晴らしい。またTUBEのライブ観たい!!

 

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乾く風が 胸の扉開く
ジメジメした気持ち 脱ぎ捨て去れるよね
青い空に 背伸びでかざす拳
少し強くなれる そんな気がしてきた

 

サザンオールスターズ「壮年JUMP」

最高のエンターテイナー・サザン、40周年イヤー2018。そろそろ終わろうとしてますね…。いやはや、振り返れば、今年も色々 面白かった!!

今夏、ファンにとって超念願の,待望の,20年ぶりの続編ベストアルバム「海のOh,Yeah!!」のリリースに向けて 最新曲「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」「壮年JUMP」ほか人気の名曲の披露や、NHKでは「クローズアップ!サザン」と題しレアな名曲たちのパフォーマンスも行われ、11月には関ジャムにてマニアすぎる特集が放送されるなど、各局で祝福モードに満たされた幸福な1年。だったんだけど、割とそれら一連のサザン祭りはまるで嵐が過ぎ去るように目まぐるしくあっという間で、今の公式はもう 元旦のソロ×ボウリング曲の話題一色だし、割と下半期辺りはじっくりサザンについて考える時間というのがほとんどなくて (それで「さくら」レビュー書いたりしたっていうのもあるんだけど)、「壮年JUMP」もそれこそ 歌詞の良さをしみじみ噛み締めながら聴いたりするって時間も少なかったように思えるんだけど、正直なところ 何かもう語彙力喪失というか、ずっと”えぇ曲をありがとう〜(泣)”みたいな感じになってるというか。40年の感謝が歌詞の中に入ってたり ”アイドル”について語ったり 思いっきし三ツ矢サイダータイアップなモードで弾けたり、どこを取っても良い曲だけど、結局のところ感じるのは、本当にありがとうございます…!!という想いばかりで。

なんだろう、個人的に応援し始めてかれこれ3年が経ってて、ソロにサザンに,色々な曲たちに魅せられてここ数年を過ごしてきたけど、ここ最近思うのはもう何か 桑田さんもサザンも家族みたいに思えてきて、とても身近に感じて温かくて、時に照れ臭さなんてのもあって、とにかくホッとする音楽の空間…それが、僕が思う現在のサザンであり、こう感じるのがファンでこその感情なのかな、と思ったり。 サザンオールスターズの皆さん、40周年イヤー、本当にお疲れ様でした!これからの更なる活躍にも期待しております。


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誰にだって胸トキメキの
アイドル、アイドル【アイドル】
だけど雲の上

円(まる)になって肩寄せあった
ライバル、ライバル【ライバル】
また逢うまでは達者でな

 

King Gnu「Prayer X」

このたび、7月期から年末まで2クールに渡り放送されていた超大作アニメBANANA FISHにどハマりしまして、その前期EDとして起用されていた曲が震えるくらいにストーリーとリンクしすぎていて、曲を聴く度に言い表しようのない悲哀と衝撃が胸を打って、そしてこれが余りにも未体験のサウンドであり感覚であり、こんな凄まじい曲を歌ってるこのバンドは何者なんだ…!?!? →あ、King Gnu (キングヌー)…?というのか……という訳でこのアーティストを知りまして。 ほんと、もはや1日に3回くらいは聴かないと気が済まない今日この頃だし、何かといえば鼻歌で歌ってリズムとってるし、聴いてるとラスサビの上へ上へ転調するところで絶対 泣きそうになるし、あぁもう、感想も上手く纏まらないまま興奮気味にいまこの文章を打ってますけど、まぁこれはこれでアリなのかな。

というか「BANANA FISH」が本当に良すぎる件。この作品、原作が 「海街diary」などで知られる吉田秋生 先生が描いた30年来 支持され続ける名作で、アメリカを舞台にギャングやマフィアの闘いが繰り広げられる(ってそんな端的に言ってしまえるものでは到底ないのだけど)、そんな中で出会うスラム街の少年・アッシュと 日本から来た青年・英二との深き運命と旅の記録が描かれる、所謂「ブロマンス」的な世界観の話なのだけど (※詳しい意味はググって頂けたら🙏💦)、これがもう熱すぎてしんどすぎて ”発火する…!!”ってくらい激アツで、逆らえない運命が加速すればするほどEDの「Prayer X」が泣けるくらい沁みるし、その時に流れるアニメーションもまた絶妙に合ってて、↑に貼った公式PVも凄まじい完成度だし良いんだけど、アニメ観た視聴者的には「BANANA FISH」本編の映像を激推ししたいし、そこの思い入れが出来れば感涙 間違いなしな1曲だと思うんですよね〜〜👍

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で、同率ランクイン曲の候補に、後期OPを担当したBLUE ENCOUNT「FREEDOM」と 後期EDを担当したSurvive Said The Prophet「RED」があって、これらも同じくらい思い入れが出来た曲なのだけど、ちゃんとした文にするのが難しかったため番外編に回しました。詳しくは下の方で語っているので、見て頂けたら嬉しいです!

ちなみにKing GnuTwitterのTLでちらほら見かけたり、スガシカオさんも感想をツイートしてたりして、確実に今 話題のバンドって感じがします。流行に疎い僕でもこれは確信する。来年は早々 1月からニューアルバムが発売されたり、色々と凄そう。要注目。


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溢れ出した涙のように
一時の煌めく命ならば
出会いと別れを
繰り返す日々の中で
一体全体 何を信じればいい?

 

⑦高橋優「美しい鳥」

美しい鳥

美しい鳥

  • 高橋優
  • ロック
  • ¥255

今年の個人的な話題でこれまた大きかったのがSpotifyに加入(課金)したことで、気になってる歌手のアルバムをいち早く聴けるのが癖になり すっかり沼!!な下半期なんですが、そんな中で出会った高橋優さんの最新作「STARTING OVER」は本当に名作だな!と思いまして。

例えるならば、桑田さんの「孤独の太陽」とか、ミスチルの「Q」「イツワン」あたりの作品とか、林檎さんの「無罪モラトリアム」とか、この「STARTING OVER」はそういった、今 生きている”時代”に深く切り込み、棘を光らせつつも壮大にポップ×ロックしてて、かつ日本の文化をアップデートするような、”それまで”を凌駕するような新しさを感じる名盤だと思って。中でも特に、アルバムの最初を飾る「美しい鳥」は 1番そういうことを感じる名曲だったなぁ。

例えば美しい鳥を見つけても、インスタのいいね数とか現実的なことに覆われて、物事の本質が分からなくなる現代。素晴らしいことを素直に”素晴らしい”と言えない、どこか拗れてる現代。息苦しい、生きづらい現代。”身の毛もよだつような ”、”こんなはずじゃないような未来に流されていきながら””震えるほど幸せな日々が どこかにある どこかにある” と信じ、”探してる”。……なんだかすっごくリアルで、説得力があるなぁと思って。誰にも上手く言い表せなかった”いま生きている時代の感覚”を、この曲及びこのアルバムは、凄く明確に、優さんらしいフレーズの紡ぎ方で表し、現在の日本をアップデートしてるんだな、と (初心者並感ですがね)。それこそ歌詞の中にある”なぜ泣いてるのか分からぬような高ぶる感情”が凄く的確な一節だと思う。かなり久しぶりに、こういう胸に迫るような曲が聴けたなぁ。ほんと大好物ですわ。

…で、そんな衝撃の1曲からアルバムが幕を開けて、その後 次々に豪華タイアップ曲となった 一度は耳にした事のあるような曲とか 強い刺激を残す曲とか色々来るんだけど、根底には上で書いたようなテーマが続いてて、そして最後から2曲目 表題曲「STARTING OVER」で全てを弾け飛ばして、洗い流していくような激しい歌声とロックサウンドで鳥肌がもう…。泣けてくる。公式キャッチコピーになってる ”僕らの平成最後のロックンロール。” がここで効くわ効くわ。

いやはや、高橋優さんって凄い人だな、本当に。今までアルバムノータッチだったのが勿体なかった。過去作も色々聴いてみたいな。というか取り敢えず「STARTING OVER」はCD+DVDで自宅保存用だ👍


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忘れられないような  霹靂の刺すような
なぜ泣いてるのか分からぬような
高ぶる 高ぶる 感情を知ってるか?

本当に良かったと ここまで来れたんだと
喜び合えるような毎日が
どこかにある  どこかにある  探してる

 

aiko「ストロー」

今年は98年組・歌姫の20周年記念ラインナップが目白押しである年でもあった訳だけど、結局のところ最も"あっ、20周年っぽいな"という曲を堂々放ったアーティストはaikoだったと感じる。「ストロー」はそんな雰囲気の、最初からクライマックス盛り上がりなド直球ポップソングであり、そのキャッチーさから、街中やテレビなど日常生活で耳にすることが圧倒的に多い曲だったように思う。というのも、ご存知「王様のブランチ」のテーマソングとして繰り返し流れていたこともあり、当初は「土曜の朝=ストロー」と認識するくらい自分の"生活の中のポップソング"となってたのだけど、"湿った夏の始まり"を経て 屋外でこの曲を再生することが増えてからは、完全に 晴れ渡る夏空のイメージソングになっていた気がします。と、いうかもう何よりイントロの素晴らしさよ。開始早々 朝の幕開け!太陽!って感じで本当に心地よくて。こりゃずっと聴いてられますわ。

"君にいいことがあるように 今日は赤いストローさしてあげる"。何か、呪文かな?というくらいにひたすら繰り返す、祈りにも近い幸福のフレーズ。包み隠さず、素直に"絶対いいことがあるように!信じてるから!!"と 願いを込めるような熱い感じ…グッとくる。実際、この曲聴いてる日はいいことがあるような気がしましたもんね。そもそもストローを幸福の印とするみたいな世界観が、aikoさん"らしさ"が詰まりまくっててほんと良いですよね。

ちなみにですが、この曲を聴き始める際 レビューを探してた時に、こちらの記事↑が本当に参考になっていて今年よく読んでたのでここに貼らせて頂きます。"「寝癖ひどいね。行ってらっしゃい」 教えてあげなさいよ!"のところが面白くて、そこのフレーズ聴く度にこの記事を思い出すようになったw


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君にいいことがあるように
今日は赤いストローさしてあげる
君にいいことがあるように
あるように  あるように

 

Perfume「Let Me Know」

いやはや、今年のPerfumeは本当に良かった!!個人的に 気になり始めて早10年、本格的にファンを始めてからは早5年…ここまで応援してきた中で最も"リアルタイムでアガった"アルバム、それが今年出た「Future Pop」で。実はこれ、自分が初めて購入したPerfumeのCDになったんですけど、思いがけず超大満足の結果となりまして…この感動がまた大きかったなぁ。1枚通してレベルが高い!曲順が良い!楽しい!ってなれる作品で、これ聴くまでは、既出曲は好きだなと思うのがちらほらあったものの EDMとか所謂"フューチャーサウンド"とかにはまだ少し慣れないところもあったんだけど、FP聴いてから一気にハマり、独特の世界観に惹き込まれていったって感じですね。

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で、そんな中のリードトラック「Let Me Know」にはMVがあり、近年の星野源のアートワーク,MV,その他 多数アーティストの作品も手がけてるお馴染みの名監督・関和亮さん(※来年1月期からドラマ「QUEEN」監督!!)が撮っていて、もうその事実の時点で重厚で上質な作りのMVが想像出来ちゃうけど、そんな想像さえも上回る、新感覚な世界観に存在するPerfumeと+奥行きのあるストーリー性(+ラストのわちゃわちゃ!緩急!)が楽しめる衝撃の作品になってて、そこに確実に"洋"な風が吹いている系ダイナミックサウンドが乗っかる爽快感…これがもう本当に好きで、あっ,このMV好き!→あっ,この曲大好き!→あっ,このアルバム好きすぎる!!の流れになっていったようなところはあるんだけど、関監督の手腕を含め、改めてこういう風に Perfumeの魅力を存分に味わう機会が出来てほんと良かったな〜、今年ほんと良い年だな〜!と思うんですよね。


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本当の魂だけが たどり着ける場所を取り戻す
キミがこの先もずっとキミなら  ボクはいつまでも待つよ  ねぇ教えて

123 Tell me let me know
123 Tell me let me know

 

Official髭男dism「発明家」

いや〜ヒゲダン。初めて存在を知ったのがまだ今年なんだな…。もう感覚としては、本当に長い間を共にしてきた気がする…というくらいに愛が深まりましたね。まさに僕にとっての2018年を象徴するバンドと言っても過言ではない。出会えて良かったな…

まず何が良いかって 上半期でも語った今年の名盤「エスカパレード」の素晴らしさなんだけど、ほんとこれ聴いてても他のアルバム聴いてても思うけど、もうなんだろう、ポップのレベルが高すぎて貫禄が凄いんですよね。もはや新進気鋭とかじゃない、モノホンの大物。というか、藤原聡さんの才能がやはり凄い。怒涛のメロディセンスと、誰にも似ていない全く新しい価値観と,かつ真っ直ぐで温かいフレーズたちが紡ぐ"音楽愛"の感じと、美しいファルセットから低い音域まで自在に響く,ソウルフルな歌声。そして、コミカルで楽しい人柄。もうミュージシャンとして完璧すぎではありませんか。(あ、人柄というのは4人のラジオを聞いた際に感じたことで、これは4人方全員に言えることなんですけどね)。…いやはや、藤原さんを始め メンバーそれぞれが、一体どんな音楽を聴き どんな環境で育って、こういう多彩な音楽を作るようになったのか、非常に気になるところですよね。どちらかと言えば海外志向のような雰囲気もあったりするし。

と、まぁそれはさておき今回 「発明家」を選曲した理由についてですが、やっぱりこの曲がアルバム「エスカパレード」の最後にあるからこそめちゃくちゃ泣けるし好きになれるし、元気が出るんですよね。本当に最高の応援歌だと思うし、今年は本当に「発明家」及びヒゲダンにお世話になりました。来年以降の活躍にも期待ですな…!!

この方たちには 何十年先までもずっと、音楽シーンの最前線で駆け抜けていってほしい!そんな風に思います。


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誰もが明日の発明家  研究成果は
独りで悩んでいた冴えない夜の向こうだ
発明家  絶対そうなんだ
何度も何度でもつまずくから僕らはジーニアス
さあ行こうか Ah

 

⑪ゆず「マボロシ

今年 秋クール、NHKドラマ「昭和元禄落語心中の主題歌としてオンエアされていた ゆずの最新曲にして 超"新境地"な1曲なんだけど、もうこりゃ凄いですわ。 これ以上にないくらい ストーリー,世界観と綿密にリンクしすぎていて、思わず聴いててニヤニヤしちゃうレベル。数年前、アニメ版では椎名林檎さん×林原めぐみさんの素晴らしいタッグが前例にあって散々 好評を得てきたけど、今回のゆずは別のベクトルで凄い。よくぞここまでタイアップに特化した名曲を作ったなぁって。

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本当に、「落語心中」は漫画,アニメ,ドラマ etc… どの媒体からでも、いつでもいいので絶対に全国民に触れてほしい!!というくらい素晴らしい作品なので ネタバレをしない程度に大まかな内容を説明すると… この話は、戦前からバブル以降までの長い期間を落語の歴史と共に描く、主人公の菊比古(→現:八代目 八雲/演:岡田将生)と 天才落語家・助六(演:山崎育三郎)と 2人の絆、青春、羨望、運命、愛憎、人生、、の物語なんですけど、これがまた本当に繊細で複雑で言葉には言い表せないような愛らしさがあって悲哀があって、でも全部 引っ括めて言うとやはり"青春"そのもののような…そんな話で、とにかく繊細で 1ミリでも動かしたら大きく変わっていってしまいそうなくらい濃密な世界観があるんですけど、それらを一切 壊さずストーリーとリンクした新たな音楽の世界を構築した"ゆず"の功績は僕が思うにめちゃくちゃ偉大で、その素晴らしさもさることながら 出演されてる俳優さん方全員の演技も本当に素晴らしくて、原作の漫画を初めて読んだ時の興奮が忠実に蘇ってきて涙が止まらず…まさに"落語心中の秋"を過ごしてましたよ。正直 ドラマ始まる前は本当に 実写化不可能の作品だと思ってて、失礼なことにほとんど期待できてなかったのだけど、もうこれは本当に土下座したい。こんなに素晴らしいことになるとは。凄い。このドラマに関わった全ての人に大感謝ですよ。

で、「マボロシ」が一体どのようにあの物語とリンクしているのかなんですけど… 実はこの曲、"ロウソクの火が風に吹かれ"とか 2番のサビ前で小さく「消えた…」と囁いているのから分かる通り、「落語心中」のストーリーで最も重要なカギとなる古典落語の演目「死神」をそのまま題材として描いてるんですよね。そして、歌詞の中で語りかけている主人公は、苦しいくらいに菊比古の心情そのもので。ってもう、興奮気味にこんな色々書いておいて、知らない方からしたら"何のこっちゃ…?"と思われるかもしれませんが、とにかく観て下さい!!そして「マボロシ」を聴いて下さい!!


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朽ちてゆく すべての花
そっと運命を受け入れる
ずるいよ  あなたへの想いだけ枯れない

鮮やかに今  目の前蘇る
すべてだった  憎んで愛していた
あの日のまま  あなたはマボロシ

 

ポルノグラフィティ「ブレス」

上半期編でも書いたけど、今年は本当にポルノグラフィティに魅せられた1年だった。新感覚EDM「カメレオン・レンズ」、夏の哲学的ポップソング「ブレス」、秋の疾走感ロック「Zombies are standing out」、そして最新バラード「フラワー」…全く異なる4つのカラーで音楽の楽しさを見せつけてくれたポルノの御二方、これはもう今年のベストアーティスト賞を受賞してもいいのでは?  …と、いう訳でもう,アーティスト自体に思い入れが強く残った1年だったので"ポルノグラフィティが好きだった1年!!"と書いてしまえばそれまでなんだけど、やっぱり1曲 選ぶなら、夏に最も聴いた「ブレス」がNO.1かなと。

ご存知 映画「ポケモン」の主題歌となった曲で、広く認知されるタイアップ曲でもあった訳か、aikoの「ストロー」に並んで 1年通して街中やラジオなどで耳にすることが多かった気がするし、現にスマホから再生することも多かったなぁ。本当、聴いていてめちゃくちゃ気持ちがいいんですよね。爽やかでハートフルな曲調で子供向きかな?と思いきや、歌詞は "ポジティブな言葉で 溢れているヒットチャート  頼んでもないのにやたら背中を押す "とか "聞いたことあるような名言に 知らない間にすり替わらないうちに " とか、めちゃくちゃ深い。つまりは、タイアップの内容や決まった方向性に簡単には左右されない、晴一さんの強烈な"爪痕"ですよね。これぞポルノグラフィティの持ち味!!とは感じつつも割と今までの音楽性にはない雰囲気だとも思ってて、結局のところ 何時でも、どこまでも新たな世界を見せてくれるポルノグラフィティ…もう、ここに留まることを許しやしないなって。ハネウマライダーだなって。是非、次の時代も眩い速さで突っ走っていってほしいですよね。とりあえず次のアルバムが本当に楽しみすぎる。


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少年には遠回りをする時間が与えられ
老人には近道を知る知恵が授けられて
どちらかを笑うことなかれ羨むことなかれ
それぞれの道がある 
誰も君の道は行けない

 

椎名林檎宮本浩次「獣ゆく細道」

林檎さんの20周年を記念する最新曲……いつ出るのか!?と今か今かと待ち構えていたら、ついに来たのは リニューアルしたNEWS ZEROのテーマソングだとか エレカシ宮本浩次さんとのコラボであるとか、一気に濃密な情報量が来て 気持ち的に色々 追いつかなくて しばらくは"あぁそう…凄いね"って感じだったのだけど、ちょうど同じ頃に Spotifyプレミアムにも入ったことだし さぁちゃんと聴くか!ってことで聴き込むうちに、あっ良いじゃん…あっっ良いじゃん…! あっっっ!!?良いじゃん!!!となっていった感じ。まぁ何と言いますか、本当もろに"椎名林檎宮本浩次"そのものっていう曲ですよね。良い意味で尖ってる。駆け抜けてる。日本のカルチャーの先を行ってる。常に先導してる。叫んでる。ソウルフル。ワンダフル。そんなイメージ。

で、その後 観たMステでのパフォーマンスもとても気持ちのいいもので素晴らしいショウが鑑賞できた心地だったんですけど、Twitterで見かけた絵描きさん方のイラストツイートたちがあまりにも的確だったので爆笑しましてww 少し紹介させて頂きます🙏

荒ぶる宮次さん…w なんだかんだでちゃんと お目にかかれるの初めてだったので、割と衝撃的だった。。お淑やかに立ってる林檎さんとの凄まじい対比よ。いやはや、紅白でのパフォーマンスも楽しみですね〜〜👍


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借りものゝ命がひとつ
かましく使ひ込むで返せ
さあ貪れ笑ひ飛ばすのさ
誰も通れぬ程狭き道をゆけ

 

⑭嵐「Find The Answer」 ※

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ドラマ「99.9」の楽しさ、平昌五輪の記憶…ナドナド今年の冬頃の忘れられない思い出が詰まった1枚のシングル「Find The Answer」はやはり、1年を通してとても大切と感じる代物でした (※詳細は上半期編にて)。

今年の嵐、アルバムは出なかったものの来年の20周年に向けて 書き下ろしサクラップ付きの最新曲「BRAVE」が「ベストアーティスト」のパフォーマンスで先行公開されたり、全体的に勢いがひしひしと伝わってきた秋→冬。2019年は怒涛の嵐イヤー。さぁ、楽しみましょう👍🎶

 

tofubeats「ふめつのこころ」 ※

この1年 僕の心を踊らし続けた、トーフさん作・最高のポップソング。満を持してアルバム「RUN」に収録された結果、導入部に「ふめつのこころ」、盛り上がり部に「ふめつのこころ」、ラストの完結部分にも「ふめつのこころ」(別バージョン)…ということで色々と大活躍の1曲だった。来年はどんなトーフさんが聴けるのかな。楽しみ。

 

YUKI「チャイム」

4月にリニューアルされたNHKあさイチ」のテーマソングで、夏休みの朝 ゆっくり目が覚める時なんかは朝ドラよりもこっちの曲の方がタイミング的に意識して聴いてた記憶があり、いやほんとに贅沢な朝を過ごしてたな〜って感慨深い1年。初めて聴いた時からずっと気になってて、6月にようやくリリースされたので聴いたら、アルバム「まばたき」の延長線みたいな 爽やかで心地よいロックサウンドが沁みて沁みて、結果1年を通して"聴けば自然と元気が出てくる1曲"という認識に。

と、まぁ「チャイム」にずっとハマってたっていうのは確かなんだけど、そういうベストソング的な話題とは別に 最近どうにも自分の中のYUKIブームが再燃してて、PVとか写真ググっては "あぁぁぁあ〜〜可愛い〜〜〜"→曲聴いては "はぁぁぁぁ〜〜好きだ〜〜〜〜"となってる毎日です。うん、なんか文字にすると気持ち悪いな。まぁなんというか、これからはYUKIさんというより、親しみを込めて"YUKIちゃん"と呼びたい気持ち。そんなYUKIちゃんが2月にリリースするニューアルバム「forme」(フォルム)、楽しみですね!


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叶わない恋にも  ささくれた指にも
「大丈夫」って聞こえてる  私達 地獄耳
騒がしいあなたと分かり合いたいの
振り返れば私の道がある  踊るように

 

⑰Aimer「Ref:rain」 ※

上半期、どハマりして超泣いた、アニメ「恋は雨上がりのように」×Aimerという僕の中の1大ブームは、結局 1年を通して本当に心に残る思い出となっていて。こういう印象的な音楽体験があるからこそ、リアルタイムで音楽を追うのはやめられない。そういえばこの曲、結構 今年 有線で繰り返し耳にすることも多かったりして、なんというか、このメロディを耳にした全ての人と、同じ感動を分かち合いたいな〜と、心からそう思いました。「恋雨」Check it out!!👍👍👍

 

⑱KIRINJI「時間がない」

今年はKIRINJIのことが、ずっと気になってた気がする。というか今までどんなアーティストなのかっていうのを全然ちゃんと調べたことなかったんですけど、元々 堀込高樹(兄)・堀込泰行(弟)の2人でやってた「キリンジ」を '13年 ローマ字名義に改名後、兄だけが残って新たなメンバーを集め→様々な劇伴で活躍するコトリンゴさん(※昨年脱退)や ボーカルも担当する天真爛漫な弓木英梨乃さんなど女性も活躍していたりと、年齢も特徴もバラバラである異色の天才音楽集団という……めちゃくちゃ面白いじゃないですか。ほんと早く調べれば良かったな。今まで 気になってはいたけど どうにもボヤ〜っと見えなかったものからようやく輪郭が見えてきた感覚というか、KIRINJI自体が1つのミステリーであり、宝箱であるみたいな、そんなイメージでした。

で、そんな感じで聴き始めた今年のアルバム「愛をあるだけ、すべて」もすぐに好きになってしまい、Charisma.comとのコラボが美しい"現代芸術"「AIの逃避行」を始め全体的に 2020とその先の未来へ駆けるトーキョー という印象を受けたというか、とにかくサウンド、歌詞、全てから新しさを感じる良さがあったというか、で、「時間がない」も同じくそういう印象を受ける名曲と感じ。

"うつろう街 ""うつろう夢 " 大切なものを見失ってしまいそうな時代の中で、"君に愛を伝えておこう""愛をあるだけすべて "。シンプルだけど、今こそ必要なメッセージであると感じさせ刺さる上、この曲で描かれてる質感は、なんだかとっても美しい。「時間がない」っていうとどちらかと言えばどうしても"後ろ向き"な雰囲気を感じてしまいそうだけど、この曲は何かが違う。どこかからふわっと漂ってる前向きの風。なんだろう、どういう部分から僕はこういう感想を抱いたんだろう。割と歌詞は暗いイメージの方が強い気はするのだけど。やっぱりサウンドかな。KIRINJIに惹かれていること自体のときめきが生む力かな。いずれにしろ、本当にこの曲は名曲だと思いますね。出会えて良かった👍


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流れる星  煌めく雪
瞳に映る焔
花びら散って森は輝いて、ああ
さっと手をふってサヨナラする
人さえ人にとどまらぬ
大切なもの見失ってしまいそうさ
君に愛を伝えておこう
愛をあるだけ、すべて

 

⑲米津玄師「Lemon」 ※

この曲も嵐やAimerのように 上半期中に思い入れが出来た曲で、ドラマ「アンナチュラル」×「Lemon」のリンク性という1大ブームがずっと心に残ってた。この曲にハマった人の多くが、同じような方が多いんじゃないかな。11月には↑のMVが累計2億回の再生を突破するとか凄まじい金字塔を未だに打ち立てまくってて、ニューシングルの「Flamingo / TEENAGE RIOT」も絶好調だし、もうドキドキしながらひっそりと聴きつつ見守るしかないってくらいザ・音楽シーンの男って感じ。来年の活躍にも期待ですね!

 

土岐麻子「CAN'T STOP feat.大橋トリオ

僕のTwitterを見て頂けてた方は多分お分かりだと思いますが、今年は本当に土岐麻子さんにハマりました…。元々、今年の4月1日・年度始めの日に届いたTSUTAYA DISCAS大橋トリオさんのアルバムに感動して上半期編ではベストソング1位の作品として語らせて頂いたんですけど、その日 全く同時に届いてハマったのが土岐麻子さんのベストで、そこで御2人の音楽に惹かれたからこそ楽しい2018年が過ごせたと言っても過言ではないのですが、なんと驚いたことにその数ヶ月後、まさか2人がコラボ曲を出すとは。こんな偶然あるの!?って、めちゃくちゃ感動しました(笑)。尚更 土岐さんにも大橋さんにも不思議な縁を感じて、惹かれてしまった。音楽色々 漁り続けてると、こんなことあるんですね。

で、その曲はというと、無論のことめちゃくちゃカッコイイです。妖艶と爽やかさ双方が波打つ土岐さんの歌声と、とにかく心をくすぐるようなセクシーさがある大橋さんの歌声混ざり合う求め合う様は、もう、グッと心を鷲掴みにする。もう御2人への愛が止まらない♪って感じだわ。「SAFARI」、凄く良いアルバムだなぁと思いましたけど、8割方は良い意味でこの曲のインパクトに気圧されたというか、来年はまた落ち着いて それぞれの歌声をじっくり聴きたいなぁ(追っていきたいなぁ)、なんて思います。とにかく、最高の出会いでした!!👍👍🎶


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身体は虚しい容れ物で
なかでは欲望が静かに
石油のように揺らめいてた
燃えることなどなく

たとえばどんな言葉よりも
言葉にならなかった無言
そこに隠し合った姿も
許し合いたいよ

 

【Extra edition】

Awesome City Club「君はグランデ」

君はグランデ

君はグランデ

いつもながら甘くキュートなシティーポップをお届けしてくれるACC、ここ1ヶ月程はこの曲にときめいていました。なんとなく年末っぽいようなクリスマスっぽいような雰囲気が漂ってて、この冬はヘビロテモノの1曲。でこの曲が入ってる本日リリースの「Catch The One」、これまでたくさんの素敵な音楽を世に送り出してきたACCがここにきて1stアルバムって少し不思議な感じだけど、ここからまた新たに再出発ということで…乾杯🍻。

 

BLUE ENCOUNT「FREEDOM」

前述の通り アニメ「BANANA FISH」の後期OP曲で、終焉に向かっていくストーリーとリンクした新規OPアニメーションと+ダイナミックで切ない「FREEDOM」のギターの旋律…一発でノックアウトされて泣きました。ブルエンってそういえばZIPの特集とかで見たことあったけどちゃんと聴いたことはなかったし、こういうきっかけがない限り出会うことがなかったであろうバンドの1つだし、こういうの嬉しいなぁ。良いよね。

 

平井堅「HOLIC」

HOLIC

HOLIC

  • 平井 堅
  • J-Pop
  • ¥255

J-WAVE 30th Anniversary Song として10月から絶賛オンエア中の新感覚ポップ。chelmico (チェルミコ)という女性ラッパー達との掛け合いがカッコよかったり 浮遊感のあるサウンドが美しかったり色々と面白い曲なんだけど、聴いてて残る情報が8割方「冷蔵庫の中には水しかない」こと(笑)。こういう不思議オーラ全開な平井堅も好きだな〜というか、こういう平井堅 "好き。まさにHolic(中毒)。

 

くるり「ソングライン」

今年リリースされたアルバムの表題曲だけど、なんかもう聴いてると"凄いな!"の一言に尽きる。イヤホンの左右で凝りまくったサウンドが駆け抜けるアヴァンギャルドと、懐かしいような切ないようななんとも言えないエモーショナルな気持ちになる感覚と、果てしなく続く草原のような、走馬灯のような…つまりはくるりの音楽って、The・唯一無二ですね。↑のMVは、俳優・篠原篤さんの素晴らしい演技も相まって 物凄い芸術作品に仕上がってます。是非何か、スペシャのアワードで何かしらの賞を受賞されてほしい。

 

Mr.Children「秋がくれた切符」f:id:fuurintakino:20181205232035j:image

試聴ページが一切 見つからなくて何これ!勿体ない!…まぁアルバム買って(or 借りて)聴いてってことですよね。 ある日の寒い朝、歩きながら聴いてたら思わずホロリと泣けてきたド名曲。「重力と呼吸」は色々な意味で"新しさ"を感じる曲が多いけど、この曲だけは何か、重厚な2000年代ポップの風が強く吹いてて、凄く懐かしさを感じる。今年は本当、ミスチルにハマったなぁ。

 

ゲスの極み乙女。「オンナは変わる」

メンバー4人のすば抜けた演奏力の高さと、絵音さんの自分さえも面白おかしくプレゼンできるプロデュース能力(例:ジェニーハイ)と、排出され続けて止まらない名曲の数々…今年も色々凄かった。中でも「好きなら問わない」は気になりすぎて買ってしまった1枚なのだけど、やっぱり良いですわ。特に「オンナは変わる」ね。全員が違うリズムで音を奏でつつ「運命」が聴こえてくるところなんかもう鳥肌。本当、魅力に気づけて良かった👍

 

⚫DAOKO×中田ヤスタカ「ぼくらのネットワーク」

今年はDAOKOにハマった年でもあった。元々ベストソングには秋あたりまで「終わらない世界で」がランクインしててずっとそれを語ろうと思ってたんだけど、最近「ぼくらのネットワーク」ブームが自分の中でハンパなくキてるのでこの曲を。ヤスタカさんプロデュースということで確かにPerfumeっぽさ×ぱみゅぱみゅっぽさはあるんだけど、何より特殊な中毒性があって、その上 どんな世界観にいても美しく映えるポップアイコンと化すDAOKOさんの魅力があって、もうこれって本当 素晴らしいことでしょ。 大晦日は紅白初出場、楽しみにしております!

 

⚫Survive Said The Prophet「RED」

うわ。。フル初めて聴けた。ガチカッコイイ泣きそう。前述の通り、アニメ「BANANA FISH」の後期ED曲となった壮大な楽曲で、前期OPで担当していた「found & lost」とは圧倒的に違ったサウンド,雰囲気で魅せ、主人公であるアッシュ・リンクスの,物語の終盤に向かっていく時の内面的な感情を、これでもかというくらいリアルに鮮烈に、残酷に描いてくれています。(←なかなか内に秘めた感情とか表に出さない主人公なだけにそりゃもうエモいのよ!!)。ゆず, King Gnuの項でも語ったけど、綿密にタイアップ作品と合致した曲を作れるアーティストってやっぱり凄いわ。というか、「BANANA FISH」とか関係なくても「RED」はめちゃくちゃカッコイイ曲なので、とりあえず皆様 聴いて頂きたい。"サバプロ"の愛称で知られる気鋭バンド。今後も注目していきたい!!

 

鈴木瑛美子×亀田誠治「フロントメモリー

「恋雨」といえば(↑にも書いたけど)アニメ版×Aimerにハマりすぎて実写映画の情報とかノータッチだったんだけど、最近になって実写版主題歌である「フロントメモリー」聴いたら、めっっっちゃ好きなやつだった。何この不思議な…謡曲風味のダンスミュージックのようなロックのような…と思って調べたら 神聖かまってちゃん・の子さん提供曲(というか元々リリースされてる曲)とのことで、あっ!言われてみれば!と腑に落ちた。鈴木瑛美子さんの歌声めっちゃ良い…誰か早くWikipedia作ってあげて! ()。あとジャケのあきらちゃんが相変わらず可愛えぇ。

 

ぼくのりりっくのぼうよみ「僕はもういない」

今年「辞職」を発表したりTwitterでの発言が色々あったりと、まぁ色んな事ありましたけど、なんとなくこの曲 聴いてみたらすっごくカッコよくて一発で好きになって、細かいこととかどうでもよくなった。終盤になって ズバッとこういうカッコイイ曲を残して去ってくっていうのはやっぱり、正真正銘の天才なんじゃないかな。ラストアルバム「没落」を聴きながら今これ書いてるんですけど、もーーーゾクゾクするわ。何かが覚醒しそう。イイなぁ、これ。本当に色々、お疲れ様でした。

 

乃木坂46シンクロニシティ

今年バイト先のインスト有線でずーっと気になってる曲があって良いメロディだな〜なんて思って聴いてて、ある日ちゃんと調べてみたらこの曲で、"おおぁぁぁ〜これだ〜!"となり謎が解けた(笑)。そして実際 聴いてみて、メロディも良いけど歌詞(というかテーマ)もいいな、と気づいて。街の中で、痛みや悲しみを誰かと分かち合いたい気持ち。"泣いてる人のために 僕もどこかで 何も気づかず そっと涙流したい " という最後のフレーズ。なんだか優しい気持ちになれそうだなって。凄く良い曲。

 

あいみょん「今夜このまま」

あいみょんブームの2018年でしたね〜〜 紅白初出場も話題だし 音楽ファンの間でも語られることが圧倒的に多かったThe・気鋭アーティストで僕もずっと気になってたんだけど、今回「今夜このまま」で初めてぐっっと深くまで沁みてくる曲に出会えて、なんだかとっても嬉しかった。歌詞の中で描かれるのは、これまで言い表せなかった辛い日常を生きる救われない気持ちとか、心の叫びとかで、ほんとリアルだし全部"希望系"で 叶うことの方が少ない現実の"お話"だけど、そんな重たいことを、→ポップでキュートなムードに包んで歌い上げてるあいみょんさん、最高に乙。あと「けもなれ」は1話しか見れてなかったのでうろ覚えだけど、"とりあえずアレください"で ビールを頼むガッキーの顔が浮かんでなんだかほのぼの。つまりは現代を生きる全ての人に捧ぐ応援歌でもあり、そんな曲が平成終わり間近のこの季節に存在していたこと、よござんした。

 

 

ということで今年好きだった音楽、長々語って参りましたが、これに終了です。本当タイトルに書いた通り、"最愛の1年"でした。こんな1年が来るのをずっと待ってたような。 素晴らしい時間…過ごせて良かった!!ここまで読んでくれた方、どうもありがとうございました。(滝野)

アルバムレビュー・サザンオールスターズ 「さくら」 〜 祝・発売20周年!! 邦楽史に残る愛と混沌のロック。

やって来ました10月21日!

サザンオールスターズ40周年 かつ 「さくら」発売20周年。記念すべき1日ですね!!

「さくら」マニアとしては恐らくサザンデビュー記念日よりもテンションが上がってるこの温度感。何もせずにはいられない。ということで今日は、5月に投稿したサザン70曲レビューの「さくら」パートから、既に書いてる11曲の感想の修正+残りの5曲の感想を加筆した、完全版「さくら」レビューをここに残したいと思います。よろしくお願い致します。


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①NO-NO-YEAH / GO-GO-YEAH

開始早々 ハードロックなサウンドが興奮を掻き立てる、アルバムの世界観に瞬時にして引き込まれる絶妙なスタート。若干 泥臭さを感じさせるようなストレートなロックなのかと思いきや、ドラムに 打ち込みと生音が切り替わる仕掛けが隠されてたりとか 凝り感満載でロックしてる感じ、サザンって最高だな〜!と思わせられる最大の要素だ。

歌詞は英語と日本語の口語表現を掛けた 桑田さん曰く「言葉のパッチワーク」らしく、”配せど ”” i said ”に聴こえたり”話題の” ”what time”に聴こえたりだとか、桑田さんが作り続けてきた和洋折衷で磨かれたセンスが尖るフレーズ達の”ラスボス形態”みたいなこの曲から感じさせるのはもう、シンプルに”The 芸術”と言い表すより他はない。

ちなみにこの曲、制作当時 同じビクタースタジオにコバタケさんがいたのでアドバイスを依頼し編曲に加えた、なんていうエピソードがあるのも粋。音を楽しんでる大人たち、カッコイイなぁ。

 

②YARLEN SHUFFLE 〜子羊達へのレクイエム〜

最高のストレス発散曲。これも風刺色が強い曲だけど  どちらかといえばオシャレ度の方が強くて、刺激が強い歌詞が多くありながらも聴いてて結局 元気が出てきてしまうという面白さ。トランペットとシンセサイザーの音にアクセントが効いてて、ノリノリ感MAX。ジャンルはジャズ×ダンス×ロックの間って言うのかな、もうなんだろう、本当に大好きすぎるんですよこの曲。

高校時代、下校時にまず最初に再生する曲がこの曲だったので サザンの曲の中で最も思い入れのある曲と言っても過言ではないくらい大好きで、疲れを→ノリノリに変換するためのジェネレーターとして重宝しまくった。

曲のイメージとしては完全に、終電で帰る夜の疲れたサラリーマンの脳内。もし自分が広告プランナーになったならば、真っ先にビールのCMソングに起用したい。もうこんなカッコイイ曲がテレビから流れてきたら、最高オブ最高でしょう。サビの” 君〜よ↑ サラバ↑☆サラバ↑ 夢⤵︎☆ドリーム↓〜♪ Sweet ↑ Sweet,↑ Da-ba-da ⤵︎⤵︎⤵︎ どうか Never⤴︎  die!!〜♪”は本当に絶妙な中毒性メロすぎて、こんなの、きっと全ての人を元気づけてくれるに決まってる。オアシスを求める現代人のための、スカッとしたクールな現代風刺ミュージック、それが”子羊達へのレクイエム”…。

 

③マイ フェラ レディ

フェ、フェ✖…?//  …なんて伏せてる場合でも恥ずかしがってる場合でもない。これはエロ曲だけど、お洒落なジャズが本格的でレベルが高すぎて、もはやエロ曲に聴こえない1曲。昼下がりに表参道辺りを歩きながら聴くのに適してると思う。

この曲を突破しないと「LOVE AFFAIR」に辿り着けない曲順っていう この”試されてる感”が最高なんだよな…。はっきり言って ここで深いサザンファンになれるかどうかが左右される気がする。(ちなみに父にこのアルバムを勧めたところ、ここで脱落していた orz)

ちゃんと歌詞を読みながら聴くと ”飲ます精で ちと鼻炎” なんて うわ・・・凄いフレーズだな…というかどんな状況??(;(;(//̀Д/́/););) なんて赤面してしまうけど、普通に聴いてたら本当にスペイン語か何かにしか聴こえない。実際 本当に、最初 聴いた時は”さすがにこれは日本語じゃないでしょ?”って思ってた。ノマッセーデディドビェン的なフレーズだと思ってた。まさかの日本語っていう衝撃。”増えると いい子 丸刈りだ ” は何度聴いてもフェトイーコ・マルガリータだし、”俺知らんど 裂け目見えるど ” はオ・レ・シャンドーレ・サフェーネ・メルドだし。でも改めて歌詞ちゃんと読んだらちょっとやっぱり、完成度が高すぎるな…。一体どんな脳みそしてたらこんな歌詞が書けるのか。全くもって、天才というものは恐ろしい。本当にそう感じる。

まぁきっとタイトルを言わなければ、ピュアな乙女に聴かせてもこの曲がエロいことなんぞバレない。多分。

 

④LOVE AFFAIR 〜秘密のデートf:id:fuurintakino:20181020183314j:image

デビュー20周年の時にリリースされた、言わずと知れた大名曲。サザンの曲で1番好きって人も多い人気曲で、かくいう僕も一二を争うくらい大好き。間違いなく、全ての曲の中で最もロマンチック。だって最初 聴いた時”不倫”がテーマの曲だって知りませんでしたもんね。何でこんなにロマンチックなんだろ…魔法にかかったようなトキメキを感じる。

疲れて帰る時もこの曲さえ聴けば、癒しの果てへ誘われて疲れなんか一瞬で取れちゃいますもの。高校時代からずっと帰宅時の最上級の癒しソングですし、恐らくこの先もずっと自分をときめかせてくれる最高の歌。 嗚呼、音楽って本当に素晴らしい。

数年前 横浜を訪れた時に 近くの港に停まってた船に”マリーンルージュ”って書かれてたの見た時の衝撃は半端じゃなかった。うぉぉぉぉぉこれが噂のマリンルージュ!!!「LOVE AFFAIR」じゃん!!っていう。いつかこの曲の横浜聖地巡りはしてみたいものだなぁ。

 

⑤爆笑アイランド

タイトルの感じじゃ一見 分からないけど、凍りつくようにクールで皮肉で刺激的、でも快感!な最強風刺ロック。”サザンのカッコイイ風刺曲は?”と問われたならば、答えるのはまずこの曲でしょ。打ち込み音とギターの混ざり合いの心地よさは、このアルバムの中でもNO.1の魅力。

やっぱり90年代末期の日本のロックサウンドって、どこか常軌を逸したような雰囲気があるんですよね (それはサザンに限ったことではなく)。どこまでも混沌としてるような、感情を失ったような、言い表しようのない不思議な感覚と同時に迫り来る快感。やっぱ '98年の邦楽って最高すぎて好みドンピシャなんだ…。

当時の小渕首相の演説をラップにしてるってところとかほんと、この刺々しさこそサザンって思うんですよね。「真夏の大感謝祭LIVE」でのパフォーマンスはカッコよすぎて震えたな〜。生でこんなカッコイイ聴けたらきっと興奮で倒れることになりそうだし、かなり危険。でも聴きたい。

”ッオーーイ!!!”って掛け声、一緒に言いたい。

 

⑥BLUE HEAVEN

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記念すべき40枚目シングルとなった1曲だけど 心無しか”隠れ名曲”という感じがする、聴けば聴くほど新たな魅力に溢れてる不思議な曲。ポジション的に「爆笑アイランド」と「CRY 哀 CRY」というガッツリロックしてる2曲に挟まれて、より一層この曲の魅力が引き立って聴こえるのでこの辺は必ずノンストップで流れるように聴くのがお決まり。なんだろう、上手く言えないんだけど何か”切なオシャレ”なんですよね。

この頃のサザンにしかない、ちょっとスピリチュアルで不思議な 美しい魅力が詰まってると思う曲の例を挙げるならまさにこれ。とにかく聴いてて心地よくて、桑田さんの歌声が愛おしくて。こういう癒し曲が入ってるっていうのも「さくら」が1番大好きである大きな要因である気がする。まさに鮮やかな青のジャケ写がこの曲のイメージにピッタリ。

因みに、ラストのうっすら聴こえる語りの声は未だに気になるところなんだけど、調べたところによると どうやら「あなたがいたから、今もこうして生きていける。天使が消えた愛なき道を。」と言っているそうで。こういうニクイ演出も、芸が細かくて楽しいんですよね。

 

⑦CRY 哀 CRY

シングル「PARADISE」のカップリングとなった曲。暗く異様な雰囲気が漂う、かつ奇抜な、これぞプログレッシブ・ロック期サザンの真骨頂。

”白たへの”  ”恋ひめやも” ”ぬばたまの” など日本の和歌、百人一首に準えた”和”のフレーズに、サビの「CRY…! 哀…CRY……!!」から急加速する”洋”なハードロック要素……やっぱセンスレベルが高すぎて震えますわ。これが安心と信頼のサザンクオリティー

”よろず能艶たる美  千代に天照らす舞 ” のところなんて英語にしか聴こえないし…もう何か聴いてて、恐るべき才能に魂を吸われそう。最初聴いた時 腰抜かしましたよ。実際、一部の演出で 赤ちゃんが狂ったように泣き叫ぶサウンドが入ってるっていうのもあるけど、全体的な音の演出面 含めて実際ちょっとこの曲は”恐ろしさ”を感じたりもする。でも同時に爽快感っていう、感覚としては「Computer Children」に近いような感じ。大好き。何度聴いても褪せない、やめられない魅力。まさに電子ドラッグ。

 

⑧唐人物語 (ラシャメンのうた)

そして、「CRY 哀 CRY」の狂気を感じるような 後を引く恐ろしいサウンドで曲が終わると同時に間髪入れずにこの曲の幻想的な世界観が幕を開ける…この一瞬こそが、「さくら」の中で最も絶妙かつ魅力的に輝くハイライト。

タイトルの「ラシャメン」とは”異国人に身を売った者を迫害する”という意味があるらしく、歌詞では 江戸時代末期に実在した芸者“唐人お吉”こと斎藤きちの人生が描かれてるとか、単純に、あまりにも濃密に作り込まれた曲の構成や実際の背景などの ぐっと奥行きある雰囲気…もはや聴き手の感情が追いつかない完成度だ。原さんの温かい歌声で重いテーマに切り込み、音楽として落とし込むという手法は「ナチカサヌ恋歌」(「Southern All Stars」収録)でも取られていたけど、アルバムでこういうものを”表現”する才能って凄いな!って心底ゾクゾクしちゃうし、やっぱり桑田夫妻の才能って素晴らしすぎる…。

で、内容についてのコメントはというとやっぱり少し難しいのだけど、”泣けば花散る一輪挿しの 艷な姿は春の宵 桜舞い” という部分からの美しさと残酷さが伝わってくるような雰囲気には何か胸に迫るものがあって、もう少しこの話の詳しいことを改めて学んでみたい、と思ったりします。

 

⑨湘南SEPTEMBER

ひたすらプログレ・ロックで攻め続けるアルバムなのかと思いきや、突如現る 初期のサウンドを彷彿とさせる、厚みのある楽曲でハートせつなく…。

wikiによると ”サザンの湘南というイメージをセルフパロディ化する形で作られた、桑田作品の中で「湘南」がタイトルに登場する唯一の曲”らしく、突然こんな曲入れてくるか〜!っていう予測不可能なワクワク感でいっぱい。あらゆる良さが詰まっての「さくら」であることを、この曲で特に実感してしまう。

もうイントロから どこか懐かしくも愛おしいような、不思議な魅力で満たされてて、”甘くせつない 雨は子守唄 ”〜♪のところで雨音がサーッ…って鳴ってるのが聴こえた瞬間 咄嗟に涙腺がやられるのがお決まり。

実在する茅ヶ崎の老舗サーフショップ ”GODDESS”が歌詞に登場しているのを始め この曲、茅ヶ崎・湘南エリアを旅する際に聴きたいと思う要素が満載で、昨秋、いてもたってもいられず 実際に9月に湘南へ訪れ 現地でこの曲を聴いて参りまして。もーーー最高の気分でしたね。こんな素晴らしい曲があって良かったなぁ…と心から思うのでした。

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⑩PARADISE

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'98年7月リリースのシングル。ちょうど自分が生まれた頃あたりに出てた1曲てな訳ですが、そういうのってなんか良いですよね。元から大好きな曲であるがゆえ、より一層の親近感。

この曲、打ち込みが主体だったりダンスミュージックっぽかったりと 雰囲気的には少し「愛の言霊」とポジションが被る気はするのだけど、この曲はもっと混沌さが増してるというか、まさに日本の世紀末・邦楽の独特なオーラがパッケージされてる感じが好みドンピシャ。こういうポジションの曲が入ってるってことを考えてもやはり「さくら」は絶妙に好みをついてくるアルバムであることがよく分かる。

サックスの音が最高に気持ちいい間奏を挟んでからの、北原白秋の詩を基にした原坊のラップ ”空が真っ赤に萌えている…” の部分は特に恐るべきセンスと狂気を感じて鳥肌が立ちまくり。やっぱり「さくら」辺りの桑田さんのセンスは本当に”どうしたの!?”ってくらい神がかってて怖いくらいなんですよね。

wikiによると”核問題をテーマにしている”らしく、確かに今まで意識せずに聴いてたから改めてしっかり歌詞を読み取ってみたら凄く胸に迫るものがあるのだけど、もう全部引っ括めて桑田さん天才すぎる、カッコイイ!って言ってしまえるんですよね。というかそれしか言えませんよもう。

 

⑪私の世紀末カルテ

6分半越えでひたすらにネガティブな桑田さんの想いが体感できる、ソロの「孤独の太陽」期や「どん底のブルース」にも通じるところがある サザンの楽曲としては貴重なポジションの1曲。めちゃくちゃネガティブだけど 何か教訓的な、リアルに刺さるようなフレーズたちに素晴らしさを感じてしまうのはやっぱりもうファンを完全に極めた証拠なのかなw なんて思うんですけども。

…とか言いつつ、ほとんど外で「さくら」を聴いてる時なんかは若干 再生を躊躇う曲だったりもします。深すぎてしんどすぎて。浮気をしてる男目線での ”満員電車のビショ濡れ窓から我が家の屋根を見て 今夜のために昨夜と違った言い訳さがしてる  誰も知らない場所が欲しい それなのに 愛をブラ下げてホロホロリ” とかもう絶妙にリアルすぎてグサーーですわ。疲れてる時にこれはアカン。余裕のある時に思う存分 桑田イズムに浸ろう。

 

⑫SAUDADE 〜真冬の蜃気楼〜

サウダージ。というとあの情熱的なポルノグラフィティの曲をすぐに想像してしまうけど、それは一旦 置いといて単純に改めて ”SAUDADE”の意味を調べてみると”郷愁、憧憬、思慕、切なさ などの意味合いを持つポルトガル語” らしく、まさにサブタイトルの”真冬の蜃気楼”が表す通り、冷たい冬の景色を描くような 管楽器が魅せるサウンドが絶妙。

曲調はボサノバ調らしいけど、和風な雰囲気も合わさった感じがほんのりと匂ってて なんとも言えない魅力のポップソングに落とし込まれてるのが良い。流れるように聴いてしまう。

真冬の道で黄昏て聴くもよし、温かい部屋で珈琲でも飲みながら聴くもよし。

 

⑬GIMME SOME LOVIN' 〜生命果てるまで〜

SMがテーマのエロパート。エロなんだけど、ガッツリとハイレベルなポップロックとことん史上最上級に作り込まれたサウンドに徹してるこの感じ、やっぱり「さくら」は熱い。

エコーのかかった不思議な質感のボーカルにどこか浮遊感を演出してて、ロックというジャンルに留まらないものが繰り広げられてるワクワク感がgood job。この曲も流れるように聴いてしまうので極めてあっという間な数分間である。最後の終わり方が歌詞,サウンド共にめちゃくちゃカッコイイな〜。人間としてあるがままでいたい。生命の果てるまで。

 

⑭SEA SIDE WOMAN BLUES

名曲オブ名曲。上で「湘南SEPTEMBER」を”厚みある楽曲”と表現したけど、この「SEA SIDE WOMAN BLUES」はもっと、更に更に重厚な、グッと作り込まれた美しい名曲だと思うし、こんな良い曲がポンッとさり気なくアルバムの中に入ってていいのか!? シングル曲じゃないのか!?と思う、そんな1曲。

テーマは”失恋”。1人の主人公がある人に失恋して、”渚橋” ”片瀬川”など実在する湘南の地名も織り交ぜられながら、悲しみの中 1人歩く様が描かれているけれど、もうこれが切ないのなんの。切なさに溢れすぎてまさに ザ・センチメンタル!って雰囲気なのだけど 、同時に 聴き手的に感じる気分はどちらかといえば「切なさ<愛しさ」だったり。これはやっぱり、悲しささえも音楽の力で幸せなものに変えてくれる”桑田マジック”なのかな。

実際 失恋した男が夜の湘南を1人トボトボと歩く姿を想像してみて……明かりが灯り艶づく片瀬川の風景を見て……心做しか、ちょっとだけ慰めてくれてるような、元気が出てくるような、そんな気分になると思うんですよね。なんていうんだろうこの曲、世界観としては「古の風吹く杜」「君にサヨナラを」とか後の桑田ソロの作風に繋がるものがあるんじゃないかなと思う。

この曲 前からかなりお気に入りではあったけど、Twitterでいつもお世話になっているフォロワーさんがこの曲について愛を語っているレビューを読んでから、さらに自分も愛が深まったんですよね。”愛という字は真心で 恋という字にゃ下心” というフレーズに驚いたと語られていたけど、恥ずかしながらそれ、今まではっきりと意識しては聴いていないもので、時間差での衝撃が凄くてですね。えっ、そこ、あっ!!?? 名フレーズじゃん……!!!(鳥肌) みたいな。

文字の造形を恋愛に準えてフレーズを紡ぐなんて、単純な原理ではあるけど、なかなか出来ない発想。少なくとも僕は、そういう言い回しは聞いたことがなかったんですよね。深すぎるし、考えさせられすぎるし。もう、サザンで知る”オトナのラブソングの世界”って感じ。また一つ、大人の階段上りましたね。嗚呼、スローなギターの音色が今宵これまた一段と沁みる…。。

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↑”艷づく”片瀬川の写真。こちらの方のブログから引用させて頂きました。

 

⑮(The Return of) 01MESSENGER 〜電子狂の詩〜 <Album Version>f:id:fuurintakino:20181020183503j:image

いよいよ終盤!最高潮の盛り上がりへと誘われる最強! キングオブ・デジロック!!

この曲聴いてると本当にテンション上がりすぎて訳が分からなくなりますね……。コンピュータがテーマの現代風刺に電子音多用のロックソングって本当、サザン的に真骨頂すぎますわ。日本でのこういったジャンルのロックなら、きっとサザンの右に出る者はいない。この曲を家でライブ会場的に楽しみたいがために「さくら」のリマスター盤を購入したようなもので。

歌詞もサウンドの演出も総じて、心の底から惚れ惚れする圧倒的迫力。本当に大好きなロックソングって、間奏で鳴ってるギターとかドラムの音、コーラスのところも全部口ずさみたくなりますよね。もう、この曲を具現化して、料理として飲み込んでしまいたい。いつ聴いてもカッコイイ。いつも心に 「01MESSENGER」を。 

 

素敵な夢を叶えましょう

ラストは、エッセイのタイトルにもなったこの名曲。この曲には何度も感動させられ、勇気づけられてきたなぁ…。1フレーズ1フレーズに心を震わせられるような美しい強さがあって、ひたすらに好きなんですよね…。人々に優しさと希望を与え続ける”現代サザン”の明確なスタイルが確立された、重要な原点になってる1曲のような気がする。

”暗い夜空にまたひとつ秋が流れた” のフレーズの後に鈴虫の鳴き声が聞こえるところ、ここでもう、数え切れないくらい涙腺をやられましたね。こういう細かな良さや絶妙な切なさについて上手く言い表すのは難しいのだけど、とにかくそこで胸いっぱいの希望と愛しさに満たされ、こんな曲があって良かった、と心から思える気分になるんですよね。アルバムタイトルが「さくら」にも関わらずこの1作に込められた季節的メッセージ性は”秋”だとはっきり感じ取れるポイントがこの曲にアリ。故にやっぱり、秋の夜長に「素敵な夢を叶えましょう」を再生するのは毎年 絶対に欠かせないですね。サザンに浸り、夜空へ思いを馳せ、”心の扉を明日へと開く” 大切な瞬間。5分9秒。

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ということで、元より語っていた曲の再編集も兼ねて、改めて「さくら」という大好きなアルバムについて色々書いてみました。本当に、こんな不思議なときめきをくれるサザンの音楽って唯一無二だな!って。素敵なアルバムを作って頂き、ありがとうございました。と言いたい。