静穏の日々

好きな音楽、テレビなどの趣味を気ままに。

最愛の1年…!! #ベストソング2018 〜 時が経っても色褪せない思い出になった、今年の音楽のまとめ。

毎年恒例!1年の音楽シーンまとめ”ベストソング”記事シリーズ・第5弾です。

今年は本当にひっさびさに、出会う曲出会う曲 次々と深い思い入れが生まれて 音楽への愛がさらに深まった素晴らしい1年でして、かれこれ3年くらいは無かった、曲に本気で恋する感覚を味わえたのが印象的でした。脳内再生するだけでキュン!♥とするようなエモーショナルな。自分でも"マジか…"って感じですが(笑)。

というわけで、今回はそんな”恋”できるほど思い入れが深まった20曲をこの1年聴いた中から厳選し、加えて,めちゃくちゃ思い入れがあるというわけでもないけど好きでよく聴いていた曲を、番外編【Extra edition】として語る、という構成にしてみました。どうぞよろしくお願いします。

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※印がついてる曲は、上半期編の記事でしっかり語った曲であるため 今回の詳しいレビューは割愛させて頂いてます。こちらの記事もチェックして頂けたら嬉しいです!

 

星野源「アイデア

ある日の爽やかな夏の朝、朝ドラ「半分、青い。」の主題歌として4月からオンエアされていた「アイデア」が、配信シングルとしてフル解禁された。

正直言ってその日あたりまでの頃はどうにも、(Twitterで)脚本家の方と視聴者との間で繰り広げられる不穏な言論,やり取りを目にしてうんざりしてたり、”共感できない主人公”としてドラマのストーリーが注目を集めてたりとか、なんとなく朝ドラ自体にあまり良くない雰囲気が漂ってて(もちろん主観ですけど) 自分はだんだん視聴はフェードアウト…って感じで 漠然と”「アイデア」もだんだん聴かなくなる曲になるんだろうな〜”とか考えてたんですけどね。ところが。ある日の朝、フル解禁された「アイデア」を聴いたらもうタイアップだとかそれまでのこと全部吹っ飛ぶくらいに1曲の中で衝撃を受けて。

初聴き時、2番から急に曲調が変わって ほんの一瞬”あっ、別の曲押しちゃった…?”と思って、次の一瞬で何が起こったか理解してからの、これヤバいのでは…凄い曲を聴いちゃってるのでは……!?と、マグマのように興奮が沸沸と湧いてきたこの感覚よ。なんちゅう隠し球。サプライズ。全く予想してなかった展開の連続だっただけに、感動が尋常じゃなかった。結果、ドラマOAパートと、夜のダンスフロアパートと、弾き語りパート、3転するこの曲。本当アイデアマンすぎて凄いわ。  聴く人によっては”まぁ星野源らしいよね”とか”普通かな…”とか感じることはそりゃ様々だと思うけど、少なくとも僕は、こんな曲を待ってた。刺激に飢えてた。朝ドラ主題歌というフィールドで、ここまでフリーダムに自分の個性を,芸術を爆発させまくったミュージシャンなど前代未聞で、間違いなく歴史的瞬間のように思えたから。これは紅白での歌唱も本気で楽しみだな!って。

んでそれを初聴きした朝が偶然 人生初の一人旅(※下でも語ります)をする日の出発前で、ドキドキしながら「アイデア」聴きつつ出掛けてもう最高の気分で、夜は宿で「おげんさんといっしょ」の生放送を観てこれまためちゃくちゃ盛り上がった。なんか三浦大知くん(「アイデア」2番〜振り付け担当!!)はキラキラに爽やかな笑顔でカメラ目線で踊ってるし、藤井隆さんはおさげ振り回して「ナンダカンダ」歌ってるし、宮野真守さんも凄い格好で歌ってたしw、もう色々凄い夜で、星野源という1人の人間からこんなに”音”を”楽”しむ空間が生まれていくなんて…!!と感動しまくった、忘れられない1日になった。

そして。その日から2ヶ月…ついに、待ちに待ったニューアルバム「POP VIRUS」が発表されて。そこから本日のリリース日に至るまでずーっと星野源モードで、まぁここまでの文量からもお分かりの通りw⬆️、今年の自分の中のトップトピックは星野源で確定で、もうこれは揺らがないことだった。温かくて、輝いてて、皆を笑顔にさせる、最高のエンターテイナー。素晴らしい1年をありがとうございました!!


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闇の中から歌が聞こえた
あなたの胸から
刻む鼓動は 一つの歌だ
胸に手を置けば  そこで鳴ってる

 

ケツメイシ「夏のプリンス」

夏のプリンス

夏のプリンス

”夏休みがテーマ”の1曲として 「風が吹いている」との両A面で発表されたシングルで、10月にニューアルバム「ケツノポリス11」に収録された。とりあえず8月あたりまでの感覚としては 既に各方面で何曲かタイアップとしてアルバムの新曲が次々流れ始めてる状態だったので ”これはアルバム出るまで待ってから一気に聴く予定でいよう”と思ってたんだけど、”夏休みがテーマ”と言われては そりゃ夏休みの間に聴いとかないとでしょ!!と思ってこの曲だけ先にダウンロードしてて。

もう本っ当に良い曲ね。歌詞の中で リアルな温もりを感じる,かつ爽やかな夏の情景が展開されていって、サウンドが右肩上がりに盛り上がっていって、蝉の声と手拍子が聴こえて…もうカラフルな宝石が詰まった宝箱みたいな遊び心が満載で。

ケツメの曲は、ただでは終わらない。色んな楽しいことが最後までぎっしり入ってて、たった1曲の中で本当に多様な幸せの世界に誘われる。一曲入魂。これこそが、数年前 僕がケツメイシのファンになった第一の理由で、久しぶりにこの感覚が戻ってきた、この、夏のエモい感じが、心底 嬉しかった。

そしてそんなこんなで発表された「ケツノポリス11」はなんと最初6曲が既出曲という攻めっぷりで、リリース前は”既に聴いてる曲そんな並んでて大丈夫かな〜飽きないかな〜”とちょっと不安だったんだけど、実際 聴いたらもうほんと杞憂だったというか、今回入った曲は本当にどの曲も集大成か!ってくらい多彩で良くて、その曲順も絶妙で、後半の新曲ラッシュも心グラグラ揺さぶられながら惹き込まれてって、めっちゃくちゃ良いアルバムだったんですよね。良すぎてこれはマジで色んな人に聴いて頂きたい。オススメしたい。実際、4人のそんな思いの強さからか、今回はプロモーションもかなり異色で印象に残るものが展開されてて、とにかく総じて楽しいことだらけだった。ここまで多彩でキラキラしてて現代音楽に溶け込んだクリエイティブさを発揮し続けられるミュージシャンって、本当 他にいないんじゃないかな。心からそう思った、今年の秋でしたね。この方達には一生ついていきたい。今後の活躍にも期待です。


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暮れゆく夏の 夕空の色と
森に響く 蝉の声

思い出す  夏休みのサンシャインデイ
Boogie back  はしゃいだ夏爽快で
時が経っていても 色褪せない
思い出よ  想い出を 君と作ろう
思い出よ  想い出を…

※ちなみに、記事タイトルの副題の部分は この曲のフレーズからお借りしました。

 

宇多田ヒカル「Good Night」

Good Night

Good Night

上半期が終わる直前にアルバム「初恋」が来て、ダイナミックな美しさに息を呑むような そんな作品で好きだな〜と感じ、すぐに(発売日の日にはもう)記事内で語らせて頂いたのだけど、そこから夏休みに入って、思いがけずさらにこの作品に対して絶対に忘れられない、大切な思い入れが出来て それが本当に予想外な展開だったんですよね。

というと、(上でも言いましたが) 今夏 僕は人生初の一人旅で福井の方へ訪れまして、アプリで調べた 海沿いの古民家のゲストハウスに泊まりに行ったんですけど、なんとそこのご主人の車に乗せて頂いた時に繰り返しかかっていたBGMがアルバム「初恋」で。どうやらその方によると 「Fantôme」以降 宇多田さんの音楽に惹かれ始めて 今回のアルバムも気になり借りてきてよく聴いているらしいのだけど(というか自分も同じくなんですけど)、にしても偶然 ちょうど宇多田ヒカルファンである自分が乗った時に何気なくそれをかけ始めるなんて、タイムリーすぎて、なんだか気分の高揚が止まらなくて。

そしてそんなことを話している間に、夕暮れの海沿いを走っていた車からはこんな景色が見えてきて。

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日本海。余りの美しさに心を撃ち抜かれた。

少なくとも、自分の今までの人生の中で一度も見たことがなかった素晴らしい絶景で。で、その時に聴いていた曲が「Good Night」だったんですね。最高の絶景と共に、一音一音が記憶の中に深く刻み込まれていく感覚。なんかもうそれこそ 「FINAL DISTANCE」のPVのラストシーンを彷彿させるような情景で。

「SONGS」に出演された際に宇多田さんは”歌詞に書かない、言葉にしない部分にもたくさん感情を込めて表現する”と仰られていたけど 本当にその通りで、その一瞬、最も心に沁み渡ってきたのは、歌詞になっていない、大きく深呼吸をするように鮮やかに”Good…”を繰り返す部分と演奏だった。

…と、いう経緯があるため この曲に関しては完全に、所謂 ”思い出補正”的な感じで惚れ込んだ結果となったのだけど、そこから宇多田ヒカルというアーティストの素晴らしさに改めて気づけた収穫が本当に大きくて、再生するだけでその鮮やかな一瞬を思い出せる手段がイコールで「Good Night」になったのが、本当に良かった。逆にいえば、というかまさに、宇多田さんの音楽には、人々の心をそんな風に惹き込んでいく魔力があるってことですもんね。 … 二十歳の夏の、忘れられない思い出。きっと何10年経っても思い出せる、大切な思い出になるんだろうなぁ。「初恋」。素敵なアルバムでした。


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Goodbye
Goodbye
Goodbye
Good night

この頃の僕を語らせておくれよ
この頃の僕を この頃の僕を

 

④TUBE「夏が来る!」

夏が来る!

夏が来る!

  • TUBE
  • J-Pop
  • ¥255

昨年から大好きになり、僕の人生に欠かせないバンドとなったTUBEですが、今年2年ぶりに出たシングル「夏が来る!」、これがもうすこぶる良かった。

まず、30年以上 ”夏”について歌ってきているバンドの新曲のタイトルが今になって「夏が来る!」って、もうストレートすぎるしどんな曲になるのかリリース前から本当に楽しみにしてたんですけど、聴いたらすっごいエモくて。全体から激しく感じる王道90年代ポップ要素。とにかくメロディの切なさ,爽やかさが史上最高を更新したんじゃないかってくらい良くて、好きで、現代TUBEだと「SUMMER TIME」なんかも大好きだけど その時('15年当時)はまだハマってなかった訳だし、リアルタイムで心から大好きなTUBEに出会えてるって感動がこの夏 本当に大きくて、この曲にも自然と深くハマっていった感じですね。1番から2番の入りとか間奏とか 安定の,春畑さんのギターの素晴らしさとか、随所随所に沁みる要素が散りばめられてて、”これぞTUBE!”って感じの1曲。このタイトルで大正解だなって思いますね。TUBEは年1のペースでめちゃくちゃ素敵な名曲を出してくれるから本当に好き。感謝しかないわぁ…。来年はどんな名曲が聴けるのやら。

…あ、あとこれも忘れちゃいけない!観ましたよ、8月25日・30回目の横スタライブ「夏が来た!」生中継!WOWOWめちゃくちゃ盛り上がったな〜あれは。そもそも好きな歌手のライブを生中継で観るの初めてだったし、全体的に思い切りゆったりとしながら観れて、アガるところはとことんアガって、本当に最高の夜でしたね。家でこんなに楽しい体験が出来るなんて素晴らしい。またTUBEのライブ観たい!!

 

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乾く風が 胸の扉開く
ジメジメした気持ち 脱ぎ捨て去れるよね
青い空に 背伸びでかざす拳
少し強くなれる そんな気がしてきた

 

サザンオールスターズ「壮年JUMP」

最高のエンターテイナー・サザン、40周年イヤー2018。そろそろ終わろうとしてますね…。いやはや、振り返れば、今年も色々 面白かった!!

今夏、ファンにとって超念願の,待望の,20年ぶりの続編ベストアルバム「海のOh,Yeah!!」のリリースに向けて 最新曲「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」「壮年JUMP」ほか人気の名曲の披露や、NHKでは「クローズアップ!サザン」と題しレアな名曲たちのパフォーマンスも行われ、11月には関ジャムにてマニアすぎる特集が放送されるなど、各局で祝福モードに満たされた幸福な1年。だったんだけど、割とそれら一連のサザン祭りはまるで嵐が過ぎ去るように目まぐるしくあっという間で、今の公式はもう 元旦のソロ×ボウリング曲の話題一色だし、割と下半期辺りはじっくりサザンについて考える時間というのがほとんどなくて (それで「さくら」レビュー書いたりしたっていうのもあるんだけど)、「壮年JUMP」もそれこそ 歌詞の良さをしみじみ噛み締めながら聴いたりするって時間も少なかったように思えるんだけど、正直なところ 何かもう語彙力喪失というか、ずっと”えぇ曲をありがとう〜(泣)”みたいな感じになってるというか。40年の感謝が歌詞の中に入ってたり ”アイドル”について語ったり 思いっきし三ツ矢サイダータイアップなモードで弾けたり、どこを取っても良い曲だけど、結局のところ感じるのは、本当にありがとうございます…!!という想いばかりで。

なんだろう、個人的に応援し始めてかれこれ3年が経ってて、ソロにサザンに,色々な曲たちに魅せられてここ数年を過ごしてきたけど、ここ最近思うのはもう何か 桑田さんもサザンも家族みたいに思えてきて、とても身近に感じて温かくて、時に照れ臭さなんてのもあって、とにかくホッとする音楽の空間…それが、僕が思う現在のサザンであり、こう感じるのがファンでこその感情なのかな、と思ったり。 サザンオールスターズの皆さん、40周年イヤー、本当にお疲れ様でした!これからの更なる活躍にも期待しております。


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誰にだって胸トキメキの
アイドル、アイドル【アイドル】
だけど雲の上

円(まる)になって肩寄せあった
ライバル、ライバル【ライバル】
また逢うまでは達者でな

 

King Gnu「Prayer X」

このたび、7月期から年末まで2クールに渡り放送されていた超大作アニメBANANA FISHにどハマりしまして、その前期EDとして起用されていた曲が震えるくらいにストーリーとリンクしすぎていて、曲を聴く度に言い表しようのない悲哀と衝撃が胸を打って、そしてこれが余りにも未体験のサウンドであり感覚であり、こんな凄まじい曲を歌ってるこのバンドは何者なんだ…!?!? →あ、King Gnu (キングヌー)…?というのか……という訳でこのアーティストを知りまして。 ほんと、もはや1日に3回くらいは聴かないと気が済まない今日この頃だし、何かといえば鼻歌で歌ってリズムとってるし、聴いてるとラスサビの上へ上へ転調するところで絶対 泣きそうになるし、あぁもう、感想も上手く纏まらないまま興奮気味にいまこの文章を打ってますけど、まぁこれはこれでアリなのかな。

というか「BANANA FISH」が本当に良すぎる件。この作品、原作が 「海街diary」などで知られる吉田秋生 先生が描いた30年来 支持され続ける名作で、アメリカを舞台にギャングやマフィアの闘いが繰り広げられる(ってそんな端的に言ってしまえるものでは到底ないのだけど)、そんな中で出会うスラム街の少年・アッシュと 日本から来た青年・英二との深き運命と旅の記録が描かれる、所謂「ブロマンス」的な世界観の話なのだけど (※詳しい意味はググって頂けたら🙏💦)、これがもう熱すぎてしんどすぎて ”発火する…!!”ってくらい激アツで、逆らえない運命が加速すればするほどEDの「Prayer X」が泣けるくらい沁みるし、その時に流れるアニメーションもまた絶妙に合ってて、↑に貼った公式PVも凄まじい完成度だし良いんだけど、アニメ観た視聴者的には「BANANA FISH」本編の映像を激推ししたいし、そこの思い入れが出来れば感涙 間違いなしな1曲だと思うんですよね〜〜👍

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で、同率ランクイン曲の候補に、後期OPを担当したBLUE ENCOUNT「FREEDOM」と 後期EDを担当したSurvive Said The Prophet「RED」があって、これらも同じくらい思い入れが出来た曲なのだけど、ちゃんとした文にするのが難しかったため番外編に回しました。詳しくは下の方で語っているので、見て頂けたら嬉しいです!

ちなみにKing GnuTwitterのTLでちらほら見かけたり、スガシカオさんも感想をツイートしてたりして、確実に今 話題のバンドって感じがします。流行に疎い僕でもこれは確信する。来年は早々 1月からニューアルバムが発売されたり、色々と凄そう。要注目。


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溢れ出した涙のように
一時の煌めく命ならば
出会いと別れを
繰り返す日々の中で
一体全体 何を信じればいい?

 

⑦高橋優「美しい鳥」

美しい鳥

美しい鳥

  • 高橋優
  • ロック
  • ¥255

今年の個人的な話題でこれまた大きかったのがSpotifyに加入(課金)したことで、気になってる歌手のアルバムをいち早く聴けるのが癖になり すっかり沼!!な下半期なんですが、そんな中で出会った高橋優さんの最新作「STARTING OVER」は本当に名作だな!と思いまして。

例えるならば、桑田さんの「孤独の太陽」とか、ミスチルの「Q」「イツワン」あたりの作品とか、林檎さんの「無罪モラトリアム」とか、この「STARTING OVER」はそういった、今 生きている”時代”に深く切り込み、棘を光らせつつも壮大にポップ×ロックしてて、かつ日本の文化をアップデートするような、”それまで”を凌駕するような新しさを感じる名盤だと思って。中でも特に、アルバムの最初を飾る「美しい鳥」は 1番そういうことを感じる名曲だったなぁ。

例えば美しい鳥を見つけても、インスタのいいね数とか現実的なことに覆われて、物事の本質が分からなくなる現代。素晴らしいことを素直に”素晴らしい”と言えない、どこか拗れてる現代。息苦しい、生きづらい現代。”身の毛もよだつような ”、”こんなはずじゃないような未来に流されていきながら””震えるほど幸せな日々が どこかにある どこかにある” と信じ、”探してる”。……なんだかすっごくリアルで、説得力があるなぁと思って。誰にも上手く言い表せなかった”いま生きている時代の感覚”を、この曲及びこのアルバムは、凄く明確に、優さんらしいフレーズの紡ぎ方で表し、現在の日本をアップデートしてるんだな、と (初心者並感ですがね)。それこそ歌詞の中にある”なぜ泣いてるのか分からぬような高ぶる感情”が凄く的確な一節だと思う。かなり久しぶりに、こういう胸に迫るような曲が聴けたなぁ。ほんと大好物ですわ。

…で、そんな衝撃の1曲からアルバムが幕を開けて、その後 次々に豪華タイアップ曲となった 一度は耳にした事のあるような曲とか 強い刺激を残す曲とか色々来るんだけど、根底には上で書いたようなテーマが続いてて、そして最後から2曲目 表題曲「STARTING OVER」で全てを弾け飛ばして、洗い流していくような激しい歌声とロックサウンドで鳥肌がもう…。泣けてくる。公式キャッチコピーになってる ”僕らの平成最後のロックンロール。” がここで効くわ効くわ。

いやはや、高橋優さんって凄い人だな、本当に。今までアルバムノータッチだったのが勿体なかった。過去作も色々聴いてみたいな。というか取り敢えず「STARTING OVER」はCD+DVDで自宅保存用だ👍


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忘れられないような  霹靂の刺すような
なぜ泣いてるのか分からぬような
高ぶる 高ぶる 感情を知ってるか?

本当に良かったと ここまで来れたんだと
喜び合えるような毎日が
どこかにある  どこかにある  探してる

 

aiko「ストロー」

今年は98年組・歌姫の20周年記念ラインナップが目白押しである年でもあった訳だけど、結局のところ最も"あっ、20周年っぽいな"という曲を堂々放ったアーティストはaikoだったと感じる。「ストロー」はそんな雰囲気の、最初からクライマックス盛り上がりなド直球ポップソングであり、そのキャッチーさから、街中やテレビなど日常生活で耳にすることが圧倒的に多い曲だったように思う。というのも、ご存知「王様のブランチ」のテーマソングとして繰り返し流れていたこともあり、当初は「土曜の朝=ストロー」と認識するくらい自分の"生活の中のポップソング"となってたのだけど、"湿った夏の始まり"を経て 屋外でこの曲を再生することが増えてからは、完全に 晴れ渡る夏空のイメージソングになっていた気がします。と、いうかもう何よりイントロの素晴らしさよ。開始早々 朝の幕開け!太陽!って感じで本当に心地よくて。こりゃずっと聴いてられますわ。

"君にいいことがあるように 今日は赤いストローさしてあげる"。何か、呪文かな?というくらいにひたすら繰り返す、祈りにも近い幸福のフレーズ。包み隠さず、素直に"絶対いいことがあるように!信じてるから!!"と 願いを込めるような熱い感じ…グッとくる。実際、この曲聴いてる日はいいことがあるような気がしましたもんね。そもそもストローを幸福の印とするみたいな世界観が、aikoさん"らしさ"が詰まりまくっててほんと良いですよね。

ちなみにですが、この曲を聴き始める際 レビューを探してた時に、こちらの記事↑が本当に参考になっていて今年よく読んでたのでここに貼らせて頂きます。"「寝癖ひどいね。行ってらっしゃい」 教えてあげなさいよ!"のところが面白くて、そこのフレーズ聴く度にこの記事を思い出すようになったw


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君にいいことがあるように
今日は赤いストローさしてあげる
君にいいことがあるように
あるように  あるように

 

Perfume「Let Me Know」

いやはや、今年のPerfumeは本当に良かった!!個人的に 気になり始めて早10年、本格的にファンを始めてからは早5年…ここまで応援してきた中で最も"リアルタイムでアガった"アルバム、それが今年出た「Future Pop」で。実はこれ、自分が初めて購入したPerfumeのCDになったんですけど、思いがけず超大満足の結果となりまして…この感動がまた大きかったなぁ。1枚通してレベルが高い!曲順が良い!楽しい!ってなれる作品で、これ聴くまでは、既出曲は好きだなと思うのがちらほらあったものの EDMとか所謂"フューチャーサウンド"とかにはまだ少し慣れないところもあったんだけど、FP聴いてから一気にハマり、独特の世界観に惹き込まれていったって感じですね。

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で、そんな中のリードトラック「Let Me Know」にはMVがあり、近年の星野源のアートワーク,MV,その他 多数アーティストの作品も手がけてるお馴染みの名監督・関和亮さん(※来年1月期からドラマ「QUEEN」監督!!)が撮っていて、もうその事実の時点で重厚で上質な作りのMVが想像出来ちゃうけど、そんな想像さえも上回る、新感覚な世界観に存在するPerfumeと+奥行きのあるストーリー性(+ラストのわちゃわちゃ!緩急!)が楽しめる衝撃の作品になってて、そこに確実に"洋"な風が吹いている系ダイナミックサウンドが乗っかる爽快感…これがもう本当に好きで、あっ,このMV好き!→あっ,この曲大好き!→あっ,このアルバム好きすぎる!!の流れになっていったようなところはあるんだけど、関監督の手腕を含め、改めてこういう風に Perfumeの魅力を存分に味わう機会が出来てほんと良かったな〜、今年ほんと良い年だな〜!と思うんですよね。


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本当の魂だけが たどり着ける場所を取り戻す
キミがこの先もずっとキミなら  ボクはいつまでも待つよ  ねぇ教えて

123 Tell me let me know
123 Tell me let me know

 

Official髭男dism「発明家」

いや〜ヒゲダン。初めて存在を知ったのがまだ今年なんだな…。もう感覚としては、本当に長い間を共にしてきた気がする…というくらいに愛が深まりましたね。まさに僕にとっての2018年を象徴するバンドと言っても過言ではない。出会えて良かったな…

まず何が良いかって 上半期でも語った今年の名盤「エスカパレード」の素晴らしさなんだけど、ほんとこれ聴いてても他のアルバム聴いてても思うけど、もうなんだろう、ポップのレベルが高すぎて貫禄が凄いんですよね。もはや新進気鋭とかじゃない、モノホンの大物。というか、藤原聡さんの才能がやはり凄い。怒涛のメロディセンスと、誰にも似ていない全く新しい価値観と,かつ真っ直ぐで温かいフレーズたちが紡ぐ"音楽愛"の感じと、美しいファルセットから低い音域まで自在に響く,ソウルフルな歌声。そして、コミカルで楽しい人柄。もうミュージシャンとして完璧すぎではありませんか。(あ、人柄というのは4人のラジオを聞いた際に感じたことで、これは4人方全員に言えることなんですけどね)。…いやはや、藤原さんを始め メンバーそれぞれが、一体どんな音楽を聴き どんな環境で育って、こういう多彩な音楽を作るようになったのか、非常に気になるところですよね。どちらかと言えば海外志向のような雰囲気もあったりするし。

と、まぁそれはさておき今回 「発明家」を選曲した理由についてですが、やっぱりこの曲がアルバム「エスカパレード」の最後にあるからこそめちゃくちゃ泣けるし好きになれるし、元気が出るんですよね。本当に最高の応援歌だと思うし、今年は本当に「発明家」及びヒゲダンにお世話になりました。来年以降の活躍にも期待ですな…!!

この方たちには 何十年先までもずっと、音楽シーンの最前線で駆け抜けていってほしい!そんな風に思います。


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誰もが明日の発明家  研究成果は
独りで悩んでいた冴えない夜の向こうだ
発明家  絶対そうなんだ
何度も何度でもつまずくから僕らはジーニアス
さあ行こうか Ah

 

⑪ゆず「マボロシ

今年 秋クール、NHKドラマ「昭和元禄落語心中の主題歌としてオンエアされていた ゆずの最新曲にして 超"新境地"な1曲なんだけど、もうこりゃ凄いですわ。 これ以上にないくらい ストーリー,世界観と綿密にリンクしすぎていて、思わず聴いててニヤニヤしちゃうレベル。数年前、アニメ版では椎名林檎さん×林原めぐみさんの素晴らしいタッグが前例にあって散々 好評を得てきたけど、今回のゆずは別のベクトルで凄い。よくぞここまでタイアップに特化した名曲を作ったなぁって。

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本当に、「落語心中」は漫画,アニメ,ドラマ etc… どの媒体からでも、いつでもいいので絶対に全国民に触れてほしい!!というくらい素晴らしい作品なので ネタバレをしない程度に大まかな内容を説明すると… この話は、戦前からバブル以降までの長い期間を落語の歴史と共に描く、主人公の菊比古(→現:八代目 八雲/演:岡田将生)と 天才落語家・助六(演:山崎育三郎)と 2人の絆、青春、羨望、運命、愛憎、人生、、の物語なんですけど、これがまた本当に繊細で複雑で言葉には言い表せないような愛らしさがあって悲哀があって、でも全部 引っ括めて言うとやはり"青春"そのもののような…そんな話で、とにかく繊細で 1ミリでも動かしたら大きく変わっていってしまいそうなくらい濃密な世界観があるんですけど、それらを一切 壊さずストーリーとリンクした新たな音楽の世界を構築した"ゆず"の功績は僕が思うにめちゃくちゃ偉大で、その素晴らしさもさることながら 出演されてる俳優さん方全員の演技も本当に素晴らしくて、原作の漫画を初めて読んだ時の興奮が忠実に蘇ってきて涙が止まらず…まさに"落語心中の秋"を過ごしてましたよ。正直 ドラマ始まる前は本当に 実写化不可能の作品だと思ってて、失礼なことにほとんど期待できてなかったのだけど、もうこれは本当に土下座したい。こんなに素晴らしいことになるとは。凄い。このドラマに関わった全ての人に大感謝ですよ。

で、「マボロシ」が一体どのようにあの物語とリンクしているのかなんですけど… 実はこの曲、"ロウソクの火が風に吹かれ"とか 2番のサビ前で小さく「消えた…」と囁いているのから分かる通り、「落語心中」のストーリーで最も重要なカギとなる古典落語の演目「死神」をそのまま題材として描いてるんですよね。そして、歌詞の中で語りかけている主人公は、苦しいくらいに菊比古の心情そのもので。ってもう、興奮気味にこんな色々書いておいて、知らない方からしたら"何のこっちゃ…?"と思われるかもしれませんが、とにかく観て下さい!!そして「マボロシ」を聴いて下さい!!


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朽ちてゆく すべての花
そっと運命を受け入れる
ずるいよ  あなたへの想いだけ枯れない

鮮やかに今  目の前蘇る
すべてだった  憎んで愛していた
あの日のまま  あなたはマボロシ

 

ポルノグラフィティ「ブレス」

上半期編でも書いたけど、今年は本当にポルノグラフィティに魅せられた1年だった。新感覚EDM「カメレオン・レンズ」、夏の哲学的ポップソング「ブレス」、秋の疾走感ロック「Zombies are standing out」、そして最新バラード「フラワー」…全く異なる4つのカラーで音楽の楽しさを見せつけてくれたポルノの御二方、これはもう今年のベストアーティスト賞を受賞してもいいのでは?  …と、いう訳でもう,アーティスト自体に思い入れが強く残った1年だったので"ポルノグラフィティが好きだった1年!!"と書いてしまえばそれまでなんだけど、やっぱり1曲 選ぶなら、夏に最も聴いた「ブレス」がNO.1かなと。

ご存知 映画「ポケモン」の主題歌となった曲で、広く認知されるタイアップ曲でもあった訳か、aikoの「ストロー」に並んで 1年通して街中やラジオなどで耳にすることが多かった気がするし、現にスマホから再生することも多かったなぁ。本当、聴いていてめちゃくちゃ気持ちがいいんですよね。爽やかでハートフルな曲調で子供向きかな?と思いきや、歌詞は "ポジティブな言葉で 溢れているヒットチャート  頼んでもないのにやたら背中を押す "とか "聞いたことあるような名言に 知らない間にすり替わらないうちに " とか、めちゃくちゃ深い。つまりは、タイアップの内容や決まった方向性に簡単には左右されない、晴一さんの強烈な"爪痕"ですよね。これぞポルノグラフィティの持ち味!!とは感じつつも割と今までの音楽性にはない雰囲気だとも思ってて、結局のところ 何時でも、どこまでも新たな世界を見せてくれるポルノグラフィティ…もう、ここに留まることを許しやしないなって。ハネウマライダーだなって。是非、次の時代も眩い速さで突っ走っていってほしいですよね。とりあえず次のアルバムが本当に楽しみすぎる。


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少年には遠回りをする時間が与えられ
老人には近道を知る知恵が授けられて
どちらかを笑うことなかれ羨むことなかれ
それぞれの道がある 
誰も君の道は行けない

 

椎名林檎宮本浩次「獣ゆく細道」

林檎さんの20周年を記念する最新曲……いつ出るのか!?と今か今かと待ち構えていたら、ついに来たのは リニューアルしたNEWS ZEROのテーマソングだとか エレカシ宮本浩次さんとのコラボであるとか、一気に濃密な情報量が来て 気持ち的に色々 追いつかなくて しばらくは"あぁそう…凄いね"って感じだったのだけど、ちょうど同じ頃に Spotifyプレミアムにも入ったことだし さぁちゃんと聴くか!ってことで聴き込むうちに、あっ良いじゃん…あっっ良いじゃん…! あっっっ!!?良いじゃん!!!となっていった感じ。まぁ何と言いますか、本当もろに"椎名林檎宮本浩次"そのものっていう曲ですよね。良い意味で尖ってる。駆け抜けてる。日本のカルチャーの先を行ってる。常に先導してる。叫んでる。ソウルフル。ワンダフル。そんなイメージ。

で、その後 観たMステでのパフォーマンスもとても気持ちのいいもので素晴らしいショウが鑑賞できた心地だったんですけど、Twitterで見かけた絵描きさん方のイラストツイートたちがあまりにも的確だったので爆笑しましてww 少し紹介させて頂きます🙏

荒ぶる宮次さん…w なんだかんだでちゃんと お目にかかれるの初めてだったので、割と衝撃的だった。。お淑やかに立ってる林檎さんとの凄まじい対比よ。いやはや、紅白でのパフォーマンスも楽しみですね〜〜👍


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借りものゝ命がひとつ
かましく使ひ込むで返せ
さあ貪れ笑ひ飛ばすのさ
誰も通れぬ程狭き道をゆけ

 

⑭嵐「Find The Answer」 ※

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ドラマ「99.9」の楽しさ、平昌五輪の記憶…ナドナド今年の冬頃の忘れられない思い出が詰まった1枚のシングル「Find The Answer」はやはり、1年を通してとても大切と感じる代物でした (※詳細は上半期編にて)。

今年の嵐、アルバムは出なかったものの来年の20周年に向けて 書き下ろしサクラップ付きの最新曲「BRAVE」が「ベストアーティスト」のパフォーマンスで先行公開されたり、全体的に勢いがひしひしと伝わってきた秋→冬。2019年は怒涛の嵐イヤー。さぁ、楽しみましょう👍🎶

 

tofubeats「ふめつのこころ」 ※

この1年 僕の心を踊らし続けた、トーフさん作・最高のポップソング。満を持してアルバム「RUN」に収録された結果、導入部に「ふめつのこころ」、盛り上がり部に「ふめつのこころ」、ラストの完結部分にも「ふめつのこころ」(別バージョン)…ということで色々と大活躍の1曲だった。来年はどんなトーフさんが聴けるのかな。楽しみ。

 

YUKI「チャイム」

4月にリニューアルされたNHKあさイチ」のテーマソングで、夏休みの朝 ゆっくり目が覚める時なんかは朝ドラよりもこっちの曲の方がタイミング的に意識して聴いてた記憶があり、いやほんとに贅沢な朝を過ごしてたな〜って感慨深い1年。初めて聴いた時からずっと気になってて、6月にようやくリリースされたので聴いたら、アルバム「まばたき」の延長線みたいな 爽やかで心地よいロックサウンドが沁みて沁みて、結果1年を通して"聴けば自然と元気が出てくる1曲"という認識に。

と、まぁ「チャイム」にずっとハマってたっていうのは確かなんだけど、そういうベストソング的な話題とは別に 最近どうにも自分の中のYUKIブームが再燃してて、PVとか写真ググっては "あぁぁぁあ〜〜可愛い〜〜〜"→曲聴いては "はぁぁぁぁ〜〜好きだ〜〜〜〜"となってる毎日です。うん、なんか文字にすると気持ち悪いな。まぁなんというか、これからはYUKIさんというより、親しみを込めて"YUKIちゃん"と呼びたい気持ち。そんなYUKIちゃんが2月にリリースするニューアルバム「forme」(フォルム)、楽しみですね!


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叶わない恋にも  ささくれた指にも
「大丈夫」って聞こえてる  私達 地獄耳
騒がしいあなたと分かり合いたいの
振り返れば私の道がある  踊るように

 

⑰Aimer「Ref:rain」 ※

上半期、どハマりして超泣いた、アニメ「恋は雨上がりのように」×Aimerという僕の中の1大ブームは、結局 1年を通して本当に心に残る思い出となっていて。こういう印象的な音楽体験があるからこそ、リアルタイムで音楽を追うのはやめられない。そういえばこの曲、結構 今年 有線で繰り返し耳にすることも多かったりして、なんというか、このメロディを耳にした全ての人と、同じ感動を分かち合いたいな〜と、心からそう思いました。「恋雨」Check it out!!👍👍👍

 

⑱KIRINJI「時間がない」

今年はKIRINJIのことが、ずっと気になってた気がする。というか今までどんなアーティストなのかっていうのを全然ちゃんと調べたことなかったんですけど、元々 堀込高樹(兄)・堀込泰行(弟)の2人でやってた「キリンジ」を '13年 ローマ字名義に改名後、兄だけが残って新たなメンバーを集め→様々な劇伴で活躍するコトリンゴさん(※昨年脱退)や ボーカルも担当する天真爛漫な弓木英梨乃さんなど女性も活躍していたりと、年齢も特徴もバラバラである異色の天才音楽集団という……めちゃくちゃ面白いじゃないですか。ほんと早く調べれば良かったな。今まで 気になってはいたけど どうにもボヤ〜っと見えなかったものからようやく輪郭が見えてきた感覚というか、KIRINJI自体が1つのミステリーであり、宝箱であるみたいな、そんなイメージでした。

で、そんな感じで聴き始めた今年のアルバム「愛をあるだけ、すべて」もすぐに好きになってしまい、Charisma.comとのコラボが美しい"現代芸術"「AIの逃避行」を始め全体的に 2020とその先の未来へ駆けるトーキョー という印象を受けたというか、とにかくサウンド、歌詞、全てから新しさを感じる良さがあったというか、で、「時間がない」も同じくそういう印象を受ける名曲と感じ。

"うつろう街 ""うつろう夢 " 大切なものを見失ってしまいそうな時代の中で、"君に愛を伝えておこう""愛をあるだけすべて "。シンプルだけど、今こそ必要なメッセージであると感じさせ刺さる上、この曲で描かれてる質感は、なんだかとっても美しい。「時間がない」っていうとどちらかと言えばどうしても"後ろ向き"な雰囲気を感じてしまいそうだけど、この曲は何かが違う。どこかからふわっと漂ってる前向きの風。なんだろう、どういう部分から僕はこういう感想を抱いたんだろう。割と歌詞は暗いイメージの方が強い気はするのだけど。やっぱりサウンドかな。KIRINJIに惹かれていること自体のときめきが生む力かな。いずれにしろ、本当にこの曲は名曲だと思いますね。出会えて良かった👍


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流れる星  煌めく雪
瞳に映る焔
花びら散って森は輝いて、ああ
さっと手をふってサヨナラする
人さえ人にとどまらぬ
大切なもの見失ってしまいそうさ
君に愛を伝えておこう
愛をあるだけ、すべて

 

⑲米津玄師「Lemon」 ※

この曲も嵐やAimerのように 上半期中に思い入れが出来た曲で、ドラマ「アンナチュラル」×「Lemon」のリンク性という1大ブームがずっと心に残ってた。この曲にハマった人の多くが、同じような方が多いんじゃないかな。11月には↑のMVが累計2億回の再生を突破するとか凄まじい金字塔を未だに打ち立てまくってて、ニューシングルの「Flamingo / TEENAGE RIOT」も絶好調だし、もうドキドキしながらひっそりと聴きつつ見守るしかないってくらいザ・音楽シーンの男って感じ。来年の活躍にも期待ですね!

 

土岐麻子「CAN'T STOP feat.大橋トリオ

僕のTwitterを見て頂けてた方は多分お分かりだと思いますが、今年は本当に土岐麻子さんにハマりました…。元々、今年の4月1日・年度始めの日に届いたTSUTAYA DISCAS大橋トリオさんのアルバムに感動して上半期編ではベストソング1位の作品として語らせて頂いたんですけど、その日 全く同時に届いてハマったのが土岐麻子さんのベストで、そこで御2人の音楽に惹かれたからこそ楽しい2018年が過ごせたと言っても過言ではないのですが、なんと驚いたことにその数ヶ月後、まさか2人がコラボ曲を出すとは。こんな偶然あるの!?って、めちゃくちゃ感動しました(笑)。尚更 土岐さんにも大橋さんにも不思議な縁を感じて、惹かれてしまった。音楽色々 漁り続けてると、こんなことあるんですね。

で、その曲はというと、無論のことめちゃくちゃカッコイイです。妖艶と爽やかさ双方が波打つ土岐さんの歌声と、とにかく心をくすぐるようなセクシーさがある大橋さんの歌声混ざり合う求め合う様は、もう、グッと心を鷲掴みにする。もう御2人への愛が止まらない♪って感じだわ。「SAFARI」、凄く良いアルバムだなぁと思いましたけど、8割方は良い意味でこの曲のインパクトに気圧されたというか、来年はまた落ち着いて それぞれの歌声をじっくり聴きたいなぁ(追っていきたいなぁ)、なんて思います。とにかく、最高の出会いでした!!👍👍🎶


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身体は虚しい容れ物で
なかでは欲望が静かに
石油のように揺らめいてた
燃えることなどなく

たとえばどんな言葉よりも
言葉にならなかった無言
そこに隠し合った姿も
許し合いたいよ

 

【Extra edition】

Awesome City Club「君はグランデ」

君はグランデ

君はグランデ

いつもながら甘くキュートなシティーポップをお届けしてくれるACC、ここ1ヶ月程はこの曲にときめいていました。なんとなく年末っぽいようなクリスマスっぽいような雰囲気が漂ってて、この冬はヘビロテモノの1曲。でこの曲が入ってる本日リリースの「Catch The One」、これまでたくさんの素敵な音楽を世に送り出してきたACCがここにきて1stアルバムって少し不思議な感じだけど、ここからまた新たに再出発ということで…乾杯🍻。

 

BLUE ENCOUNT「FREEDOM」

前述の通り アニメ「BANANA FISH」の後期OP曲で、終焉に向かっていくストーリーとリンクした新規OPアニメーションと+ダイナミックで切ない「FREEDOM」のギターの旋律…一発でノックアウトされて泣きました。ブルエンってそういえばZIPの特集とかで見たことあったけどちゃんと聴いたことはなかったし、こういうきっかけがない限り出会うことがなかったであろうバンドの1つだし、こういうの嬉しいなぁ。良いよね。

 

平井堅「HOLIC」

HOLIC

HOLIC

  • 平井 堅
  • J-Pop
  • ¥255

J-WAVE 30th Anniversary Song として10月から絶賛オンエア中の新感覚ポップ。chelmico (チェルミコ)という女性ラッパー達との掛け合いがカッコよかったり 浮遊感のあるサウンドが美しかったり色々と面白い曲なんだけど、聴いてて残る情報が8割方「冷蔵庫の中には水しかない」こと(笑)。こういう不思議オーラ全開な平井堅も好きだな〜というか、こういう平井堅 "好き。まさにHolic(中毒)。

 

くるり「ソングライン」

今年リリースされたアルバムの表題曲だけど、なんかもう聴いてると"凄いな!"の一言に尽きる。イヤホンの左右で凝りまくったサウンドが駆け抜けるアヴァンギャルドと、懐かしいような切ないようななんとも言えないエモーショナルな気持ちになる感覚と、果てしなく続く草原のような、走馬灯のような…つまりはくるりの音楽って、The・唯一無二ですね。↑のMVは、俳優・篠原篤さんの素晴らしい演技も相まって 物凄い芸術作品に仕上がってます。是非何か、スペシャのアワードで何かしらの賞を受賞されてほしい。

 

Mr.Children「秋がくれた切符」f:id:fuurintakino:20181205232035j:image

試聴ページが一切 見つからなくて何これ!勿体ない!…まぁアルバム買って(or 借りて)聴いてってことですよね。 ある日の寒い朝、歩きながら聴いてたら思わずホロリと泣けてきたド名曲。「重力と呼吸」は色々な意味で"新しさ"を感じる曲が多いけど、この曲だけは何か、重厚な2000年代ポップの風が強く吹いてて、凄く懐かしさを感じる。今年は本当、ミスチルにハマったなぁ。

 

ゲスの極み乙女。「オンナは変わる」

メンバー4人のすば抜けた演奏力の高さと、絵音さんの自分さえも面白おかしくプレゼンできるプロデュース能力(例:ジェニーハイ)と、排出され続けて止まらない名曲の数々…今年も色々凄かった。中でも「好きなら問わない」は気になりすぎて買ってしまった1枚なのだけど、やっぱり良いですわ。特に「オンナは変わる」ね。全員が違うリズムで音を奏でつつ「運命」が聴こえてくるところなんかもう鳥肌。本当、魅力に気づけて良かった👍

 

⚫DAOKO×中田ヤスタカ「ぼくらのネットワーク」

今年はDAOKOにハマった年でもあった。元々ベストソングには秋あたりまで「終わらない世界で」がランクインしててずっとそれを語ろうと思ってたんだけど、最近「ぼくらのネットワーク」ブームが自分の中でハンパなくキてるのでこの曲を。ヤスタカさんプロデュースということで確かにPerfumeっぽさ×ぱみゅぱみゅっぽさはあるんだけど、何より特殊な中毒性があって、その上 どんな世界観にいても美しく映えるポップアイコンと化すDAOKOさんの魅力があって、もうこれって本当 素晴らしいことでしょ。 大晦日は紅白初出場、楽しみにしております!

 

⚫Survive Said The Prophet「RED」

うわ。。フル初めて聴けた。ガチカッコイイ泣きそう。前述の通り、アニメ「BANANA FISH」の後期ED曲となった壮大な楽曲で、前期OPで担当していた「found & lost」とは圧倒的に違ったサウンド,雰囲気で魅せ、主人公であるアッシュ・リンクスの,物語の終盤に向かっていく時の内面的な感情を、これでもかというくらいリアルに鮮烈に、残酷に描いてくれています。(←なかなか内に秘めた感情とか表に出さない主人公なだけにそりゃもうエモいのよ!!)。ゆず, King Gnuの項でも語ったけど、綿密にタイアップ作品と合致した曲を作れるアーティストってやっぱり凄いわ。というか、「BANANA FISH」とか関係なくても「RED」はめちゃくちゃカッコイイ曲なので、とりあえず皆様 聴いて頂きたい。"サバプロ"の愛称で知られる気鋭バンド。今後も注目していきたい!!

 

鈴木瑛美子×亀田誠治「フロントメモリー

「恋雨」といえば(↑にも書いたけど)アニメ版×Aimerにハマりすぎて実写映画の情報とかノータッチだったんだけど、最近になって実写版主題歌である「フロントメモリー」聴いたら、めっっっちゃ好きなやつだった。何この不思議な…謡曲風味のダンスミュージックのようなロックのような…と思って調べたら 神聖かまってちゃん・の子さん提供曲(というか元々リリースされてる曲)とのことで、あっ!言われてみれば!と腑に落ちた。鈴木瑛美子さんの歌声めっちゃ良い…誰か早くWikipedia作ってあげて! ()。あとジャケのあきらちゃんが相変わらず可愛えぇ。

 

ぼくのりりっくのぼうよみ「僕はもういない」

今年「辞職」を発表したりTwitterでの発言が色々あったりと、まぁ色んな事ありましたけど、なんとなくこの曲 聴いてみたらすっごくカッコよくて一発で好きになって、細かいこととかどうでもよくなった。終盤になって ズバッとこういうカッコイイ曲を残して去ってくっていうのはやっぱり、正真正銘の天才なんじゃないかな。ラストアルバム「没落」を聴きながら今これ書いてるんですけど、もーーーゾクゾクするわ。何かが覚醒しそう。イイなぁ、これ。本当に色々、お疲れ様でした。

 

乃木坂46シンクロニシティ

今年バイト先のインスト有線でずーっと気になってる曲があって良いメロディだな〜なんて思って聴いてて、ある日ちゃんと調べてみたらこの曲で、"おおぁぁぁ〜これだ〜!"となり謎が解けた(笑)。そして実際 聴いてみて、メロディも良いけど歌詞(というかテーマ)もいいな、と気づいて。街の中で、痛みや悲しみを誰かと分かち合いたい気持ち。"泣いてる人のために 僕もどこかで 何も気づかず そっと涙流したい " という最後のフレーズ。なんだか優しい気持ちになれそうだなって。凄く良い曲。

 

あいみょん「今夜このまま」

あいみょんブームの2018年でしたね〜〜 紅白初出場も話題だし 音楽ファンの間でも語られることが圧倒的に多かったThe・気鋭アーティストで僕もずっと気になってたんだけど、今回「今夜このまま」で初めてぐっっと深くまで沁みてくる曲に出会えて、なんだかとっても嬉しかった。歌詞の中で描かれるのは、これまで言い表せなかった辛い日常を生きる救われない気持ちとか、心の叫びとかで、ほんとリアルだし全部"希望系"で 叶うことの方が少ない現実の"お話"だけど、そんな重たいことを、→ポップでキュートなムードに包んで歌い上げてるあいみょんさん、最高に乙。あと「けもなれ」は1話しか見れてなかったのでうろ覚えだけど、"とりあえずアレください"で ビールを頼むガッキーの顔が浮かんでなんだかほのぼの。つまりは現代を生きる全ての人に捧ぐ応援歌でもあり、そんな曲が平成終わり間近のこの季節に存在していたこと、よござんした。

 

 

ということで今年好きだった音楽、長々語って参りましたが、これに終了です。本当タイトルに書いた通り、"最愛の1年"でした。こんな1年が来るのをずっと待ってたような。 素晴らしい時間…過ごせて良かった!!ここまで読んでくれた方、どうもありがとうございました。(滝野)