静穏の日々

好きな音楽、テレビなどの趣味を気ままに。

「シュールな笑いは世界を救う」論

皆さんは、「身近に存在してるシュールなものって何?」と聞かれたら、何を思い浮かべるだろうか。

僕は日々、(例えばバイト中とかに)、ぼんやり考えてしまうことがある。「日常に溢れてる"シュールな笑い"は、年々 重要さを増していってるよなぁ」と。


例えば、Twitterのタイムラインで毎日 何処かしらでRT数を伸ばしながら流れていく、誰かの面白い日常の呟き。キラキラしててお洒落なイメージのものが"バズる"傾向にあるインスタグラムの「インスタ映え」に比べ、Twitterでは より面白く新たな発見があったりするものがバズる傾向にあることを「Twitter映え」なんて言われたりもするが、それこそまさに「身近に存在してる"シュールな笑い"」の例だと言えよう。僕がいま思い浮かぶものだと、スーパーマーケットで撮影された変なPOPの写真とか。

こういう面白いPOPが実際にその場にあったら、わざと作られたものだろうと偶然の産物だろうと 絶対笑ってしまうだろうし、拡散したくなるだろうし、Twitterを通してそれを見たユーザーは、何ならその店に行ってみたくなることもあるだろう。こうした心理は、スーパーの宣伝効果や、品物の売り上げにも繋がってくることだと思う。


"シュールな笑い"というのは、一言で言えば "隙がない"。なんだかよく分からないけど面白くて 不意に笑いが伝染してしまうような現象とか作品とかって 誰も変に深く詮索したりしなくてもいいものだし、それ以上でもそれ以下でもない。誰も傷つかない。

今現在そんな風に感じている僕が人生で1番最初に「これがシュールなんだ」と知ったのは、小2の時。90年代前半に一世を風靡したと言われる、吉田戦車先生の伝説の四コマ漫画伝染るんです。』を読んでからであった。

f:id:fuurintakino:20190113231252j:image

入院中に家族が家から持ってきてくれたものであったのだが、これがまぁなかなかに衝撃的な作品で、最初こそは「何これヤバすぎるでしょ…」というような感想を抱いていたものの 読み進めるうちに一気にのめり込むようにハマっていき、それ以来 家族の間で暗号のように「伝染るんです。」語録が会話の中に挟まれるのが常、という身近っぷりとなっている。

 

また、現状の日本のエンターテインメントの中で最もポピュラーとなった"シュール文化"を挙げるならば、ヒットメーカー・福田雄一監督の作品群がこれに当たるだろう。2008年、斬新な手法が話題となったドラマ「33分探偵」あたりからめきめきと頭角を現し始め、それから「勇者ヨシヒコ」シリーズ、「HK 変態仮面」などのヒット作の誕生から 昨年の「銀魂」や「今日から俺は!!」まで、独自で味わい深い作品をずっと排出してきた福田監督の作品 及び"シュール"が身近に存在している事実は、今や日本中で愛される"大衆文化"の一部になったと言える。

f:id:fuurintakino:20190113231352j:image

f:id:fuurintakino:20190113231505j:image

ちなみに、僕が観た福田雄一作品の中で最も大好きだったのは、2014年に公開された 桐谷美玲さん主演の映画「女子ーズ」だ。特撮的なストーリーがテーマである作品なのだが、無駄に現実味を帯びていてやりづらい!!というシュールさ、まさにシュールの極みと言えるものが詰まっている。(語彙力)

f:id:fuurintakino:20190113231723j:image

 

音楽界における"シュール"だと、僕がいつかベストソング記事で深く語ったこともあるバンド・"ヤバT"こと ヤバいTシャツ屋さんや、岡崎体育などが挙げられる。クリエイティブな視点で"笑い"を"音楽"に変えて現代の邦楽シーンを盛り上げていく様は まさに現代ならではの、存在し得る"シュール"の在り方で、こういう"新しさ"をカルチャーに取り込んでいく人たちは流石だな〜凄いな〜と思う一方で、関西人の笑いのセンスってほんと良いよね、という単純な"尊敬"の念もそこに存在してたりする。

f:id:fuurintakino:20191019005820j:image

f:id:fuurintakino:20191019005835j:image

 

その他にシュールなものだと電気グルーヴの作品とか、流行った番組ならウゴウゴルーガとかバミリオンプレジャーナイトとか、現代ならポプテピピックとか 例を挙げるともうキリがないけれど、、

いつの時代も こういうシュールな創作物たちは好奇心を掻き立ててくれて、日常に彩りを与えてくれる。こういうものに触れる幸せって、=人々の心がいつしか癒される…という結果に繋がり、それが極端な表現をすれば、巡り巡って「世界を救うこと」に繋がってくるのかな〜なんて思う。日々の生活の中で、こんなことを感じれる瞬間を大事にしていきたいものだなぁ。

 

 

伝染(うつ)るんです。 (1) (小学館文庫)

伝染(うつ)るんです。 (1) (小学館文庫)